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愛車のオーディオが不調も「車検のときに直してもらえる」と思い込み…20代女性の末路

  • 2026.9.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

車検が終われば、クルマの調子も良くなって返ってくる――そんなイメージを持っている人はいないでしょうか。

車検ではクルマの状態を確認し、必要に応じて整備も行うため、そう思ってしまう人がいても不思議ではありません。しかし、車検には決められた検査の目的と対象があります。車検を受けたからといって、クルマにある不具合がすべて修理されるわけではありません。

実際に、「前から調子が悪かったところも、車検のときに直してもらえると思っていた」というケースがありました。

「オーディオの不調は車検で直るはず」という思い込み

初めての車検を迎えたCさん(20代・女性)。

Cさんのクルマには、以前からオーディオに気になる症状がありました。音が出たり出なかったりしていましたが、運転そのものには支障がないため、すぐに修理することなく使い続けていたそうです。そんななか車検の時期になり、Cさんはクルマを預けることにしました。

そのとき、Cさんの頭の中には、「わざわざ伝えなくても、クルマを預けるのだから、オーディオも一緒に直るだろう」という考えがあったそうです。しかも、車検にかかる費用のなかに、オーディオの修理代も含まれていると思っていました。ところが、車検を終えたクルマを受け取ってみると、オーディオの状態は以前と変わっていません。

そこでCさんから、「オーディオは修理してもらえなかったんですか?」との話が出ました。Cさんは「車検のときに直してもらえる」と考えていましたが、オーディオについて具体的な修理依頼はしていませんでした。そのため、車検に必要な作業は行われても、オーディオの修理までは行われなかったのです。

車検で確認するのはクルマのすべてではない

そもそも車検は、クルマを快適な状態に整えるためのものではありません。

法律に基づいて定められた検査を行い、そのクルマが保安基準に適合しているかを確認するものです。検査や点検の結果、基準に適合しない箇所があれば、車検を通すために必要な修理や部品交換を行います。

たとえば、ブレーキや灯火類などに基準上の問題があれば、必要な整備をしたうえで検査をしなければなりません。こうした整備については、使用する部品の代金や交換・修理の工賃などが別途必要です。どの部品を交換するのか、どのような作業が必要なのかによって金額も変わります。

一方で、車検の合否に影響しない部分まで、すべて点検・修理してくれるわけではありません。オーディオやナビ、エアコンなどに不具合があっても、それらが車検の検査対象として問題になるとは限らないからです。

そのため、車検に合格したクルマでも、以前から使っていたオーディオの不調が残っていることはあります。

車検に合格しても新車のようになるわけではない

ここは、車検について誤解されやすいポイントです。

車検に合格すると、「これでクルマは大丈夫」と安心する人もいるでしょう。

もちろん、保安基準に適合していることを確認する大切な検査ですが、車検に合格することと、クルマ全体の状態が新車のようになることは別の話です。長く乗っているクルマなら、年数に応じて部品が劣化していることもあります。また、走行には問題がなくても、オーディオやエアコンなどに不具合を抱えてしまうのはよくあることです。

こうした部分まで「車検で全部見てもらえる」「車検を通れば全部直る」と考えてしまうと、Cさんのように受け取り時に「思っていた状態と違う」ということになりかねません。

車検は、クルマを新車同様に仕上げるためのサービスではなく、法令で定められた基準に適合しているかを確認するための検査だと覚えておきましょう。

直してほしい場所は車検とは別に伝える

車検を依頼するとき、気になっているところがあれば、遠慮せずに伝えておくことが大切です。

「オーディオの調子が悪いので確認してほしい」「エアコンの効きが気になる」「最近、異音がする」など、症状を具体的に伝えておけば、必要に応じて原因を調べてもらえます。

そのうえで、修理をするのか、今回は車検だけにするのかを相談します。修理する場合には、作業内容や部品代、工賃などについても事前に確認しておくと安心です。車検を依頼するときは、車検を受けることと気になっている箇所を修理することを同じものとして考えないこと。

「車検に出したから、クルマの気になるところも全部直っているだろう」と思い込まず、直してほしい箇所は具体的に伝えておきましょう。

せっかく車検に出したのに、「頼んだつもりだった」「直してもらえると思っていた」という行き違いにならないためにも、車検の内容と希望する整備を事前に確認しておくことが大切です。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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