1. トップ
  2. エピソード
  3. 高速道路で渋滞中の送迎バスで…小学生「トイレに行きたい」「え!」→運転手が咄嗟にとった対応とは…

高速道路で渋滞中の送迎バスで…小学生「トイレに行きたい」「え!」→運転手が咄嗟にとった対応とは…

  • 2026.8.29
undefined
出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

今回は、13年ほど前にスイミングスクールの送迎バスで、真夏の高速道路を走行中に起きたトラブルを紹介します。

夏休みシーズンは、高速道路だけでなく、一般道も渋滞が多くなりやすい時期です。スイミングスクールの送迎バスで中距離運行していた日も、予想通り高速道路の渋滞に突入しました。

楽しく賑わっていた車内は騒然となり、スタッフと共に私まで焦りを覚えたお話です。

高速道路の走行でよくあるトイレ事情

スイミングスクールでは、毎年20人程度のスクール生が参加する遠征が行われていました。大会に参加してタイムを競うだけでなく、仲の良い友達と合宿が楽しめることで、目的地に向かう車内は賑わっていました。

私も、スクール生からお菓子や飲み物をもらい、楽しい会話を聞きながら安全運行の意識を高めていました。

いつもより渋滞の起きやすいお盆前後、子どもが乗車する送迎バスで注意しておきたいのが「トイレ事情」です。

渋滞が予測される高速道路では、事前にトイレを済ませておこうとする人は少なくないでしょう。途中で渋滞に巻き込まれると、はるか遠いサービスエリアやパーキングエリアまで我慢するしかありません。

同乗する指導スタッフも、スクール生にはトイレを早めに済ませるよう伝えていました。そして、運転する私も渋滞情報を意識してラジオで確認し、その区間に入る前にパーキングエリアに立ち寄りました。

行ってなかったの⁉渋滞中、まさかの事態に

休憩時間を10分とし、全員がスクールバスから降りて行く姿を見て、「スタッフの指導が行き届いていて流石だな」と感じました。

まだ小学生の子ども達ばかりのため、「まだ大丈夫だから」と言ってバスに留まる生徒がいるのではないかと、少し心配していたからです。

渋滞中のトイレ事情は、運転士にはどうにもできない緊急事態の1つです。

しかし、ほっとしたのも束の間、パーキングエリアを出発して渋滞に突入してしばらく経つと、スクール生の1人がスタッフに近づいてきたのが車内ミラーで確認できました。

「立ち歩くと危ないよ」と伝えようとしたとき、「トイレに行きたい」という小さな声が私にも聞こえてきました。その瞬間、スタッフは「え⁉トイレに行ってなかったの?」と少し声を荒げました。

すると、また1人、2人と手を挙げて「私もトイレ」と言うスクール生が現れました。

スタッフが事情を聞くと、ご当地のキーホルダーを探して盛り上がっている間に時間が過ぎ、トイレへ立ち寄ることなくバスに戻ったようでした。

しかし、今さらその行動を咎めても仕方ありません。まずは、トイレ事情の打開策を考える必要があります。

生理現象の連鎖に車内は騒然

狭いバス車内で1人が不安を覚えると、なぜか連鎖しやすく、子どもが乗車するバスではよくあるケースです。

とはいえ、パーキングエリアは過ぎてしまい、しばらくトイレに立ち寄ることはできません。スタッフから「次のSAまでどれくらいですか?」と聞かれ、まだまだ先であることを伝えると、その動揺が伝わってきました。

その時点で私ができる打開策として「500m先の出口で高速道路を一旦降りてもいいですか?」と尋ねるとスタッフは快諾してくれました。

連鎖する車内のトイレ事情を耳にしつつ、私は心の中で「なぜさっき行かなかったのよ」とため息をつきそうになりました。しかし、トイレ事情は生理現象です。スクール生を責めることはできません。

幸いにも高速道路を出たすぐそばにはガソリンスタンドがあり、事情を話してお手洗いを借りることができました。到着した頃には、「トイレ!」と大声で叫ぶ生徒や、友達に「うるさい」と一喝するスクール生たちで、車内は騒然となっていました。

しっかりした姿を見ていても関心を持つのが子ども

普段、スイミングスクールの送迎で見ている子ども達の姿はしっかりしている印象がありました。しかし、いつもとは異なる環境になると、子どもらしい姿が垣間見られた経験だったと今では思っています。

指導スタッフの言うことを聞くときもあれば、ご当地グッズに夢中となった子どもらしい姿もあり、子育て中だった私にとっても良い経験となりました。

小学校高学年になると、しっかりしているように見えても、様々なことに関心を持ち行動を起こすもの。そうした子ども達の姿を見て、目を離せる年齢になったとしても、肝心なときは行動を共にする必要があると学んだ経験の1つでした。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ