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「子供に悪気はなかったんです」4人の親で決めた約束を覆そうとしたママ友。だが、周りの沈黙で顔が赤くなったワケ

  • 2026.7.22

片付けの途中で呼び止められて

話し合いが終わり、会場の椅子を重ねていたときでした。

うしろから、軽い調子で声をかけられたのです。

「子供に悪気はなかったんです」

同じ組のママでした。

「ほかの子がやってたのを見て、つられただけなので。うちの子がいじめっ子だと思われたら、心外なんですけど」

手が止まりました。

ついさっき、4人の親で約束をそろえたばかりです。

ここに来るまでにあったこと

始まりは、2人のママからの相談でした。

役員をしていた私に、言いにくそうに切り出したのです。

「うちの子たちが、1人を輪に入れていないみたいで」

同じ組の4人のうち、3人が残りの1人を外している。遊びの輪に入れない、並ぶときに間を詰める。

そういうことが続いていました。

相手の気持ちを想像するのが、まだ難しい年頃です。

これをしたら嫌がる、悲しむ、と体当たりで覚えている最中の子たちでした。だからこそ、誰かを悪者にする形にはしたくなかったのです。

園に相談し、担任の先生と一緒に進めました。

話し合いの席で先生が最初に置いた言葉を、私は今も覚えています。

「どの子が悪いという話ではなく、全員で学び直しましょう」

外された側のママも、うなずいてくれました。

「うちの子にも、直すところがあります」

互いに悪かった点を出し合い、入りたいと言われたら順番を回す、嫌だと言われたらやめる。

子どもにも分かる約束が、4人ぶんそろったのです。

その片付けの最中に、あの一言が出ました。

「ちゃんと伝わってますよね」

言葉を探しているうちに、少し離れたところで椅子を置く音がしました。

一緒に相談に来ていた、もう1人のママです。

「うちの子も同じだけ反省させました。みんなで決めた約束ですから」

穏やかな声でした。名前も出さず、責めてもいません。

それなのに、そのあとの沈黙は彼女だけを取り残しました。

ほかの親は手元に目を落とし、先生は黙って資料をそろえています。誰も助け船を出さないまま、数秒が過ぎました。

彼女の首から頬にかけて、色が上がっていきます。何か言いかけて、口を閉じました。

「……はい。分かってます」

それだけ言うと、抱えていた椅子を静かに重ねて、先に出ていったのです。

次の日から、真似をしただけという言い方を聞くことはなくなりました。彼女は行事のたびに、前より早く来て並べるのを手伝ってくれます。

子どもたちは、大人より先に進んでいました。順番を譲る子が出て、嫌だと言われたら手を止める子が出て。園庭では4人が、また同じ輪の中にいます。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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