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会社を退職した30代男性→「転職するから失業保険は関係ない」と思いきや…見落としていた、数十万円もらえる“驚きの制度”

  • 2026.8.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。社会保険労務士の小泉です。

転職が決まっていなくても、「次の会社はすぐ見つかるだろう」と考えて退職準備を進める方は少なくありません。

実は、その何気ない判断が、数十万円の給付を受け取る機会を逃す原因になることがあります。退職後は何かと慌ただしく、制度の確認や手続きが後回しになりがちです。

今回は、「失業保険は自分には関係ない」と思っていた男性が、退職前に知っていれば約50万円を受け取れた「再就職手当」について、社会保険労務士の視点からわかりやすく解説します。

『すぐ転職するから大丈夫』その思い込みが落とし穴

「転職活動を始めれば、1か月もあれば次の会社は見つかるでしょう。失業保険をもらうつもりはないので、ハローワークには行きません。」

社会保険労務士として相談を受けていると、このような言葉を耳にすることがあります。

確かに、次の就職先がすぐ決まる見込みなら、「失業保険は自分には関係ない」と考えてしまうのも無理はありません。しかし、その判断ひとつで、数十万円の給付を受け取る機会を逃してしまうケースがあります。

それが「再就職手当」です。

例えば、35歳で勤続12年の会社員Aさん。2026年5月31日に自己都合で退職しました。退職した時点では転職先は決まっていませんでしたが、「6月中には見つかるだろう」と考えていたため、ハローワークでの手続きを急いではいませんでした。

ところが、知人から「先に求職の申込みだけは済ませておいた方がいいよ」と勧められます。そこで6月3日にハローワークで求職の申込みを行い、受給資格の決定を受けました。その後、ハローワークの紹介を通じて就職先が決まり、7月15日から新しい会社で働き始めることになりました。

ほんの少し早めの手続きや相談。それだけで受け取れるお金が変わることも

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

このようなケースでは、一定の要件を満たしていれば、基本手当(いわゆる失業保険)ではなく、「再就職手当」を受け取れる可能性があります。

再就職手当は、早く安定した仕事に就いた人を後押しする制度です。

支給を受けるためには、雇用保険の受給資格があることに加え、待期期間が終了した後に就職していること、一定以上の支給残日数があること、再就職先で1年を超えて引き続き雇用される見込みがあることなど、複数の要件を満たす必要があります。

また、自己都合退職で給付制限を受ける場合には、給付制限開始後最初の1か月以内の再就職については、ハローワークもしくは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることなどの要件があります。

【再就職手当の支給例】
Aさんの基本手当日額が5,800円、所定給付日数が120日だったとしましょう。支給残日数が120日残っていたとすると、支給率は70%となります。

計算すると、5,800円 × 120日 × 70% = 487,200円

もちろん、支給額は基本手当日額や支給残日数によって変わりますが、条件によってはこのような高額になるケースもあります。

では、なぜAさんは対象となる可能性があったのでしょうか。
理由は、退職時点では就職先が決まっておらず、受給資格の決定後に支給要件を満たして再就職したためです。

一方で、「どうせすぐ転職できるから」と何も手続きをしないまま就職してしまうと、再就職手当を受けられないことがあります。

また、受給資格の決定前から次の会社へ就職することが決まっていた場合など、再就職手当の支給対象とならないケースもあるため、「早く就職すれば誰でももらえる制度」というわけではありません。

退職後に後悔しないために、最初に確認したいこと

退職が決まると、引っ越しや各種手続き、新しい仕事探しなどで慌ただしくなります。その中で、「失業保険はもらわないから」とハローワークを後回しにしてしまう方も少なくありません。

しかし、退職後のほんの少しの手続きが、利用できる制度を左右することがあります。

退職を控えている方は、「自分は対象外だろう」と決めつける前に、ハローワークや社会保険労務士へ相談し、最終的な支給要件はハローワークで確認してください。

ほんの少し早めの手続きや相談が、将来の生活を支える数十万円につながるかもしれません。


執筆・監修:小泉@社労士ライター
20年以上の社労士経験を通じて、多くの相談者から「こんな制度があるとは知らなかった」「もっと早く相談しておけばよかった」という声を聞いてきた経験から、専門知識を、必要とする人に、正しく、わかりやすく届けることを大切にしている。社会保険・労働保険、公的年金をはじめ、暮らしや仕事に関わる制度について、専門家としての正確性と、生活者目線のわかりやすさを両立した情報を執筆・発信。保有資格は、社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士など。

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