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「最後の1枚を前の客に取られたの」たった1枚のシールで怒り狂ったママ友。だが、客の正体に絶句

  • 2026.7.23

入荷を教えた一時間後

保育園で知り合ったママ友は、あるキャラクターの限定シールを集めていました。

お迎えのたびに手帳を開いて見せてくれます。

「あと3種類で、全部そろうの」

だから駅前の雑貨店に新しい絵柄が入ったと聞いて、すぐ連絡を入れました。

「今日、入荷したみたいですよ」

「ほんと?今から行ってくる」

返事は一分もかかりませんでした。

あの店のシールは棚に出ておらず、レジで頼んで出してもらう仕組みです。

だから、並んだ順にしか買えません。

一時間ほどして、通知が鳴りました。画面いっぱいに文字が詰まっています。

「最後の1枚を前の客に取られたの」

前に並んでいた女性が、目の前で買っていったのだといいます。

「あと一人だったのに。ありえない」

そこまでは気持ちも分かりました。

けれど続けて届いた文面には、その人へ向けた言葉が並んでいたのです。

ここに書き写せるものは、ひとつもありません。

返事を打つ指が止まりました。そのとき、別の通知が重なって届いたのです。

事実だけを、静かに渡した

姉からでした。

「駅前のお店で、あのシール買えたよ」

店の名前も時刻も重なっています。

あの絵柄を、あの時間に、あの店で受け取った人が何人もいるとは思えません。

彼女が書いていた人物像は、姉とはまるで違っていました。

会ったこともない相手を、頭の中だけで組み立てていたのだと思います。

しばらく画面を見つめてから、短く打ちました。

「その人、私の姉です」

既読はすぐつきました。

それきり、五分待っても返事は来ません。

やがて届いたのは、一文字だけでした。

「え」

そのあとに、長い謝罪が続きます。さっきまでの勢いは、どこにも残っていませんでした。

「知らなくて。あんなこと書いて、ほんとにごめんなさい」

「姉には見せていません」

責めるつもりはありません。

ただ、もうひとつ確かめたくて、帰りにその店へ寄りました。

「あのシール、まだありますか」

「ございますよ。何枚か残っています」

店員さんは引き出しを開けて、同じ絵柄を並べて見せてくれました。

最後の1枚どころではなかったのです。

そのまま伝えると、返事はさらに遅くなりました。

「…最後だと思い込んでた」

「並んでいた方は、何も悪くなかったみたいです」

「うん。ほんとに、うん」

翌週のお迎えで、彼女は私を見つけると先に頭を下げました。

「この前は、ごめんなさい」

「はっきりして、よかったです」

それだけ返して、私は子どもの靴を履かせました。

あれから、彼女が誰かのことを人前であんなふうに言うのを、一度も聞いていません。手帳のシールは、いつのまにか全部そろっていました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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