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予約したお店を自分でキャンセルした俺が、彼女の誕生日に最後まで伝えられなかったこと

  • 2026.7.21
ハウコレ

店を変えた理由を、俺はどうしても言い出せませんでした。彼女の喜ぶ顔が見たかったはずなのに、伝えたのは素っ気ない一言だけ。意地のような沈黙が、彼女を少しずつ傷つけていきました。

予約していたお店に確認の電話を入れた俺は、店員さんの返事にしばらく考え込みました。彼女がずっと行きたがっていた、あのお店です。けれど結局、俺はその予約を自分の手で取り消すことになりました。

予約は任せてと言ったあの日

彼女から「あのお店で誕生日を過ごしたいな」と言われたとき、俺は迷わず「予約は任せて」と答えました。人気のお店だと知っていたので、すぐに連絡を取り、なんとか席を押さえられました。喜ばせたい気持ちは、本物でした。ところが予約を終えてしばらくしたころ、彼女の友人たちから俺のところに連絡が入りました。当日サプライズで合流したい、できれば手作りのケーキも持っていきたい、という相談でした。

席もケーキも、あの店では叶わなかった

嬉しい申し出でしたが、1つだけ問題がありました。彼女の行きたがっていたお店はカウンター席が中心で、大人数では座れず、ケーキの持ち込みもできませんでした。友人たちのサプライズを生かすには、お店を変えるしかありませんでした。彼女のずっと行きたがっていたお店か、それとも友達からのサプライズか。どちらにすれば、もっと彼女の喜ぶ顔を見られるのかと迷った末、サプライズのできるお店に変更することに決めました。キャンセル料はかかりましたが、彼女の誕生日のためなら惜しくはありませんでした。

言えばよかった、その一言が

本当なら、ちゃんと事情を話せばよかったのだと思います。けれど友人たちのサプライズを台無しにしたくなかったし、予約を取り直した経緯を打ち明けるのが、なぜか気恥ずかしかったのです。だから俺は彼女に「店、変えたから」とだけメッセージを送りました。彼女が「どうして?」と返してきたとき、俺はつい「そっちの方がいいから」と、突き放すような返事をしてしまいました。誕生日の当日になっても、うまく説明できないまま、俺は彼女と目を合わせられずにいました。

そして...

彼女が浮かべた笑顔の裏で、少しだけ寂しそうにしていたのを、俺は気づかないふりをしていました。サプライズは喜んでくれたのに、肝心の俺が一番大事なことを伝えられていなかったのです。財布の中には、あのお店のキャンセル料の領収書が今も残っています。これは、彼女の希望よりも自分の見栄を優先してしまった、その証拠のようなものです。次に会うときは、店を変えた理由も、言えなかった気持ちも、全部きちんと話そうと思います。たった一言の説明を惜しんだ自分を、もう繰り返さないために。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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