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「1年間の雑用、よろしくお願いね」役員決めを笑顔で辞退したママ友。夜、送られてきたメッセージに絶句

  • 2026.7.23

夜に届いた二通のメッセージ

スマートフォンが震えたのは、夜の九時を回った頃だった。

その日の午後、幼稚園のホールで来年度の役員決めがあった。

立候補はゼロ。

重い沈黙が続いたあと、一人のママが申し訳なさそうに手を挙げた。

「今年は忙しくて無理なの、ごめんね」

下の子が小さいから、仕事が立て込んでいるから。理由を並べる彼女の口元は、なぜか笑っていた。

結局、私を含む3人が手を挙げて、その日は解散した。

差出人は、その辞退したママだった。

「要領の悪い人たちが役員になってくれて助かったわ」

指先が冷たくなった。続けて、もう一通が流れてくる。

「1年間の雑用、よろしくお願いね」

画面の上に並んだ名前を見て、息が止まりそうになった。

宛先は個人ではない。役員になった3人と彼女が入った、引き継ぎ用のグループだった。

数分の沈黙のあと、慌てた様子で文字が動いた。

「ごめん、送る相手を間違えた」

「今のは違うの、別の人に送ったつもりで」

訂正は三度続いて、ぴたりと止まった。

誰も返事をしない。既読の数字だけが静かにそろっていく画面の向こうで、彼女が青ざめている姿が目に浮かぶようだった。

翌日の顔合わせで変わった空気

翌朝、園の一室で最初の打ち合わせがあった。

先に来ていた二人は、私の顔を見るなり口を開いた。

「昨日の、見た?」

「見たよ。何度も読み返しちゃった」

そこへ、彼女が入ってきた。

いつもの笑顔を作ろうとして、うまく形にならないのが分かった。

「おはよう。昨日は本当にごめんね」

返事はなかった。年少から役員をやっている一人が、書類をそろえながら顔を上げた。

「誤送信でも、書いた中身は本音でしょう」

彼女の頬から血の気が引いた。

「あれは、その、言葉のあやで…」

「言葉のあやで、人を雑用って呼ぶの?」

唇が動いたが、続きは出てこない。助けを求めるように部屋を見回しても、誰も目を合わせなかった。彼女は小さく頭を下げて、逃げるように廊下へ出ていった。

その日から、彼女の頼みごとを引き受ける人はいなくなった。

「バザーの荷物、誰か運んでくれない?」

声をかけても、輪はゆるやかにほどけていく。

前なら二つ返事で動いていた人たちが、予定を確かめるふりをして目を伏せた。

反対に、役員になった3人はよく笑うようになった。

名簿を分担し、行事のたびに集まり、失敗すれば笑い合った。雑用と書かれた仕事を、1年間そろって最後までやり切った。

修了式の朝、廊下で彼女とすれ違った。

「…おはようございます」

目を伏せたまま、消えそうな声だった。私は普通に挨拶を返して、そのまま歩いた。振り返る必要は、もうなかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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