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17歳の“教え子”と許されない恋に落ちた「高校教師」かつて“年上女性に翻弄される学生”だった国際派俳優とは

  • 2026.8.7
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真田広之-1998年9月撮影(C)SANKEI

1993年に放送され、大きな反響を呼んだドラマ『高校教師』。真田広之が演じたのは、17歳の教え子と許されない恋に落ちる高校教師だった。

教師と生徒という立場の差に加え、年齢差もある2人の恋。真田の代表作として知られる同作だが、実はその11年前、真田は正反対の立場で「学生と大人の恋愛」を演じている。1982年公開の映画『道頓堀川』では、年上の女性に惹かれる若い学生役だったのだ。

17歳の教え子を愛してしまう『高校教師』

野島伸司が脚本を手がけた『高校教師』で、真田が演じたのは高校教師の羽村隆夫。桜井幸子演じる17歳の教え子・二宮繭と出会い、次第に深い関係へ踏み込んでいく。

教師は生徒を守り、導く側にいるはずだ。ところが羽村は、繭の抱える孤独や危うさに触れるうち、教師としての一線を越えてしまう。

同作が描いたのは、単純な年の差恋愛ではない。教師と生徒という力関係、周囲に知られてはならない緊張感、互いを救おうとするほど依存を深めていく危うさが、物語の中心にあった。

真田の演技も印象的だ。情熱を前面に押し出すのではなく、感情を抑えようとする大人の理性を丁寧に見せる。その理性が少しずつ崩れ、後戻りできない場所へ進んでいく姿が、禁断の恋をいっそう切実なものにした。

11年前は年上女性に恋する学生役

『高校教師』からさかのぼること11年。深作欣二監督の映画『道頓堀川』で、真田が演じた安岡邦彦は、絵を学ぶ若い学生だった。

邦彦が惹かれるのは、松坂慶子演じる年上の女性・まち子。人生経験を重ねた大人の女性と、まだ若く未完成な学生という組み合わせである。

大阪・道頓堀を舞台にした同作では、若者のまっすぐな思いだけで恋が成就するわけではない。まち子には、邦彦がまだ知らない大人の事情や過去がある。邦彦は彼女に惹かれながら、自分と相手の間に横たわる年齢や経験の隔たりを知っていく。

ここでの真田は、『高校教師』とは反対に“大人の世界へ足を踏み入れる側”だ。若さゆえの衝動と純粋さを漂わせ、年上の女性に翻弄されながらも、その恋から離れられない学生を演じている。

学生側から教師側へ

『道頓堀川』と『高校教師』には、「若い学生と年上の大人」という共通点がある。しかし、真田が立つ位置は正反対だ。

『道頓堀川』では、年上の女性に憧れ、大人の事情に戸惑う学生。一方の『高校教師』では、17歳の生徒から思いを向けられ、一線を越えるか否かを迫られる大人である。

前者では、若者の側から見た大人の世界の複雑さが描かれる。後者では、大人が負うべき責任と、それでも抑えられない感情が問われる。同じ「学生×大人の恋愛」でも、視点が変われば物語の意味も変わる。

11年という歳月を隔て、恋に翻弄される学生から、恋を制止すべき教師へ。真田は立場を反転させながら、どちらの作品でも“許されにくい恋”の痛みを体現した。

『高校教師』だけを見ると、17歳の教え子との禁断の恋が強く印象に残る。だが『道頓堀川』までさかのぼれば、その11年前には真田自身が、年上の女性に手を伸ばす若者役も演じていたことがわかる。

2作品を続けて見ると浮かび上がるのは、真田広之が演じてきた「学生と大人の恋愛」の系譜だ。恋する側から、恋される側へ。若者から、責任を負う大人へ。その変化は、俳優としての歩みを映す鮮やかな対比にもなっている。


※記事は執筆時点の情報です

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