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「誰のおかげで、飯が食えてると思う」私の収入の方が上だと知らずにいた夫。だが、通帳を見せると空気が一変

  • 2026.7.22

大黒柱のつもりの人

「誰のおかげで、飯が食えてると思う」

結婚して15年、夫のこの一言を何度聞いたか分かりません。

その日も、残業帰りの私が台所に立った直後でした。

「まだできてないのか。家にいる時間くらい、まともに使えよ」

「私も、今日は仕事だったのよ」

「お前の仕事なんか、たかが知れてるだろ」

私はフルタイムの正社員で、去年からは主任です。

何度言っても、夫の中の私は家計の足しを稼ぐ人でした。

その夜は、夫の母が夕飯に来ていました。

義母は台所を手伝いながら、リビングのため息を聞いています。

「あの子、いつもあんな感じなの」

小声で聞かれて、私は笑ってごまかしました。

夫はソファに寝転んだまま、続けます。

「母さん、こいつ料理が遅いんだよ」

菜箸を置きました。もう、限界でした。

義母の前でめくった数字

寝室から、給与が振り込まれる通帳を持ってきました。

夫の目の前のテーブルに、音を立てて置きます。

「見てみて。誰のおかげで飯が食えてるのか」

「なんだよ、大げさだな」

へらへらしながらページを開いた夫の表情が、そこで固まりました。

毎月の振込額。年に二度のボーナス。

夫のそれより、どの数字も上でした。

「……嘘だろ。俺より多いじゃないか」

「年収で200万円ね。あなたが420万、私が620万」

夫の唇が動いて、声が出ませんでした。通帳を持つ指先が白くなり、顔からは血の気が引いていきます。

横から覗き込んだ義母が、はっきり言いました。

「あんた、恥ずかしくないの」

「か、母さん、これは」

「奥さんのほうが稼いで、家のことも全部して。あんたは何をしてるの」

夫はうつむいたまま、動けずにいました。

私は通帳を閉じて、静かに言いました。

「稼いでるほうが偉いなんて、思ってないの。ただ、その言い方はもうやめて」

「……悪かった」

「はっきりして、よかった」

それ以上の言葉は、足しませんでした。義母が黙ってうなずいたのが、目の端に見えました。

その日を境に、夫は変わりました。

先に帰った日は、米を研いでいます。休みの日は、風呂とトイレを黙って掃除します。

この前、義母から電話がありました。

「あの子、あれからどう」

「洗い物、してくれてますよ」

電話の向こうで、義母が声を上げて笑いました。

夫はもう、あの言葉を口にしません。かわりに、台所の私の背中へ声をかけてくるようになったのでした。

「何か、手伝おうか」

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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