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「サイズ違いなの」服を譲ってくれたと思ったママ友。数日後、ママ友の思わぬ要求に絶句

  • 2026.7.25

もらってと言われた紙袋

近所に住むママ友とは、公園でよく顔を合わせる間柄だった。

子どもの年齢が近く、小さくなった上着をもらったこともある。

だからその日の話も、同じ流れだと思っていた。

玄関先で、紙袋を差し出された。中には、タグのついた長袖の上下が入っていた。

「子どもの服、間違えて違うサイズで買っちゃって」

「サイズ違いなの、8000円だけど」

「よかったら、もらってくれない?」

使ってくれるなら譲る、という意味に聞こえた。

「ありがとう、使わせてもらうね」

相手は笑って帰っていった。子どもに合わせてみると丈はちょうどよく、来週から着せようと袋ごと棚に置いた。

数日後、メッセージが届いた。

「この前の服のことなんだけど」

「お金、お願いしてもいい?」

画面を二度読み返した。金額は、渡されたときに言われた8000円のままだった。

値引きの話も、端数を落とす話もない。

買い取ってほしいと最初に言われていれば、何も思わなかった。

ほしければ買ったし、要らなければその場で断っていた。順番が逆になっただけで、返事の仕方が分からなくなる。

タグをつけたまま返した朝

その晩、棚から紙袋を下ろした。服はまだ一度も着せていない。タグも、留めてある糸もそのままだ。

畳み直して袋に戻し、口を折って玄関に置いた。

翌朝、登園の前に相手の家へ寄った。

「おはようございます。これ、お返しに来ました」

「え、どうして」

「やっぱりお返しします。買い取りだと分かっていたら受け取らなかったので」

声を荒げたつもりはない。責める言葉も足さなかった。

相手は袋を受け取って、そのまま手を止めた。

「いや、あれは、そういう意味じゃなくて」

「タグ、ついたままです」

中を確かめる指先が、途中で動かなくなった。

言いかけた続きを飲み込み、視線が袋に落ちて、それきり上がらない。

「…うん。こっちの言い方が悪かったわ」

私はうなずいただけで、それ以上は言わなかった。子どもの手を引いて、そのまま園へ向かった。

それから、あの手の頼まれ方をされることはなくなった。

数か月後、公園で同じ紙袋を差し出された。

「これ、またサイズ間違えちゃって。買い取らない?」

最初に条件が言われていた。それなら、迷う余地はない。

「じゃあ、もらいます」

やり取りを聞いていた別のママが、砂場のふちで笑った。

「その言い方なら、こっちも返事しやすいですね」

相手は少しだけ目を伏せて、それから小さくうなずいた。紙袋はその場で受け取った。曖昧なままもらうより、値段を聞いてから決めるほうが、ずっと気楽だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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