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「俺、まわりから良いパパって言われるんですよ」と豪語する夫。だが、4歳の息子が明かした事実とは

  • 2026.7.21

来客の日だけの育児

「今日はゆっくりしていってください。俺が淹れますから」

夫がマグカップを配りながら、にこやかに言いました。

その日は、ママ友が三人。

狭いリビングに座布団を並べての集まりでした。

夫がお茶を出すのは、人が来る日だけです。

「俺、まわりから良いパパって言われるんですよ」

この台詞も、来客のたびに必ず出ます。

「週末は息子とべったりだし、家事も半分は俺ですね」

半分どころか、夫がやるのは自分のカップを流しに置くことくらいです。私は湯呑みを見つめて、黙っていました。

「いいなあ。うちなんて、休みの日は寝てるだけですよ」

ママ友がため息をつくと、夫はますます調子に乗りました。

「妻を休ませるのが、俺の仕事ですから」

そのとき、4歳の息子が絵本から顔を上げました。

「パパ、それ、うそだよ」

場の笑い声が、途中で消えました。

息子が数えていた時間

夫は笑ってごまかそうとしました。

「こら、変なこと言うなって」

けれど息子は、真顔で続けたのです。

「休みの日はゲームばっかり」

私が普段、夫に向かって言っている言葉でした。まさか覚えていたとは思いませんでした。

夫の手が止まり、ポットの湯がカップからあふれました。

「ちょっ、待て。言うほどやってないだろ」

「やってるよ。ママが寝てって言っても、まだやってた」

夫は口を開けたまま、言葉を探しています。助け舟を出す人は、誰もいませんでした。

ママ友の一人が、遠慮がちに聞きました。

「……その間、息子さんは?」

「私と公園です。毎週」

私が答えると、三人の顔から羨ましそうな表情が消えました。誰も夫を見ません。見られないことが、いちばんこたえたようでした。

「いや、その、たまには俺も連れて行ってて」

「たまには、ですか」

年上のママ友が静かに繰り返すと、夫は耳まで赤くしてうつむきました。

ポットを持つ手だけが、小さく震えています。

私はフォローしませんでした。

「本当のことが出てきて、私はすっきりしました」

そう言うと、ママ友たちが声を上げて笑い、夫だけが笑えずにいました。

それから、夫が人前で良いパパを名乗ることはなくなりました。

先月の日曜のことです。夫が息子を呼びました。

「公園、行くか」

誰も見ていない、ただの休みの日でした。

玄関で靴を履きながら、息子が振り返って聞きました。

「今日はゲームしないの?」

夫は答えず、ドアを開けました。私と目が合うと、ばつが悪そうに笑ってみせるのが精一杯だったのでした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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