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飲酒運転で免許取り消し→再取得を目指す教習生が車内で放った“信じられない一言”に指導員もあ然…

  • 2026.9.25
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

飲酒運転など重大な違反で免許を取り消されても、欠格期間(再取得できない期間)を終えれば免許を再取得できます。ただし、免許試験を受ける日から1年以内に、「取消処分者講習」を受講・修了しておかなければなりません。(「講習の修了証明書の提出をもって入校を許可する」など、学校独自のルールを定めている教習所もあります)

再取得の方法は、大きく二つ。指定自動車教習所に通い直してから学科試験などを受ける方法と、運転免許試験場で直接すべての試験を受ける方法です。

教習所に通い直す方の中には、長年ハンドルを握ってきた高齢者も少なくありません。クセはあっても操作技術はスムーズで、一見問題ないように思えるケースも多く見られます。

しかし本当に大切なのは「安全に運転する意識」と「二度と繰り返さないという思い」です。ここが欠落すれば、再び重大な違反や事故につながりかねません。

指導員の目線から、「他人のせい・運のせい」にする心理の危険性と、運転適性を左右する条件を解説します。

事例 「運悪く捕まっただけ」と話す教習生

過去に飲酒運転で免許取り消し処分を受け、欠格期間明けに再び免許取得を目指して入校したAさん(仮名)。長年の経験ゆえか、クセや我流はあるものの基本操作はしっかりしています。ハンドリングやペダル操作、車幅感覚も良好で、S字やクランクといった狭路コースもそつなくこなす腕前です。

しかし、車内での会話の中で、Aさんの口から思わず漏れたひと言。

「あの日は運悪くたまたま歩行者がこちらを見ないで飛び出してきたんだ。昔から酒に強いから、ちょっとくらい飲んでも運転に何の支障もない」

客観的に見れば、周囲の命を危険にさらしたことは事実です。それでもAさんは、原因を「運の悪さ」や「相手のせい」に転嫁し、当初は反省の色をあまり見せませんでした。安全確認をせず交差点を曲がる、片手運転をするといった我流のクセも、検定対策として一時的に直すそぶりを見せるだけでした。

なぜ「他責思考」のドライバーは危険なのか? プロが見る3つの分析

重大な違反で免許取り消しになってもなお、なぜこうした心理は変わらないのでしょうか。指導員として数多くのドライバーを見てきた立場から、主な要因を3つ挙げます。

① 技術と規範意識の乖離

自動車は「動く凶器」ともいわれ、一歩間違えれば人の命を奪いかねない道具です。

どれほど操作が上手くても、ルールを守る意識が欠ければ「安全なドライバー」とはいえません。「使い方を知っているだけの人物」に近く、道路上で大きな脅威になり得ます。

② 他責思考による再発リスク

重大な違反を「運が悪かっただけ」と捉える心理は、自分に都合のいい解釈にほかなりません。この思考は再取得後も「次は見つからなければいい」という安易な発想につながりやすくなります。

過ちと向き合わない限り、違反や飲酒運転を繰り返すリスクは高いままでしょう。

③ 経験による固執とコンプライアンスへの抵抗

運転経験が長くなるほど、「事故を起こさなかったから大丈夫」という過信から抜け出せなくなりかねません。年齢を重ねるほどこの傾向は強まりやすく、年下の指導員からの指摘や指導も素直に受け止めにくくなるものです。

「自分の感覚」を優先するあまり、危険性そのものに気づけなくなることもあるでしょう。

運転適性を決めるのは「操作技術」ではなく「道徳心と自己統制力」

運転能力とは、アクセルやブレーキ、ハンドルを操作する技術だけを指すのではありません。「社会のルールを守る道徳心」と「感情や慢心を抑える自己統制力」が掛け合わさって初めて成立します。実際、教習所で行われる「運転適性検査」は、操作面に加え、判断力や性格面を総合的に確認するためのものです。

この他責思考や慢心は、一部のベテランや高齢ドライバーに限ったものではありません。免許取得後間もない若年層や、日常的に車を使う全世代に共通する問題です。

そもそも、ハンドルさばきだけが巧みだからといって、安全なドライバーとはいえません。教習所に通う数十時間程度で、運転に対する心理を根本から変えるのは簡単ではないのです。

なお、ここで挙げた分析や教訓は、Aさん本人にも指導の中で繰り返し伝え、最後にはしっかりと向き合ってもらいました。

道路を走っていると、他人の運転を見て「危ない」「横柄な運転に腹が立つ」と感じる場面もあるでしょう。「ルールを守れているか」「自分の運転は大丈夫か?」――そう思った瞬間こそ、自分の運転を見つめ直すときです。

参考:入所規約(大町自動車教習所)


ライター:ちだてつし
自動車教習所の指導員・技能検定員として、23年間にわたり現場で安全運転の指導・検定を担当。現在はその専門知識と現場での実務経験を活かし、安全運転やドライブテクニックに関するWebライターとして活動中。また、ペーパードライバーや外免切り替えの事業を展開し、運転に自信のないライダーを対象に、実践的なツーリングを通して運転技術を身につける「日本ツーリングサポート協会」を設立・運営。「安全で楽しいカー&バイクライフ」を伝える発信を行っている。日本二輪車普及安全協会の二輪安全運転指導員として活躍中。


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