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「車で1時間、長くはないだろ」子供を連れた長距離運転→夫に突きつけた現実とは

  • 2026.7.21

泣き止まない息子と、片道2時間

チャイルドシートのベルトを締めた瞬間、6ヶ月の息子が泣き出しました。

夫の実家までは、車で片道2時間弱。生まれて初めての長距離移動です。義両親が家まで迎えに来てくれて、運転は義父、夫は私の隣にいました。

おもちゃを鳴らしても麦茶を差し出しても、泣き声は止まりません。背中を撫でるうちに、腕がしびれてきました。

「ずっと泣いてるなあ」

夫はそう言って、また窓の外を見ています。

着いたのは昼前でした。息子を寝かしつけたところで、義母が言ったのです。

「このあと、おばあちゃんのところに寄りましょうね」

初めて聞く予定でした。夫の祖母に顔を見せに行くそうです。

「どのくらいかかるの?」

「車で1時間、長くはないだろ」

断れるはずもなく、私はまた息子を抱えて車に戻りました。義祖母の家を出たあとで、お墓参りにも行くと聞かされたのです。

砂利道を歩いたのは、私だけ

日陰のない墓地の砂利道を、抱っこ紐で歩きました。息子の背中が汗で濡れていきます。夫は桶を持って、義父と先を行きます。

「代わってくれない?」

「今、手が塞がってるから」

戻ったのは夕方です。夕飯の味も覚えていません。

帰りの車で口を開きました。

「今日は正直、しんどかった」

「そういう人達なんだよね、うちは」

「俺は長いと思わなかったけど」

「息子をほとんど見てないから、そう言えるんだよ」

その夜は、そのまま言い合いになりました。

上がり框で座り込んだ夫

次の帰省の朝、玄関で夫に告げました。

「今日は、息子をあなたが全部見てね」

「いいよ、それくらい」

夫が笑っていられたのは、車が走り出して十分後までです。

泣きじゃくる息子を、夫は片手で抱え続けました。義祖母の家への道でも墓地の砂利道でも、抱っこ紐は外せません。シャツは背中まで濡れています。

「……なあ、ちょっとだけ」

「あとでね。手が離せないの」

義実家の玄関で、夫は上がり框に座り込みました。

「毎回、これをやってたのか」

「すぐ、なんでしょ」

夫は口を開いて、言葉が出ないまま閉じました。義母が覗き込みます。

「あんた、顔が真っ青よ」

義父も続けます。

「ずっと嫁さん一人に任せてたんだろう」

夫はうつむいて、膝の上で手を握りしめています。

「悪かった。俺が、分かってなかった」

「気づいてくれて、よかった」

次の帰省から、夫は前の週に予定を出してきます。どこへ寄って何時間かかるのか、全部自分で調べて。

車の中で息子が泣けば、先に手を伸ばすのも夫です。義母は「あの子、別人みたいね」と目を丸くしています。私は後部座席で、ようやく窓の外を眺めていました。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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