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クラブを戻した途端メジャートップ10入り!期待のルーキー、今の課題は?

  • 2026.7.25

ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくためにさまざまなことを考え、走り続けている。

どんなことを考え、どのようにゴルフと向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていく。

「バーディパットが全然入らなかった1年でした」

クラブを戻した途端メジャートップ10入り!期待のルーキー、今の課題は?
「プロ1年目、ショットはある程度通用したのかな、と思います。課題はパッティングです」

「私ひとりで4ページも? 大丈夫ですか?(笑)」インタビュー開始冒頭、寺岡沙弥香はこういって笑った。ルーキーイヤーの2025年シーズンはQT 54 位からのスタートだったが、かぎられた出場機会で結果を出して、後半戦はほぼすべての試合にエントリーすることができた。

優勝争いをした昨年8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」と、今季の出場権を最後まで争うこととなった11月の「大王製紙エリエールレディス」の前後の状況を中心に。また、プロ2年目を迎えようとしている現在地を探ってみた。

── プロ1年目を振り返って、2025年はどんな年でしたか?

寺岡 全国をまわって試合をするのがとても楽しかったです。親と別の部屋にひとりという自由な時間がうれしくて。ただ、10月あたりから最後の2カ月がとても疲れましたね。シード獲れるかもしれないし、55位(今季前半戦出場権)から漏れるかもしれないという状況だったので。

──レギュラーツアーで「十分戦えていた部分」と「これからもっと磨いていかなければならない部分」を聞かせてください。

寺岡 細かいところで課題はありましたが、ショットは比較的よかったと思います。ただ、夏場にアイアンを替えたところで少し調子を落としてしまいました。

──替えた理由は?

寺岡 それまでとくに悪いところはなかったのですが、契約しているメーカーさんから新しいクラブが出たので、そちらに飛びついてしまったんです(笑)

──それがハマらなかった?

寺岡 そうですね。悪くなかったんですけど予選落ちが3つ続いてしまったのと、同期で仲のよい荒木優奈ちゃんがゴルフ5レディスで「元のクラブに戻したら初優勝した」と聞いて、それに刺激を受けて私も元に戻したんです。

──結果はいかがでしたか?

寺岡 メジャーでトップ10入りでした(笑)。それからクラブは替えていません。

──そんな顕著に(笑)。これから磨いていかなければならない部分は?

寺岡 何よりもパッティングです。昨年は試合で4、5メートルのバーディパットをかなりたくさん打ったのですが、全然入らなかったですね。7、8メートルも「お先に」の距離にも寄らなかった。1メートルのパーパットはどう打っても入る感覚だったんですけど。

──バーディだと緊張してしまうんですかね?

寺岡 単純に打ち方が悪かったんだと思います。短い距離はなんとかなるけど、長い距離はしっかり打たなければいけないのにうまくいかない。だから遅いグリーンもよくなかったです。

──今オフ最大の課題ですね。

寺岡 はい。今、パッティングのコーチに昨季とはまったく違う打ち方を教わっています。いい球が出ているのでこれが完成すれば、今季は戦えそうな気がしています。

クラブを戻した途端メジャートップ10入り!期待のルーキー、今の課題は?
「2025年は60点くらい。パッティングを仕上げて年間女王を狙っていきます」


──技術的な成長が見込めそうですね。精神的な部分はいかがでしたか?

寺岡 最初のうちはパー5で、少しでもグリーンに近づけばと、思い切り振ってバーディばかり狙っていました。それがツアーの後半になると、たとえばティーショットをミスしたら無理をしないで「結果バーディだったらラッキー」と思うようになってきました。

──最善のマネジメントができるようになってきたと。体力的には1年どうでしたか?

寺岡 試合に出たてのころは、朝から晩まで練習しないと不安でした。でも、それだと試合中にエネルギーが切れてしまうんですよね。後半は慣れてきて、いいペースでできるようになりました。

──では、プロ1年目の評価は自己採点で何点くらい?

寺岡 60点くらいですかね。開幕前に第1目標にしていたのが、来シーズン前半戦の出場権を得ることでした。メルセデスランキング55位以内か、ステップアップツアーで賞金ランキング2位以内に入ることを目指そうと。その目標はクリアすることができました。

「じつは手の震えが止まらなかったんです」

──2025年の寺岡プロは、数多く上位争いをしていたイメージがあります。優勝争いをした8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」を振り返ってください。

寺岡 最終日最終組で鈴木愛さんと柏原明日架さんと回ったのですが、2人とも「この試合獲るぞ」というオーラがすごくて、朝の挨拶のときに顔も見れませんでした。

──落ち着いて回っているように見えたのですが……。

寺岡 いえいえ、手が震えまくっていましたよ。これが入ったらプレーオフっていう最後18番のバーディパットも、できることなら打ちたくなかったくらいです(笑)。ただ、その一方で冷静な自分もいて、3パットでも2位だからOK、とも思っていました。

──結果、単独2位でしたね。

寺岡 優勝できなかったので8割くらいはやっぱり悔しい気持ちです。でも、最終日最終組で伸ばせて終われたので満足した部分もあります。

──そのあと「メルセデスランキング55位を争う」最後の勝負が11月にありましたね。

寺岡 はい。まず、50位以内のフルシード(全試合出場権)を狙って攻め続けるより、55位以内を確保するゴルフをしようかと。ただ、予選通過しなかったら絶対に56位以下になると思っていたのでガンバりましたが、結果は予選落ち……。もうその時点でQT行きを覚悟したので、日曜は自宅近くのコースへ練習ラウンドをしに行きました。でもやっぱり55位前後の選手のスコアが気になって、ラウンド中、5分おきにリーダーボードをチェックしていました。

──結果54位で今季の前半戦出場権を得ることができましたね。

寺岡 はい。正直ホッとしました。そのときの調子からすると、QTで戦ってもどうなるかわからなかったので、心のなかで「今回だけは権利をゆずってください」と祈りました(笑)

──「運も実力のうち」といいますからね。さて、最後に26年シーズン以降の目標を教えてください。

寺岡 今調整中のパッティングを開幕までに完成させて、3年以内に年間女王になれたらと思っています。

思い切りのよいプレーが魅力の寺岡プロ。きっと今季は同期の荒木優奈プロとの優勝争いを望んでいることだろう。表彰式ではあの笑顔を振りまきながら、大阪弁でシャキシャキとあいさつをするはずだ。

いかがでしたか? 荒木プロの活躍から目が離せませんね!

寺岡沙弥香
●てらおか・さやか/2002年生まれ、大阪府出身。2024年のプロテストをトップ合格(97期生)。明るい性格で、コースで見せる満面の笑顔に癒されるギャラリーは多い。2025年は優勝争いも経験し、今季は初優勝を目指す。

文=ひよこきんぎょ
写真=田中宏幸
撮影トーナメント=富士通レディース

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