1. トップ
  2. 暮らし
  3. 高速道路に入った途端「ゴーッ」が急激に大きくなった…50代男性が点検で気づかされた“足回りの異変”

高速道路に入った途端「ゴーッ」が急激に大きくなった…50代男性が点検で気づかされた“足回りの異変”

  • 2026.9.5
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

元自動車整備技術アドバイザーの松尾です。

車を走らせていると聞こえてくる「ゴーッ」「ゴロゴロ」といった異音を、「タイヤのロードノイズかな」と軽く考えてしまうことはないでしょうか。

しかし、速度に比例して大きくなる音には、車輪を支える重要部品の異常が隠れていることがあります。今回は、筆者が以前勤務していた整備工場に車の修理で来店されたお客様、Mさん(50代男性)に起きたケースを紹介します。

「タイヤが古いせいだと思っていました」

Mさんが整備工場を訪れたのは、車から聞こえる異音が気になったためでした。

「最近、高速道路を走ると、ゴーッという音がするんです。タイヤが古くなっているからだと思うんですけど」

一般道では、それほど気にならないというMさん。しかし、速度を上げると音が大きくなるとのことでした。そこで車両を点検すると、タイヤの摩耗だけでは説明しにくい状態が確認されました。原因として疑われたのは、車輪を支えている「ハブベアリング」です。

ハブベアリングは、車輪をスムーズに回転させるための重要な部品。内部のグリスが劣化したり、ベアリングそのものが摩耗・損傷したりすると、「ゴーッ」「ゴロゴロ」といった異音が出ることがあります。しかも初期段階では、普通に走れてしまうケースも少なくありません。そのため、「タイヤのロードノイズだろう」と思い込んでしまいやすいのです。

高速道路で「音が急に大きくなった」理由

ハブベアリングの異常は、劣化が進むにつれて内部のガタつきが大きくなることがあります。特に注意したいのが高速走行です。車輪の回転速度が上がれば、それだけベアリングにも大きな負担がかかります。普段の一般道では「少し音がするかな」という程度だったものが、高速道路に入った途端、「ゴロゴロ」という音や振動が目立つようになるケースもあります。Mさんの場合も、速度が上がるにつれて異音が大きくなるという特徴がありました。

「タイヤだと思っていたので、まさかこんなところが原因だとは思いませんでした」

そう話すMさん。ハブベアリングの状態がさらに悪化すると、車輪の回転に影響するだけでなく、周辺部品にも負担をかける可能性があります。異音がするだけだからと、長期間放置してよいものではありません。特に高速道路では、異常に気づいたからといってすぐ安全な場所に停車できるとは限りません。帰省や旅行など、長距離移動を予定している場合は、普段から車の変化を見逃さないことが大切です。

「速度で音が変わる」は放置せず点検を

車から聞こえる音は、発生場所を運転席から正確に判断するのが難しいものです。「ゴーッ」という音がタイヤから出ているように感じても、実際にはハブベアリングなど別の部品が原因ということもあります。特に、速度が上がるほど音が大きくなる場合は注意が必要です。

また、タイヤを交換したにもかかわらず異音が残る、カーブを曲がったときに音の大きさが変化する、振動を感じるといった症状がある場合も、タイヤだけでなくハブベアリングなど足回り部品を含めて点検してもらいましょう。「タイヤが古いから」「路面が荒れているから」と自己判断してしまうのは禁物です。

整備工場では、実際に試運転をして異音の発生状況を確認することもあります。どの速度域で音が出るのか、直進時とカーブ時で変化するのかなど、普段感じている症状を具体的に伝えると原因の特定にも役立ちます。特に長期休暇の旅行などで高速道路を長時間走る予定があるなら、出発前に異音や振動がないか確認しておきたいところです。

小さな「ゴーッ」という音でも、車からの重要なサインかもしれません。気になる異音があるなら、「まだ走れるから」と放置せず、早めにプロへ点検を依頼することが、安心して長距離を走るための第一歩です。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ