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『野菜から食べても意味がない』って本当?→管理栄養士がズバリ回答。意外と知られていない“効果的な食べ方”とは?

  • 2026.7.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

最近、健康やダイエットに関するSNSでは、「ベジファーストは意味がなかったらしい」「もう野菜から食べなくていい」といった投稿が話題になっています。

こうした情報を目にして、「これまで野菜から食べていたのは無意味だったの?」「これからは食べる順番を気にしなくていいの?」と疑問に感じた方もいるかもしれません。今回は、ネット上で広がっているベジファーストに関する誤解と、健康的な食生活を続けるうえで今も変わらず大切なポイントについて解説します。

本当にベジファーストをやめたの?

「ねえ、知ってる? 厚労省がベジファーストを推奨しなくなったらしいよ」 

ランチ中、同僚のSさんがお弁当を頬張りながら言いました。どうやらニュースを見て「もう野菜から食べなくていいんだ!」と解釈した様子。最近SNSでも「ベジファーストは無意味」と話題になっています。

今回話題になっている改定は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」のことです。

しかし、厚労省がベジファーストを否定したり、禁止したりしたわけではありません。もともと「食事摂取基準」は、各栄養素の摂取目標量などの数値基準を定める専門的な文書です。そのため、食べる順番のような「行動面のアドバイス」は、文書の目的や範囲を整理する中で対象外となったというのが実態です。

また、ベジファースト自体は血糖値の急上昇を抑えたり、食事の満足感を高めて食べ過ぎを防いだりするために有効な手段ですが、「野菜から食べさえすれば何をしてもOK」という極端なダイエット法として独り歩きしてしまった側面もあります。

その結果、本来重要であるはずの「食事全体のバランス」や「適正な摂取カロリー」という本質的な課題が見過ごされるようになってしまっていました。

決して「野菜を食べる意味がなくなった」わけではありません。特定のテクニックだけに頼るのではなく、より包括的な栄養バランスを重視する方針が改めて整理されたといえます。

今も野菜を最初に食べるメリットはあるの?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「じゃあ、やっぱり最初から野菜を食べても意味がないの?」と不安に思うかもしれませんが、そんなことはありません。食べる順番を意識するメリットは、今も十分にあります。

一番のメリットは、やはり「血糖値の急上昇を抑えやすくなること」です。

空腹状態でいきなり糖質の多いご飯やパン、麺類を食べると、血糖値が急激に上がりやすくなります。すると、体内で血糖値を下げようとしてインスリンというホルモンが分泌されますが、インスリンには余分な糖を脂肪として蓄える働きもあるため、太りやすさにつながる恐れがあります。

一方、ベジファーストで野菜に含まれる食物繊維を先にお腹に入れておくことで、糖の吸収スピードを緩やかにできる効果が多くの研究で報告されています。

また、先に食物繊維の多い野菜をよく噛んで食べることで、脳の満腹中枢が刺激され、食欲が落ち着きやすくなります。結果的に、その後のメイン料理やご飯の食べ過ぎを自然とセーブできるというメリットもあります。

つまり、野菜を先に食べることは、「血糖値対策」だけでなく「食べ過ぎ防止」という点でも理にかなったアプローチです。これまで通り、お弁当の小鉢から箸をつける習慣があるなら、ぜひそのまま続けてくださいね。

健康のために今はどう食べるのが正解?

これからの時代、どう食べるのが正解なのでしょうか。

答えはシンプルです。食べる順番という一つのテクニックだけに執着せず、食事の「全体像」を整えることに意識を向けること。これが何よりも大切です。

健康的な食事の基本は、主食・主菜・副菜のバランスを揃えることです。野菜から始めるのは素晴らしい習慣ですが、それだけで満足してしまうと必要なタンパク質やエネルギーが不足することもあります。お肉や魚、ご飯まで、全体で過不足なく摂取する。ベジファーストは、あくまでそれを叶える「補助ツール」に過ぎません。

今回の改定は、「野菜から食べれば大丈夫」という一つの正解に頼って安心するのではなく、「自分にとっての健康的な食事とは何か」を主体的に考え、判断する大切さを教えてくれています。これまで教わったテクニックを否定するのではなく、それを上手に使いこなしながら、自分なりの食スタイルを築いていけたらいいですね。

同僚のSさんにこの話をすると、「なるほど、ルールを守ることに安心するんじゃなくて、自分の食事全体を管理する意識が大事なんだね」と大きく頷いていました。ベジファーストは健康を支える一つの工夫に過ぎません。あまり細かいルールに縛られすぎず、全体的なバランスと食事を楽しむゆとりを大切にしていきましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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