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隣人への長文を後悔した私に届いた、短い返信

  • 2026.7.21
ハウコレ

「ご丁寧にありがとうございます。気をつけます」。その返信を読んだ日から、私はあのメッセージを送ったことをずっと悔やんでいました。

誰にも教えてもらえなかった日のこと

このマンションに越してきたのは、数年前のことです。引っ越しの挨拶に回りましたが、どの部屋も簡単な会釈だけで、生活のことを教えてくれる人はいませんでした。

最初の資源ゴミの日に分別を間違えて、管理人さんに注意されました。回覧板に挟まれていた用紙の存在を知ったのは提出期限を過ぎてからです。

誰かが一言教えてくれていたらと、何度も感じました。だから、次にこの階に新しい人が越してきたら、自分が知りたかったことを全部伝えようと決めていました。

打ち始めたら止まらなかった

隣の部屋に引っ越してきた人と挨拶を交わした日、「何かあったらいつでも声かけてくださいね」と伝えて、チャットの連絡先を交換しました。

その日のうちにメッセージを書き始めました。ゴミ出しのルールや管理組合のこと。「ゴミは収集日に出すのがルールで、前の日だと管理人さんに言われるので気をつけてくださいね」と打ち始めたら、あれもこれもと文章が伸びていきます。最後に「私も引っ越してきた時、何も分からなくて困りました。分からないことがあったら気軽に聞いてください」と付け加えて、送信ボタンを押しました。

あの返信のあと

返ってきたのは、「ご丁寧にありがとうございます。気をつけます」という一言だけでした。

丁寧な文面です。でも、その短さが気になりました。引かれたのではないか、余計なお世話だったのではないか。送った文面を開き直して上から読み返しました。自分でもスクロールが必要な量です。初めてのメッセージでこれを送りつけたら、相手は構えるだろうと感じました。

廊下ですれ違った時、その人はこちらを見ずに通り過ぎました。距離を取られたのだと感じて、これ以上メッセージを送るのはやめようと決めました。

それでも回覧板が届いた時には、手が勝手に動いていました。「回覧板が来ていたので写真撮っておきました。提出物があるみたいです」。送ってからまた、やりすぎたかと悔やみました。

そして...

しばらく経った頃、チャットに通知がありました。あの人からです。「いつもありがとうございます。おかげで本当に助かっています」。前の返信とは温度の違う一言でした。自分が送ったメッセージの末尾を開きました。ルールでも注意でもない、最後に添えた一言が残っています。伝えたかったのは最初からこの一言だったのだと、やっと分かりました。

(30代女性・パート勤務)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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