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医師「注意が必要です」→実は『胃がん』のサインかも…“ただの加齢”と見落としがちな「肌に起こる変化」とは?

  • 2026.8.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

中高年になると増える、皮膚のイボやホクロ。「ただの加齢かな?」と放置している方も多いのではないでしょうか。実際、その多くは加齢や体質による良性のものですが、ごくまれに体の内側からの重要なメッセージである可能性も存在します。

「短期間で急にイボが多発した」「以前より明らかに色や形が変わってきた」といった症状は、どのように見極めればよいのでしょうか。今回は皮膚科医の竹内先生に、注意すべき変化のサインと受診の目安について詳しく解説していただきました。

「急にイボが増える」のはなぜ?内臓疾患との関係について

---最近、皮膚に「イボのようなもの」が多数増えてきました。加齢によるものなのでしょうか、それとも何かの病気でしょうか?

竹内先生:

「まず前提として、中高年以降に増える褐色〜黒褐色の盛り上がり(脂漏性角化症など)のほとんどは、加齢や紫外線の影響による良性の変化です。数年単位でゆっくり増えていくものであれば、過度に心配する必要はありません。

ただし、急に皮膚の『イボのようなもの』が多数増える場合、内臓悪性腫瘍に伴う皮膚症状として知られる『Leser-Trélat(レーザー・トレラ)徴候』を考えることがあります。

これは、脂漏性角化症と呼ばれる良性の皮膚腫瘍が、短期間に多発する現象です。脂漏性角化症自体は加齢に伴って非常によくみられる良性病変であり、多くは胃がんなどの悪性腫瘍とは関係ありません。表面がザラザラした褐色〜黒褐色の盛り上がりとして見られ、中高年以降に非常に多いものです。

ただし、数週間から数か月の単位で急激に数が増える、強いかゆみを伴う、急に大きくなるといった場合には、腫瘍に伴う皮膚症状として注意が必要です。Leser-Trélat徴候は胃がん、大腸がん、乳がんなどの腺がんとの関連が報告されていますが、頻度は高くありません。

メカニズムとしては、がん細胞が産生する成長因子やサイトカインなどが、皮膚の角化細胞や表皮の増殖を刺激することで、脂漏性角化症が急速に目立つようになる可能性が考えられています。ただし、詳細な機序は完全には解明されていません。」

胃がんのサイン?ホクロとイボの正しい見分け方

---イボやホクロが増えると「胃がんかもしれない」と聞いたのですが、どのようなメカニズムが関係しているのでしょうか?

竹内先生:

「大切なのは、単にイボやホクロがあること自体を恐れるのではなく、『変化のスピード』や『全身症状の有無』を総合的に見ることです。

加齢に伴う脂漏性角化症は、顔、首、体幹などに少しずつ増えていくことが多く、数年単位でゆっくり増える場合は、通常は過度に心配する必要はありません。一方で注意したいのは、『以前はほとんどなかったのに、数週間から数か月で急に多数出てきた』『短期間でサイズが明らかに大きくなった』『強いかゆみを伴う』『赤みや炎症を伴って目立つ』といった変化です。さらに、同時期に体重減少、食欲低下、胃部不快感、黒色便、貧血症状などがある場合は、皮膚の変化だけで判断せず、内科的な評価も含めて検討する価値があります。

一方、『ホクロ』の場合は内臓がんというよりも、皮膚がん(悪性黒色腫=メラノーマなど)との鑑別が重要になります。以下のような変化が見られる場合は、皮膚科での確認をおすすめします。具体的には、左右非対称、境界がギザギザしている、色むらがある、急に大きくなる、出血する、かさぶたを繰り返す、痛みやかゆみが続く、以前と比べて明らかに形や色が変わった、などの変化は皮膚科で確認した方がよい所見です。

つまり、胃がんの可能性を考える危険サインは『イボ様の脂漏性角化症が短期間に多発すること』が中心であり、ホクロについては『その病変自体が悪性かどうか』をまず確認する必要があります。」

皮膚科に行くべき?受診の目安と医師への伝え方

---どのような症状があれば皮膚科を受診すべきですか?また、診察をスムーズにするためにできることはありますか?

竹内先生:

肌の異変に気づいた際の受診の目安としては、まず『変化のスピード』を重視するとよいでしょう。数年かけて少しずつ増えてきた小さなイボやシミであれば、緊急性は高くないことが多いですが、数週間から数か月で急に多数増えた場合、急に大きくなった場合、強いかゆみや炎症を伴う場合、出血・びらん・痛みがある場合は、皮膚科で一度確認することをおすすめします。皮膚症状に加えて、食欲低下、体重減少、胃もたれ、腹痛、黒色便、息切れ、動悸、原因不明の貧血などがある場合は、皮膚科だけでなく内科や消化器内科への相談も検討してください。

医師に症状を伝える際は、『いつから』『どこに』『どのくらいの数が』『どのくらいの速さで』増えたのかを整理しておくと診察がスムーズです。スマートフォンで写真を残す場合は、初めて気づいた日、その後1〜2週間ごとの変化、全体像、拡大写真を撮っておくと役立ちます。可能であれば、定規や硬貨など大きさの目安になるものを横に置いて撮影すると、サイズ変化が伝わりやすくなります。

また、かゆみ、痛み、出血、こすれる部位かどうか、市販薬を使ったか、家族にも似た症状があるか、最近体調に変化があったかもメモしておくとよいでしょう。受診時には『急にイボが増えた気がする』だけでなく、『〇月頃から背中と胸に褐色の盛り上がりが急に増え、かゆみもある』『同じ時期から体重が減っている』など、皮膚症状と全身症状をセットで伝えることで、正確・迅速な診断につながりやすくなります。」

自己判断せず、急な変化は見逃さないように

加齢に伴う皮膚の変化は誰にでも起こる自然なものですが、万が一のサインを見逃さないためには「変化のスピード」に注目することが大切です。

「年のせい」と決めつけず、気になる急激な変化や違和感がある場合は、メモや写真を用意して早めに皮膚科などの専門医へ相談しましょう。正しい知識を持つことが、自分自身の体を守る第一歩となります。


監修者:竹内
医学部を卒業後、現在は皮膚科医として病院やクリニックで外来診療を行っています。 皮膚科医として専門的な内容をわかりやすく伝えることに重点をおき、WEB記事監修や執筆活動も行っています。

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