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私の好きな映画に「興味ない」と言い続けた彼→タブレットに映っていたもの

  • 2026.7.19
ハウコレ

映画の提案をやめてからは、イヤホンをつけて1人で画面に向かう日が続きました。

同じソファの反対側で彼がタブレットを触る気配だけが、イヤホン越しにかすかに届きます。リモコンを差し出した私の手を、彼は1度も見ませんでした。

何度聞いても返ってくるのは同じ一言

付き合って1年半、一緒に暮らし始めて半年になる彼は、私が好きな映画のジャンルに関心がありませんでした。「一緒に観ない?」と聞くたびに返ってくるのは「興味ない」の一言で、テレビの前に座り直すこともなく、手元のタブレットに視線を落としたままでした。最初のうちは、観てくれさえすれば好きになってもらえると思っていました。主人公が決心する場面、雨の中のやりとり、エンドロール前の沈黙。どれか1つでも一緒に観れば、伝わるはずだと。でもリモコンは毎回、私の手の中にありました。私がどれだけその映画を好きか、1度も聞いてもらえないまま。

映画だけの話ではないように聞こえた

ある日、少しジャンルを変えて別の作品を提案してみました。サスペンス寄りの作品なら、彼にも観てもらえるかもしれないと思ったのです。「たまにはこっちに合わせてくれてもいいのに」と言うと、彼はようやく顔を上げて「無理して合わせても意味なくない?」と返しました。その言葉は映画の話だけではないように聞こえました。好きなものを共有したいという気持ちそのものを、否定された気がしたのです。テレビを消して、そのまま台所に立ちました。何を作るあてもないのに、冷蔵庫を開けて水のペットボトルだけ取り出して、また閉めました。

イヤホンの中と外

それからは提案をやめました。イヤホンをつけて1人で映画を観る時間が増えていきます。隣のソファで彼がタブレットを触っている気配だけが伝わってきて、同じ部屋にいるのに別の場所にいるような感覚が続きました。好きな場面が来るたびに、イヤホンを外して「ここ、観て」と言いたくなります。でもそのたびに「興味ない」の一言が頭をよぎって、結局また画面に目を戻していました。ソファの反対側との距離が、日がたつにつれ少しずつ広がっていくようでした。

そして...

台所で食器を洗っていたとき、テーブルに置かれた彼のタブレットが目に入りました。開いたままだったのは、私がずっと一緒に観たかったあの映画のレビューページです。スクロールした跡が途中で止まっていました。いつ読んだのか、なぜ開いたのか、聞きたいことはいくつもありました。でも聞けば何かが変わってしまう気がして、私は何も言わず、マグカップを2つ棚から出しました。いつもは1つしか出さないそれを、今日は2つ並べてソファに戻りました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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