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「髪にもいいし、ダイエットにもなるし」毎日大量の“海藻”を食べ続けた女性…→管理栄養士が明かす、“意外な落とし穴”とは?

  • 2026.8.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

わかめや昆布、ひじきなどの海藻類は、低カロリーで食物繊維やミネラルが豊富なことから、健康や美容を意識する人に人気の食材です。実際に私の同僚にも、ダイエットや健康維持のために積極的に海藻を取り入れている人がいました。

しかし話を聞いているうちに、管理栄養士として少し気になることがありました。今回は、健康のために取り入れたい海藻類との上手な付き合い方について解説します。

「海藻は体にいい」が、ちょっと気になった理由

「海藻って髪にもいいし、ダイエットにもなるし、体にいいことばかりですよね」。そう話すのは、健康や美容への意識が高い同僚の女性Sさんです。

Sさんは、昼食には海藻サラダを選び、味噌汁にはわかめをたっぷり。さらに、最近はSNSで見つけた「昆布水」を取り入れ始めたとか。「昆布水」は、水に昆布を浸けて旨味や成分を溶け出させたもので、水分補給としてそのまま飲むだけでなく、料理の出汁に使ったり、麺類のつけ汁にしたりと、取り入れる人が増えているんだそうです。 

わかめや昆布、ひじき、のりなどの海藻類は、食物繊維やミネラルを含み、カロリーも低い食品です。昆布水にも、水溶性食物繊維やグルタミン酸などが含まれ、腸内環境を整えたり、食事にとりいれることで減塩をサポートするなど、うれしい面があります。

だからこそSさんは、「海藻ならカロリーも低いし、いくら食べても大丈夫」と考えているようでした。 

しかし、ここで気をつけたいのが「体にいいものほど、たくさん摂ればいい」という考え方です。食物繊維も、一度に摂りすぎるとお腹の張りや便通の乱れにつながることがあります。特に、普段あまり摂っていない人が急に増やすと、消化や腸の働きが追いつかないことも。

健康のために取り入れた海藻が、思わぬ負担にならないためには、種類や量を意識することが大切です。 

海藻は「多ければ多いほど健康にいい」わけではない

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

海藻を積極的に取り入れること自体は、不足しがちな食物繊維や、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを補えるため、決して悪いことではありません。しかし、「体にいい成分がある=たくさん食べるほどいい」という考え方には注意が必要です。

その代表例が「ヨウ素」です。ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料となり、新陳代謝を活発にして成長をコントロールする重要な役割を担っており、不足すると倦怠感や気力の低下を招くことがあります。

特に昆布やわかめなどの海藻類は、他の食品と比べて桁違いに多くのヨウ素を含んでおり、日本人は普段の食生活で自然と十分な量を摂取できています。そのため、日常的に過剰摂取し続けると甲状腺の働きに影響し、ホルモン分泌が低下することがあります。その結果、むくみや体重増加、慢性的な疲労感、さらには甲状腺が腫れるなどの不調を招くリスクが高まります。 

TVやインターネット等では「海藻をたくさん食べると髪がきれいになる」といった情報も昔から見られますが、特定の食品だけで健康や美容の悩みが解決するわけではありません。

髪の健康も、たんぱく質や鉄、亜鉛などを含め、さまざまな栄養素をバランスよく摂ることが基本です。海藻はあくまで、バランスのよい食事を支える食品の一つ。そこを忘れないことが大切です。

健康のためなら「足す」だけでなく「バランス」を考えて

では、海藻を健康的に取り入れるには、どうすればよいのでしょうか。

ポイントは、単に「海藻をたくさん食べる」ことではなく、「普段の食事に適量を組み込む」ことです。大切なのは、「これだけ食べればOK」と偏るのではなく、適量を美味しく楽しむことです。例えば、乾燥わかめなら味噌汁にひとつまみ、昆布水は水分補給としてではなく料理の出汁として使うにとどめるなど、日々の食事の中で「ほどほど」を意識するだけで十分です。 

また、食物繊維は海藻だけから摂る必要はありません。野菜、きのこ、豆類、果物などにも含まれています。いろいろな食品から少しずつ摂ることで、特定の栄養素を意図せず摂りすぎてしまったり、不足してしまったりすることを防ぐことができます。

特に、普段の食事で食物繊維が少ない人は、いきなり大量の海藻を食べるのではなく、少しずつ量を増やしていくことが大切です。お腹が張る、便通が変わったなどの変化があれば、摂取量を見直してみましょう。

健康情報を見ると、「○○を毎日食べるだけ」「○○を摂ると若返る」といった、わかりやすい情報に目が向きがちです。でも、健康な食生活の基本は、何か一つを極端に増やすことではありません。

海藻も、野菜も、肉も、魚も、大切なのはそれぞれの良さを生かしながら、バランスよく食べることです。健康のために食材を「足す」ときこそ、「摂りすぎていないか」にも目を向けてみましょう。


※すでに甲状腺の病気で治療中・通院中の方は、ヨウ素の摂取制限が必要な場合があるため、必ず主治医の指示に従ってください。

監修者 工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。 

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