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「まだ大丈夫でしょ」と言う70代後半の両親…お盆帰省中に家を1周して気づいた外壁の“変化”

  • 2026.8.18
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

お盆に久しぶりに実家へ帰り、親の増えた白髪や歩くペースの変化に気づいた方もおられるでしょう。一方で、実家の老朽化はどうでしょうか。取り立てて注目せず、そのまま帰ってきていませんか?

じつは家の傷みは、住んでいる本人ほど気づきにくいもの。たまにしか帰らない人のほうが、前回との差を拾いやすい立場にいます。スマホ1台でできる、実家の外まわり点検をお伝えします。

「まだ大丈夫でしょ」と言う両親に、私がしたこと

私の実家はそれなりに古く、帰るたびに「雨樋(あまどい)がたわんできたな」「この外壁のひび、前より広がってない?」と気になります。

ところが、70代後半の両親から外観の修繕の話が出ることは、ほとんどありません。伝えても、返ってくるのは「まだ大丈夫でしょ」「ひどくなってないよ」。

責める気はありません。そこで暮らしている人ほど、変化には気づきにくいもの。直すかどうか決めるのも、両親です。

私は私にできることをしようと思い、気になった場所をスマホで撮り、「今度帰ったとき、進んでないか見比べようよ」と伝えて、実家をあとにしました。

変化は、離れている人のほうが見つけやすい

人の感覚には順応という働きがあります。引っ越し当初は気になった秒針の音が、数日で聞こえなくなるあれです。

ゆっくり進む変化にも、似たことが起きます。少しずつ色褪せる外壁、たわんできた雨樋、じわじわ痩せるコーキング(外壁のつなぎ目を埋めるシーリング材)。

どれも昨日との差が小さすぎて、毎日見ている人には引っかかりません。

実家にとって子どもは、外からの目を持ち込める数少ない存在といえます。久しぶりに会った親戚から「背が伸びたね」と言われるのと同じ構図です。

帰省中にやってほしいのは、家を1周するだけ

やってほしいことは1つ。滞在中に一度、敷地内を歩いて家の外周を眺めることです。

外観は室内より眺める機会が少ないもの。気象庁の平年値では台風の上陸は8月・9月が多く、夏の休暇中に見ておけば、秋への備えにもつながります。

高所作業はNG!地上から見える範囲でチェック

チェック方法は簡単です。玄関から時計回りに歩き、外壁、雨樋、基礎まわりを立ち止まって眺めるだけ

地上から見える範囲でも、変化を拾う手がかりにはなります。屋根に上る、脚立やはしごを使うといった高所作業はしないでください。

消費者庁と国民生活センターの医療機関ネットワークには、約8年間で433件の脚立・はしごからの転落事故が報告され、うち半数以上を60~70歳代が占めています。

ご両親にも「高いところは上らなくていいよ」と一声かけておくと安心です。

歩くのは日差しの弱い時間帯に。軒下にハチの巣が見えたら、近づかないようにしてください。

変化に気づくために「写真」で記録を残す

気になった場所は、スマホで撮っておきます。寄って撮った写真だけでなく、引いて撮った写真も残しておくと、後から場所を特定しやすくなるでしょう。

柱に刻む背比べと同じで、比べるものがあってはじめて変化は見えるもの。記録写真と最新の状態を並べて見せると、親自身が「そろそろかな」と考えるきっかけになります。

写真が、その場で決めない理由になる

もう1つ、伝えておきたいことがあります。

突然訪ねてきた事業者が点検を持ちかけ、不安をあおって契約を急がせる手口が報告されています。

国民生活センターが2023年に公表した資料によると、屋根工事の点検商法に関する相談は2022年度に過去5年でもっとも多く、契約当事者の8割超が60歳以上とのこと。

訪問して工事を請け負う事業者が、みなそうだというわけではありません。ただ、よく検討することなく、その場で契約してしまう状況は避けたいところ。

「屋根や外壁のことで何か言われたら、契約する前に連絡して」と伝えておくだけでも、その場で決めずに済む可能性は高まります。離れて暮らす家族が日付入りの写真を持っていることは、「一度、子どもと相談する」と言うための材料になります。

決めるのは親、気づくのはあなた

実家を修繕するかどうかを決めるのは、あくまで親自身。子どもができるのは、住まいの変化に気づき、それを伝えることまでです。

「最終決定は親の領分」と割り切れば、「親の家に口出しするのは気が引ける」という遠慮の気持ちも、すっと軽くなります。伝えたあとに「何かあったら、いつでも相談してね」と一言添えておけば、親にとっても「頼れる」という安心感につながるはずです。

これから帰省の予定がある方は、荷解きが済んだら、数分だけ家の周りを歩いてみませんか。気になった場所を収めた写真は、来年のあなたへ手渡す大切なメモになります。

参考:
台風の平年値(気象庁)
思わぬ大けがに!高齢者の脚立・はしごからの転落−医療機関ネットワークからみる危害の実態−(独立行政法人 国民生活センター)
屋根工事の点検商法のトラブルが増えています−典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!−(独立行政法人 国民生活センター)


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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