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夏休みの配達で…インターホンを押すと出てきた4歳児「ねえねえ見てー!」→見せてきたものに背筋がゾワっとした訳

  • 2026.8.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さまこんにちは。元宅配員のmiakoです。

子どもたちにとって、夏休みは特別な季節ですよね。
プールや花火、夏祭りなど楽しみなイベントが盛りだくさんですが、中にはこの時期にしか出会えない生き物との触れ合いを、心待ちにしているお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、そんな夏休みならではの、玄関先で起きた微笑ましい出来事についてお話しします。

静かな午後、届けた先での出来事

繁忙期が一段落し、少しずつ余裕が戻ってきていた、ある夏の日の午後のことでした。

荷物を届けるため、とあるお宅へ向かいました。
庭先にはビニールプールや水鉄砲などのおもちゃがいくつか置かれており、乾き具合から見ても、遊び終えてから少し時間が経っているようでした。

時刻は午後3時になる頃です。

すでに元気いっぱい遊んでいたのなら、もしかしたら今はお昼寝中かもしれない。
そう思い、一瞬チャイムを押すのをためらいましたが、手元には届けるべき荷物があります。

「はーい」

かわいらしい声が聞こえ、ゆっくりと玄関が開くと、7歳くらいの男の子と、4歳くらいの男の子が立っていました。

「こんにちは、宅配便です。おうちの人はいますか?」

子どもでも聞き取りやすいよう、ゆっくりと話しかけると、お兄ちゃんの方が「待っててください」と言って家の奥へ向かいました。

自慢のカブトムシコレクション

残された弟くんは、私と目が合うと、手に収まりきらないほど大きなカブトムシやクワガタのフィギュアを嬉しそうに見せてくれました。

「これね、ヘラクレスオオカブトなんだよ。こっちがオオクワガタでね!」
「そうなんだ、かっこいいね」
「うん!かっこいいの!」

虫が大好きな様子の弟くんでしたが、実は私、あまり虫が得意ではありません。
それでも、大好きなものを一生懸命紹介してくれる無邪気な笑顔には、思わずこちらまで笑顔になりました。

「ちょっと待ってね」

そう言ってフィギュアを置くと、今度は玄関のそばにある観察ケースを手に取り、「みてー」と持ってきてくれました。

玄関先をじろじろ見るのは申し訳ないと思いつつも、そのお宅では土間や下駄箱の上、床置きの棚にも観察ケースがいくつも並んでおり、中で何かが飼育されているようでした。
ざっと見ただけでも10個以上はあったと思います。

「これね、カブトムシの幼虫!パパとニィニと育ててるの」

そう言って見せてくれたケースの中には、土しか見えません。
すると弟くんは、いきなり観察ケースを開けようとし始めました。

まさか今から取り出すつもりなんじゃ……。

あまり得意ではない虫の登場を想像し、背筋がぞわっとしましたが、ここは我慢のしどころです。

お母さんのとっさのフォロー

「お待たせしました、ああっ!スミマセンー!ねえ何してるの?」

奥の部屋からお母さんが出てきて、弟くんの行動に驚いた様子でした。

「あのね、カブトムシの幼虫見せてあげようと思って」
「そっか、でもまだ寝てるんだから起こしちゃダメだよってパパ言ってたよ。元に戻してきて」
「はーい」

弟くんは少し残念そうに、観察ケースを元の場所へ戻しました。

「お待たせしちゃってすみませんでした」
「いえ、大丈夫です」

慌てて伝票にハンコをもらい、荷物を渡そうとしたところ、

「ねえねえ見てー!ニジイロクワガタ!」

弟くんが別の観察ケースを持ってきて、中の虫を見せてくれました。
背中がピカピカと光っていて、普通のクワガタとはひと味違う珍しさがありました。

「ありがとう、とってもきれいだね」
「うん!あとね、他にもいるんだよ!こっちがね」

次々に自慢の虫たちを紹介しようとしてくれましたが、さすがにそろそろ時間も気になるところです。

「配達員さんはまだお仕事してて忙しいから、また今度にしてあげようよ。お忙しいのにすみませんー」
「いえ、とても元気でかわいらしいですね。ありがとうございました」

お母さんのとっさのフォローのおかげで自慢話はそこで一区切りとなり、無事に配達を終えることができました。

子どもたちの成長を見守る宅配員として

子どもが何かに夢中になっている姿は、見ていて心が温まるものですよね。

弟くんはきっと、大好きなものをただ純粋に「見てほしい」「誰かと共有したい」という気持ちで、次々と自慢の虫たちを紹介してくれたのでしょう。

虫が得意ではない身としては、何をしでかすかわからずドキドキした場面もありましたが、それでも天真爛漫な笑顔に癒され、忙しい配達の合間に心が和んだ夏の出来事でした。

子どもの成長はあっという間だと感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
配達で訪れる時も、少し間が空いただけで、急に大人びた顔つきになっていることもよくあります。

宅配員は直接子育てに関わる立場ではありません。
それでも、訪れるたびに顔を出して挨拶をしてくれる子どもたちの成長を、少し離れたところから楽しみに見守らせてもらっています。

これからも、配達先で出会う小さな笑顔たちが健やかに育っていくことを願っています。
そして、この夏も多くのご家庭に、たくさんの嬉しい発見と笑顔が届きますように。



ライター:miako
宅配ドライバーとして10年以上勤務した経験を生かし、現場で出会った人々の温かさや、働く中で積み重ねてきた"宅配のリアル"を、経験者ならではの視点で綴っています。
荷物と一緒に交わされてきた小さなエピソードを、今は文章としてお届けしています。


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