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70代女性「どうして受け入れてくれないの!」夜間の救急搬送で“かかりつけ医”を指名するも断られ…女性が怒りを露わにしたワケ

  • 2026.8.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。ライターのとしです。

救急車を呼んだ際、普段から診てもらっている病院への搬送を希望する人は少なくありません。

しかし、かかりつけの医療機関であっても、時間帯や受け入れ状況によっては対応できないことがあります。

今回は、主治医の言葉を信じていた70代女性が、希望する病院に断られた事案をご紹介します。

「いつもの病院へ行ってほしい」

夜間、70代女性が体調不良を訴えているとの救急要請が入りました。

現場へ到着すると、女性の意識ははっきりしており、自分の症状や体調を崩した経緯を話せる状態でした。

救急車内へ収容し、血圧や脈拍などを確認しながら、持病や服用している薬について聞き取りました。

そのうえで搬送先の希望を尋ねると、女性は普段から受診している医療機関を指定しました。

「いつもの先生が、何かあったらいつでも来ていいと言っていたの。だから、あの病院へ行ってほしい」

女性は当然そこへ搬送してもらえると思っている様子でした。

医療機関から返ってきた回答

救急隊は女性の症状や観察結果を伝え、希望する医療機関へ受け入れ確認を行いました。
しかし、夜間の診療体制や当時の受け入れ状況から、対応は難しいとの回答でした。

その結果を女性へ伝えると、表情が一変しました。

「先生はいつでも来ていいと言ったのに、どうして受け入れてくれないの!」

女性は納得できず、怒りをあらわにしました。

普段から診てもらっている医師への信頼が強く、体調を崩した時にはその病院へ行けば大丈夫だと思っていたのでしょう。

夜間に体調を崩した不安も重なり、頼りにしていた病院に断られたことが理解しにくかったようでした。

「いつでも」が必ず受け入れられるとは限らない

救急隊は、主治医から言われた「いつでも来ていい」という言葉が、時間帯や診療体制にかかわらず、必ず救急搬送を受け入れられるという意味ではないことを説明しました。

夜間は、日中と比べて勤務している医師やスタッフが少なく、必要な検査や処置に対応できないことがあります。

ほかの救急対応が重なっていれば、普段通院している人でも受け入れが難しくなる場合があります。

また、救急車は受け入れ先が決まらないまま、希望する病院へ向かうことはできません。

救急隊は車内で女性の状態を観察しながら、その時間帯に対応できる別の医療機関を探す必要がありました。

女性は当初、「いつもの病院でなければ嫌です」と話していました。

それでも現在の状況を繰り返し説明すると、少しずつ落ち着き、最終的には別の医療機関への搬送を了承してくれました。

怒りの奥にあった不安

対応可能な医療機関が決まり、救急車は現場を出発しました。

搬送中も女性の意識状態や血圧、症状の変化を確認しましたが、容態に大きな変化はありませんでした。

無事に医療機関へ到着し、発症時の様子や観察結果、普段の通院先などを伝えて引き継ぐことができました。

女性の怒りの背景には、主治医への信頼と、夜間に体調を崩した心細さがあったのだと思います。

かかりつけの医師から「いつでも来ていい」と言われていても、その時の診療体制や受け入れ状況によっては搬送できないことがあります。

希望する病院での受け入れが難しい時には、現在の症状に対応できる別の医療機関を探さなければなりません。

なぜ希望どおりにならないのかを丁寧に伝え、傷病者の不安を少しずつ取り除くことも、救急隊に求められる大切な対応だと感じた事案でした。


ライター:とし
元救急隊員。消防で17年、主に救急隊として活動し救急救命士資格を取得。現場経験をもとに、救急の分かりにくい部分を一般向けに噛み砕いて発信しています。


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