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「一方的に3回も、手を出されたの」子供の喧嘩を言いふらしたママ友。だが、先生の一言で空気が一変

  • 2026.7.25

夕方にかかってきた電話

夕飯の支度をしている最中に、電話が鳴りました。幼稚園も習い事も一緒のママ友からです。

「一方的に3回も、手を出されたの」

挨拶より先に、その一言でした。

帰りにうちの息子とふざけていて、相手の子が腕を赤くして帰ったというのです。

「これが初めてじゃないんだよね」

痛い思いをさせたのは事実です。

私は謝り、息子を連れて伺いますと伝えました。

すると、今日は習い事があるので教室が終わったあとに、と言われたのです。

電話を切ってから、息子に聞きました。はじめは口をつぐんでいましたが、やがて声が震えたのです。

「あの子も僕を叩いてくるよ」

「僕だけがやってるんじゃないよ」

親の欲目を差し引いても、この子が一方的に手を出すところは見たことがありません。

園庭で二人が転がり回って笑っているのも、息子が押されているのも、何度も見ています。お互い様だと思い、手加減を言い聞かせてきました。

それでも、赤くして帰したのはうちです。息子と並んで頭を下げようと決めました。

教室の前で先生が口を開いた

教室の入口で待っていると、レッスンを終えた親子が出てきました。息子が先に頭を下げます。

「痛くしてごめんなさい」

私も並んで謝りました。

ところが彼女は、待っている人たちにも届く声でこう続けたのです。

「うちの子、ずっとやられる一方なんです」

周りのママたちが、こちらをちらりと見ました。

その視線で分かります。この話は、もう何人にも伝わっているのだと。

そこへ、片付けを終えた先生が出てきたのです。

「実は教室でも、お二人はいつもお互いにふざけ合っています。何度も見ています」

穏やかな声でした。誰かを責める調子はありません。

「どちらかが一方的、ということはないですよ。仲がいいぶん、力の加減がまだ難しいだけで」

彼女の顔から表情が抜けました。

何か言いかけて、口を閉じます。

それから私を見ずに、子どもの靴に手を伸ばしました。

「…そうですか」

返ってきたのは、それだけでした。

私は先生に礼を言ってから、彼女に向き直りました。

「痛い思いをさせたことは、本当に申し訳ありません。そこは謝ります」

言うべきことだけ言って、そこで止めました。

彼女は目を伏せたまま、小さくうなずきました。

次の週から、一方的にという話は誰の口からも出なくなりました。送り迎えのママたちは、前と同じように声をかけてくれます。彼女とは、会えば会釈をするだけです。

教室の窓の向こうでは、あの二人が今日も並んで笑っていました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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