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「写真も衣装も全部うちが用意するからね!」七五三で張り切る祖母。だが、祖母の優しさに感じてた違和感とは

  • 2026.7.25

次々と送りつけられてくる贈り物

姪の七五三を私の実家で祝うと決まってから、我が家には次々と荷物が届くようになった。

差出人はいつも、姪の母方の祖母だった。

最初はレンタルの晴れ着。

次に記念のアルバム。そしてとうとう、姪の名前入りのケーキまで、うちの実家宛てに送られてきた。

関東に帰ってから渡せば済むものばかりだ。

箱を開けるたび、母は「まあ、立派ねえ」と言いながらも、どこか困ったような顔をしていた。

冷蔵庫に入りきらないケーキを前に、二人で顔を見合わせたこともある。

電話でも、向こうの祖母は張り切っていた。

「写真も衣装も全部うちが用意するからね!」

母は「ありがとうございます」と応じながらも、電話を切ると小さくため息をついた。

「なんだか、こっちは何もするなって言われてるみたいねえ」

孫の祝いを一緒に喜びたいだけなのに、いつの間にか主導権の取り合いのようになっている。

母も私も、どう言えばいいのか決めかねていた。

「向こうのおばあちゃんも、孫がかわいくて張り切ってるだけよね」

私がそう取りなすと、母は「そうね」と頷きながらも、送り状の宛名を何度も見つめていた。

悪気がないからこそ、面と向かって断りづらい。そのもどかしさだけが、日に日に積もっていった。

祖母同士の食事会での一言

七五三の当日、参拝を終えて食事の席に着いた。晴れ着の姪は、3歳とは思えないほど大人しく座っている。

その席でも、向こうの祖母は仕切り役を譲らなかった。

「来年の分の衣装も、もう目星をつけてあるのよ」

さすがに母の表情が動いた。

けれど声を荒げるでもなく、母は穏やかに笑って言った。

「主役は3歳の孫よ」

張り合う相手ではない、私たちはただ見守ればいい。

そんな響きだった。場が、ふっと静まった。

向こうの祖母は、注いでいたお茶の手を止めた。

「…そうね。私、少し先回りしすぎたわ」

気まずさを埋めるように、兄が口を開いた。

「二人のおばあちゃんに祝ってもらえて、この子は幸せ者だよ」

姪が不思議そうに大人たちを見上げ、その顔にみんなが噴き出した。

それから向こうの祖母は、あれこれ指示を出すのをやめた。ケーキを切り分ける役を母に譲り、自分は姪の隣で写真に納まっている。

「来年は、そっちのおばあちゃんにも任せてみようかしら」

ぽつりとそう言った横顔は、どこかほっとしているようにも見えた。

誰が仕切るかではなく、子どもの晴れ姿をみんなで喜ぶ。母のたった一言が、こじれかけた祖母同士の間に、そのことを思い出させてくれた気がした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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