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「速やかに眼科を受診して」医師が警告。実は『網膜剥離』の症状かも…“年齢のせい”と放置しがちな「危険なサイン」とは?

  • 2026.8.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ふと空を見上げたときや、白い壁を見たときに、目の前にゴミや糸くずのようなものが漂って見えた経験はありませんか?多くの人が一度は経験する「飛蚊症(ひぶんしょう)」ですが、「年のせいだろう」と放置している方は少なくないはずです。

しかし、その飛蚊症が、実は網膜剥離(もうまくはくり)という深刻な目の病気のサインである可能性をご存じでしょうか。単なる加齢による変化なのか、それとも早急な受診が必要な危険な兆候なのか。その見分け方を知っておくことは、将来の視力を守るために非常に重要です。

今回は、飛蚊症のメカニズムから、見逃してはいけない緊急のサイン、そして強度近視の方のリスクまで、専門家の見解をもとに詳しく解説します。

なぜ飛蚊症は起こる?加齢との関係を解説

---多くの人が経験する飛蚊症ですが、なぜ起こるのでしょうか?また、どのような仕組みでゴミや糸くずが見えてしまうのでしょうか?

モイモイさん:

「多くの人が経験する飛蚊症は、40〜50代ごろから起こりやすくなる、加齢に伴う目の中の変化が原因です。

目の中には、もともとゼリー状の『硝子体(しょうしたい)』という透明な物質が入っていますが、年齢とともにこのゼリーが少しずつ水のようにさらさらとした状態へ変化していきます。すると硝子体が動きやすくなり、中にある小さな濁りが影となって網膜に映ることで、『ゴミが浮いて見える』『糸くずが漂って見える』と感じるようになります。これが、いわゆる加齢による生理的な飛蚊症です。

多くの場合は心配のいらない変化で、見え方が気になることはあっても、基本的には特別な治療が必要ないことがほとんどです。」

網膜剥離につながる「危険なサイン」とは?

---飛蚊症の中には注意が必要なものもあると聞きます。どのような症状が出たら網膜剥離を疑い、すぐに病院へ行くべきなのでしょうか?

モイモイさん:

「飛蚊症を『年のせいだろう』と思って放置してしまうと、実際には網膜に穴が開く『網膜裂孔』や、それが進む『網膜剥離』が起きていて、受診が遅れることがあります。

特に注意したいのは、以下のような急激な変化です。

  • 飛蚊症が急に増えた(黒い点、糸くず、煙、虫の群れのように見えるものが一気に増えた)
  • 視界の中で光がピカッと走るように見える(光視症)
  • 視界の端からカーテンや黒い影がかかる
  • 見えにくさや視界の欠けを感じる

光が走る現象は、動きやすくなった硝子体が網膜を引っ張ることで網膜が刺激され、脳が『光が見えた』と錯覚するために起こります。また、網膜剥離は痛みを伴わずに進行するため、『痛くないから大丈夫』とは言えません。

放置すると視野障害や視力低下が残る恐れがあるため、『急に増えたか』『光や影を伴うか』が非常に重要です。こうした症状がある場合は、様子を見ずに速やかに(診療時間内であれば当日中、夜間・休日の場合は翌朝一番など)眼科を受診してください。」

飛蚊症がある人が見逃してはいけないセルフチェックと近視のリスク

---危険なサインを見逃さないために、日常生活でどのような点に気をつければよいでしょうか?また、近視が強い人は特に注意が必要ですか?

モイモイさん:

「危険なサインを見逃さないためには、『飛蚊症があるかどうか』ではなく、『いつもと違う変化が起きていないか』を意識することが大切です。

日常でできる簡易チェックとして、以下のポイントを確認してみましょう。

  1. 白い壁や明るい空を見て、黒い点や糸くずが急に増えていないか確認する
  2. 片目ずつ手で隠して、視界の端に影や欠けがないか確認する(両目で見ていると片目の異常に気づきにくいため、片目ずつ見るのが大切です)
  3. 暗い場所や目を動かした時に、ピカッと光る感じがないか確認する

また、強い近視がある方は、そうでない方より網膜剥離のリスクが高く、20代〜30代などの若い年代でも注意が必要です。一般に近視の度数が『ー6.0D(ディオプトリー)』を超える方は強度近視と呼ばれます。強度近視の方は眼球が前後に長く、網膜が薄く引っ張られやすいため、網膜に裂け目ができやすい特徴があります。

普段から飛蚊症がある方でも、『急に増えた』『光る』『影が出た』と感じたら、『前からあるから』と決めつけず、早めに眼科を受診することが安心につながります。」

自分の目の「いつも」を大切に

飛蚊症そのものは加齢による自然な変化であることが多いですが、大切なのは「いつもと違う変化」に敏感でいることです。

今日から、明るい壁を見た際や片目ずつ視界を確認する習慣を取り入れ、自分の目の状態を意識してみましょう。もし少しでも異変を感じたら、放置せずに早めに眼科を受診してください。


※※本記事は一般的な医療情報の提供を目的とした啓発コラムであり、個別の診断や治療行為を代行するものではありません。また、セルフチェックは確定診断を行うものではありません。視界の異常や不快感がある場合は、自己判断せず、必ず眼科医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。

監修者:モイモイ
眼科医・医療ライター。大学病院での診療経験をもとに、眼科領域を中心とした一般向け医療記事の執筆・監修を行う。専門性の高い内容を読者に伝わる言葉へ置き換えることを得意とし、疲れ目やドライアイなど身近な症状から、早期発見が重要な眼疾患まで幅広く発信。医学的な正確性と読者目線のわかりやすさを両立したコンテンツ制作を心がけている。

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