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武井壮、大注目の男子プロと街ブラトーク!「僕、ゴルフをしていなかったんですよ」

  • 2026.7.25

百獣の王こと武井壮が、プロゴルファーを目指していろいろな経験を積むのがこの企画。今回は25年シーズンに大活躍した大岩龍一がゲスト。

お互い、年末の忙しいスケジュールの合間を縫って、武井の地元・葛飾区青砥を街ブラしながら対談を行なった。

僕、ゴルフをしていなかったんですよ(笑)―大岩

武井 今月は僕の地元で懐かしい風景を見ながら、そして大岩プロの今季(2025年)を振り返るお話をお聞きします。

大岩 子どものころに新小岩に住んでいたことがあるので、僕にとっても懐かしい景色です。

武井 大岩プロとは、このコーナーで頻繁に撮影協力をしていただいている平川カントリークラブの練習場でよくお会いする縁があって、そんなプロが初優勝したのはとてもうれしいです。

大岩 ありがとうございます!

武井 初優勝だけでなく、上位争いをする試合も多かった1年を振り返るといかがですか?

大岩 納得のいくシーズンで、コーチとテーマにしていたことも1年間通してちゃんとできた実感がありました。

武井 そのテーマとは?

大岩 僕は一昨年(2024年)までゴルフをしていなかったんですよ(笑)

武井 意味深ですね。

大岩 ゴルフの本質的な話にもなるんですけど、1シーズン、何十試合も、好調をキープし続けられる選手はいなくて、大なり小なり波があるじゃないですか。

武井 波はトッププロでもありますね。

大岩 僕は調子が悪いとスイングをすぐに直してしまうんですよね。いいスイングをしたら、いいショットが出るのをイコールと考えていて、それがスコアにも結びつくと思っていました。

武井 その考えが変わった?

大岩 はい。一昨年のオフにコーチに「試合中に何を考えているの?」と聞かれ「真っすぐ飛ばないからスイングのことを一生懸命意識しています」と答えたら「試合中にスイングのことを考えているプロなんているのかな?」という話になり、来年はそれやめよう、ラウンドをスタートしたらゴルフをしようよ、と。

武井 そのゴルフをしようとは、コースに出たらもっと本能的に感覚を大事するみたいなことですかね?

大岩 はい。スイングは練習で作って、ゴルフはうまいんだからスイングが少しズレていても関係ない。試合ではいいスコアで上がる以外に大事なことなんてないんだからスコアメイクのことしか考えない、という話になりました。

武井 ズレたり曲げたりする要因って、いくつもありますよね。体や軌道、フェースの向き。シチュエーションで脳がやられちゃったり。気温によって体やシャフトのやわらかさが変わったり、芝がどうだとか。同じことをやろうとしてもズレてしまう。その要因をなくすより、あって当たり前、ということですよね。

大岩 ツアーでも年間通して上位にくる選手は技術がうまいとかではなく、単純にゴルフがうまい人なんですよ。スコアメイクがうまくないと上には来られない。

武井 そう考えるようになってから、たしかにこのほうがいいな、と実感したのはいつごろですか?

大岩 一昨年のオフから取り組み、調子がよくても悪くても練習ラウンドはだいたい3つから5つくらいアンダー。いつも同じスコアで回れて、スコアのガタつきがなくなりました。

武井 ボールが散らばっても、実力がつねにちゃんとスコアに乗っかっているゴルフができるようになったんですね。

大岩 はい。ボギーを打たないことが、本当にすべてなんですよね。そのために必要なことって年間通していいスイングをすることではなく、シチュエーション別でしっかりマネジメントをして、自分の技術やその日の調子のなかで、正しい判断をし続けることが大事でした。

武井 そしてシード復活。さらに今年の成績を見ると説得力がありますね。

大岩 ゴルフは絶対にミスが出るんですよ。極論からいうとカップインしたパット以外は全部ミス。この状況ではこうなるな、こんな球が何割くらい出そうだ、とミスを予測するようになって「このミスだったらいいや」と大ケガしない確率の高いほうを選択するようになったのも大きいと思います。

武井 球筋やターゲットの幅ですね。たとえば、3分割したらその2つくらいにギュッと寄せて、2つのどっちかだったらいい、みたいな。

大岩 そうです。そして、振り方に意識を置かず、当て方だけ注意しておく。切り返しのタイミングと当て方がよければ、打球ってだいたい2択、3択くらいに収まってくれるので。それだけに集中すると振りに対するプレッシャーもかかりにくくなるので、いい動きができるんですよね。すっきりと振れます。

武井 練習に対するゆとりも出ますよね。すると、自動的にスイングにもいい影響が出る。スイングにも悩まなかったのでは?

大岩 1シーズン通して悩まなかったですね。振り返ってみると動きのズレは少なかったんですが、それ以上にスイングに集中するよりも、試合中はもっとこういうことを考えたほうがいいのかな、こういうシチュエーションだったらこういうマネジメントをしたほうがよかったかな、と考えるようになり、ゴルフをしないときもゴルフのことを考える時間がすごく増えて、練習ではボールを打つ球数が減ったと思います。

武井 ショートゲームはどうでした?

大岩 パットは決めなくてはいけない場面、試合の流れが変わる場面って1日に何回もあるんですが、そういうとき、これまではうまくいかずにミスしたことをすごく気にしていました。

男子も当たり前のようにPGAへと進む道が開けてきていますよね—武井

武井 意外とデリケートなタイプ?(笑)

大岩 すっごくネガティブです(笑)。でも、そもそも同じストロークをしてもそのときの芝や風とかで同じように転がらないから、こんなの運だわ、全部、入るか入らないかの2分の1だな、と思うようになって、外れてもいいやくらいの気持ちで打つようになりました。

武井 たしかに「アッ!」と思っても入るときがありますよね。

大岩 試合中にそんなことを突き詰めていったら「ゴルフっておもしろくないな」とも思うようになりましたね。もちろんストロークの練習はスタートまではやるんですが、スタートしてからはゴルフをするだけ。

武井 なんかいっていることが、古(いにしえ)のレジェンドゴルファーみたいですね。

大岩 若干、達観したのかもしれません(笑)。これまでも、これから何十年と進化していっても、毎日10アンダーで回るプロは出てこない。そう考えると今まで悩んできた自分がバカらしくなってきました。ゴルフってこうじゃなくてはいけないというのがありすぎる。もっとシンプルだし、難しすぎるから自分がコントロールしてどうこうしようとするのが間違いなのかもしれません。

武井 いい諦めといいモチベーションができて、本当にひと皮むけたんですね。来季も今年以上の活躍が期待できそうですが、海外志向は?

大岩 最近、コーチとも話すようになりましたが、海外挑戦にあたっては、まずは飛距離ですよね。でも、飛距離はこのままでもいけると思う。何が1番の問題かというと芝なんですよ。芝に対応できない。洋芝は球が少し沈むし、ラフもグリーンも日本とは違う。ただ、スイングを変えて対応するのはたぶん無理だし、時間もかかってしまいます。

武井 大岩プロの鬼ショートトップからバチコーンと打つスイングは変えられないでしょう。

大岩 10年以上かけて作ったスイングですからね。それを変えるのは無理なんで、クラブかなと。いろんなクラブのパターンを試して、打ち方を進化させていくんじゃなくて、そのコースに合わせたクラブにする。

武井 なるほど。ヘッドの形状、ソールやバンスを替えて打ちやすくしちゃえばいい。では、来年はアメリカのQTを?

大岩 受けたいですね。今年もQTやコーンフェリーツアーからトップのツアーに上がっていった選手が多く、男子にもそういう道筋が出来上がってきていますよね。

武井 日本の男子もアメリカツアーで結果を出すプロが増えて、当たり前のようにPGAで戦う時代がやってきている。大岩プロもその道を邁進してください!

大岩 ガンバります!

いかがでしたか? 大岩プロの活躍に期待しましょう。

武井 壮
●たけい・そう/ スポーツ、芸能の枠を超えて活躍するマルチタレント。ルコックスポルティフゴルフのアンバサダーや、テレビ東京系列で「武井壮のゴルフバッグ担いでください」( 日曜朝10:00 から) をオンエア中。
●オフィシャルサイト gogotakei.com/
●X(旧Twitter)アカウント @sosotakei
●インスタグラムアカウント sosotakei

大岩龍一
●おおいわ・りゅういち/1997年生まれ、千葉県出身。182cm、92kg。18年にプロ転向。21年に初シードを獲得。22年もシード権を保持したが、23年に消失。24年に再びシード復活。昨季はトップ10入り7回、カシオワールドオープンでは悲願の初優勝を達成。賞金ランキング5位などキャリアハイのシーズンとなった。

写真=田中宏幸

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