1. トップ
  2. エピソード
  3. 夏の機内で「保冷剤買わなかったからチョコレートを冷やして」お断りするも…再度お願いされたCAがとった対応は…?

夏の機内で「保冷剤買わなかったからチョコレートを冷やして」お断りするも…再度お願いされたCAがとった対応は…?

  • 2026.9.3
undefined
出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元CAのマンゴーアレルギーと申します。

夏休みや大型連休は、旅行や帰省で飛行機を利用される方が増える時期です。普段あまり飛行機に乗られないお客様や、ご家族で旅行される方も多く、客室乗務員は安心して過ごしていただけるよう、より丁寧な対応を心がけています。

お客様からのご要望には、できる限りお応えしたいと思っています。しかし、航空機という特殊な環境では、安全上の理由からお断りしなければならないこともあります。

今回は、私が現役CA時代に経験した、お客様からのあるお願いについてのお話です。

「冷やしてほしい」と言われたチョコレート。その時機内では

大型連休最終日の、人気観光地から出発する昼間の便でした。

機内は満席で、ご家族連れのお客様も多く、お土産をたくさん購入された方で客室内はにぎわっていました。

搭乗中の少し慌ただしい時間帯に、40代から50代くらいの男女のお客様から声をかけられました。

「チョコレートを買ったのですが、溶けてしまうかもしれないので、機内で冷やしておいてもらえませんか?到着した時に渡してほしいんです」

紙袋を見ると、有名なお菓子店のチョコレートでした。大切な人へ渡すお土産なら、良い状態で持ち帰りたいというお気持ちはよく分かります。

私は確認のため、
「保冷剤などは入っていますか?」
と伺いました。

すると、
「保冷剤は高かったので買わなかったんです。でも機内に冷やすところがありますよね?少し入れておいてもらえませんか?」
とのことでした。

お断りした後に考えたこと。CAが大切にした判断

私は一瞬、どうお答えするべきか迷いました。

お客様のお気持ちは理解できます。しかし、お客様からお預かりしたものを乗務員が保管することは、安全管理上、簡単にはできません。

その理由を丁寧に説明し、一度お断りしました。

すると、
「到着したらすぐ渡す予定なので困るんです。お願いできませんか?」

と再度ご相談がありました。

その時、私は「ただお断りするだけでは、お客様の残念な気持ちは解消されないかもしれない」と感じました。

一方で、安全に関わることを自分だけの判断で進めることもできません。

そこで、同乗していた客室乗務員に相談し、さらにチーフへ状況を報告。

お客様には、
「本来はお預かりできないものです。」とチーフから再度伝えてもらった上で、座席付近で比較的涼しい場所での保管をご案内しました。

お客様はご納得された様子で、その後は無事に対応を終えることができました。

一つのお願いから学んだサービスの本質

この経験から学んだのは、お客様の言葉の奥にある気持ちを考えることの大切さです。

難しいお願いに感じても、その背景には「大切な人に喜んでもらいたい」「良い状態で届けたい」という思いがあります。

ただし、サービスへの気持ちだけで判断してはいけません。安全を守ったうえで、その中でできる最善の方法を考えることが客室乗務員の役割です。

飛行機でのサービスは、安全を第一に考えながら、お客様の気持ちに寄り添い、その時できる最善の対応をすることが大切です。

特に夏の暑い時期は、保冷剤を入れていても外気温や移動時間によって、良い状態を保つことが難しい場合があります。

購入時に保冷時間を確認するなど、少しの準備で大切なお土産を安心して持ち帰ることができます。最後まで楽しい旅行の思い出にしていただけたらと思います。


ライター名: マンゴーアレルギー

グランドスタッフ3年、客室乗務員として7年勤務した経験を持つ元航空業界人。航空業界での経験や子育てで得た学びを生かし、思わず「なるほど」と感じてもらえるような体験談や、暮らしに役立つ情報をわかりやすくお届けします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ