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妹島和世がデザインする特別な旅列車「vies」、誕生の背景とデザインに込めた想いとは?

  • 2026.7.13
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西武鉄道が2028年3月から運行を開始する〈Fine Dining Train「vies」〉(ファインダイニングトレイン 「ヴィエス」:以下、「vies」という)。特急「Laview(ラビュー)」に続き、妹島和世が新型車両のデザインを手掛ける。その構想について、プロジェクトの中心メンバーである棚瀬純孝に話を聞いた。

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風景をやわらかく映し込む、鏡のように輝く車体

2019年3月から運行している特急車両001系「Laview」。国内外で数々の建築を設計してきた妹島和世にとって初となる車両デザインであり、シルバーの弾丸のような外観や1,350㎜×1,580㎜の大きな窓、鮮やかなイエローの座席シートという斬新な車両デザインで話題を集めた。

〈写真〉西武線沿線と言えば、黄色の車両。そこから着想を得て「Laview」のシートには明るいレモンイエローが選ばれた。

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2028年3月から運行される「vies」は、「Laview」の車体をベースとし、本格的な厨房車両と3両のダイニング車両から成る4両編成の新型列車。「vies」はフランス語で「命」「人生」を意味する「vie」の複数形で、食を通じて一人ひとりの人生をより豊かにしたいという想いが込められているという。

〈写真〉「vies」の25分の1模型。1つの車両に7つの大きな窓がリズミカルに並ぶ。

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「vies」が走る予定の池袋―西武秩父間は運行時間は最短77分(特急列車の場合)、大都市から自然へダイナミックに景色が移り変わるのが特徴だ。「Laview」の車両デザインは「風景に溶け込むようなやわらかいデザイン」を目指し、アルミの車体をシルバーの特殊塗装で仕上げていたが、「vies」はさらにアップデート。「シルバーの塗装を鏡面で仕上げ、鏡のように輝くような車体になります。周囲の景色がおぼろげに映し出され、より映像的な佇まいとなるデザインをイメージしています」とプロジェクトを担当している棚瀬純孝は語る。

〈写真〉シルバー塗装を鏡のように仕上げた「vies」の車体。周囲を写し込みながら周囲の風景に調和する。天気や時間帯によっても表情が変化していく。

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インテリアはグレーを基調とし、料理が主役となる空間に

「リビングのようにくつろげる特急」をコンセプトにした前作「Laview」は、大きな窓越しに見えるイエローの座席が移動するリビングのようだが、「vies」は景色を眺めながらゆったりと食事を楽しめるインテリアにする予定だという。

「内装はグレーを基調に、照明はスポットライトやテーブルライトなどを用いて、Find Dining Trainで過ごす人や料理、景色が主役となるようなインテリアを考えています。窓のカーテンは透け感のあるものを選び、カーテン越しに外の風景を抽象化させることで、いつもの風景も違って見えてきます」と棚瀬。

〈写真〉「vies」の模型写真。足元近くまである大きな窓から景色を眺めながら食事を楽しめる。

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車両に合わせてオリジナルの家具をデザイン

「Laview」は座席の頭上にガラスの網棚が設置されているが、「vies」では網棚がない分、空間をより広く伸びやかに感じられる。

また、運転席が見える先頭車両は個室が設けられるという。先頭車両は国内初となる三次元曲面ガラスを採用しており、ダイナミックな前面展望を楽しみながらプライベートな時間を過ごすことができる。

〈写真〉空間全体を明るくするのではなく、テーブルライトやスポットライトで落ち着いた照明を演出。

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沿線の食材を使ったフルコースを提供

レストラン運営は、大阪を拠点とし全国で100店舗以上のレストランを運営するバルニバービが担当。沿線の豊かな食材を組み合わせた本格的なフルコースを提供する予定だ。厨房車両は現在国内で運行されている列車の中で最も広い厨房面積を誇り、約70名の乗客に温かい料理を最高の状態で提供することにこだわっているという。

臨時列車として、週末を中心に年150日程度を運行予定。観光客だけでなく、西武線沿線に住む人たちに、街のレストランで特別な日をお祝いするように「vies」を利用してもらい、地元に愛されるFine Dining Trainを目指す。

また、現在西武鉄道では運行開始を記念したスペシャルキャンペーンを実施中。2027年3月31日(水)までに専用フォームから応募すると、抽選で運行前の特別な試乗会に招待されるチャンスも。目的地に向かう移動時間を特別な時間にしてくれる「vies」。2028年の運行開始が待ち遠しい。


〈写真〉テーブルは基本的に固定式だが、シーンに合わせて家具の配置も変更できるよう構想中。

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