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修学旅行のバスで“こっそり手紙を回す”生徒たち→注意せず見守ると…発覚した真相に「車内が温かい空気になった」

  • 2026.8.15
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

元バスガイドのくろちびです。

修学旅行の車内で観光案内をしていると、生徒さんたちのさまざまな表情を見ることができます。時には注意が必要な場面もありますが、中には「見守ること」が正解だった出来事もありました。

今回は、観光案内中に見つけた一通の手紙が、忘れられない思い出になったエピソードをご紹介します。

案内中に気付いた「こっそり回る手紙」

京都市内を走行中、私はいつものように観光案内をしていました。

そのとき、生徒さんたちが何やらこそこそと紙を回していることに気付きました。

本来であれば、案内中に手紙を回したり私語をしたりすることは、あまり褒められる行動ではありません。しかし、その日は誰一人騒いだり立ち歩いたりすることはなく、観光案内も要所要所ではしっかり聞いてくれていました。

「何か理由があるのかな。」

そう思った私は、その場で注意をせず、少し様子を見ることにしました。

手紙の内容は先生へのサプライズだった

次の観光地へ到着すると、一人の生徒さんが私のところへ来ました。

「最後の日、マイクを貸してもらえませんか?」

話を聞くと、手紙は担任の先生への誕生日サプライズを計画するために回していたものでした。

旅行最終日の最後の移動時間に、みんなで誕生日の歌と校歌を歌い、「先生が担任でよかったです」と感謝を伝えたいという計画だったのです。

私は旅行会社の添乗員さんやドライバーに事情を説明し、サプライズが成功するよう相談しました。

そして、普段は使用しないカラオケ用のマイクを2本、先生に気付かれないよう車内に準備しました。

先生の涙に車内が一つになった

最後の観光地を出発すると、私はいつもどおり観光案内を始めました。

そして、「この京都の街にちなんだ歌を皆さんご存じですか。知っていたら一緒に歌ってくださいね」と、まるで観光案内の続きをするように声を掛けました。

「それでは、せーの。」

その合図と同時に、生徒さんたち全員が、誕生日の歌を歌い始めました。その後には校歌が続き、「先生、お誕生日おめでとうございます」「先生が担任でよかったです」という温かい言葉が車内に響きました。

先生は驚きながらも、とても嬉しそうな表情を浮かべ、少し涙ぐまれていました。生徒さんたちも笑顔いっぱいで、車内全体が温かい空気に包まれた瞬間でした。

見守ることも接客の大切な判断

バスガイドは、車内全体を見渡しながら案内をしています。そのため、生徒さんたちが「こっそり」のつもりで行っていることにも、実は意外と気付いているものです。

もちろん危険な行動であればすぐに声を掛けます。しかし、この日のように誰かを思いやる優しい行動なら、あえて見守るという選択もあります。

「全部気付いていたんですね」と後から生徒さんに笑われましたが、私にとっても忘れられない修学旅行の思い出になりました。


ライター:くろちび

プロフィール
 バスガイドとして4年間、奈良・京都・大阪を中心に観光案内を担当。修学旅行や団体旅行、高齢者ツアーなど、さまざまなお客様をご案内してきました。現場で実際に経験した出来事や、旅行の裏側、接客を通して学んだことを、実体験をもとにお伝えしています。


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