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「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」が描く新たな女性像。“貴婦人の私室”から生まれるエレガンス

  • 2026.7.10
Aurore Marechal / Getty Images

シルヴァーナによる「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」のデビューシーズンは、巨匠アルマーニが築き上げた美学を忠実に受け継ぐ印象が強かった。一方、今季はブランドのDNAを継承しながらも、その先にシルヴァーナ自身の意志がより明確に感じられる。描かれていたのは、従来の優雅さに加え、凛(りん)とした強さを宿す“アルマーニウーマン”。異性だけでなく、女性が憧れる女性像へと視線が移ったようにも映る。その変化は、女性デザイナーならではの感性が反映されたのかもしれない。

Victor VIRGILE / Getty Images

ショー会場は昼とも夜ともつかない幻想的な光に包まれ、テーマである“ブドワール”の世界へとゲストを誘った。フランス語で女性がひとり静かに身支度を整え、自分自身と向き合う親密な空間を意味するこの言葉を出発点に、内面からにじみ出るエレガンスを表現した。

LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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コレクションは、ブドワールで装いを選ぶ女性の時間を映し出すように展開する。肩を優雅に露出するビスチェドレスやトレーンを引くイヴニングガウンは、ブラックを基調としながら、光を受けることでグリーンやブラウン、アマランスレッド、ブルーが繊細に浮かび上がる。ベルベットのマットな質感とクリスタルのきらめきが重なり合い、デイとイブニングの境界を溶かしていく。

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一方で、夜更けに紳士から肩へ掛けられたジャケットを思わせるマスキュリンなベルベットジャケットや、オートクチュール仕様のボンバージャケットも登場。フォーマルとリラックス、男性性と女性性という対照的な要素を自然に共存させることで、「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」らしい抑制されたモダニティを印象づけた。

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さらに、アニマルモチーフを織り込んだテキスタイルや繊細なレース、ビーズ刺しゅう、フリンジ、虹色に輝くストーンなど、卓越した職人技が細部を彩る。ウエストやデコルテから控えめにのぞくレースは、私的な空間から社交の場へと踏み出す、その一瞬の移ろいを象徴するようだった。

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ショー終盤には、流麗なシルエットと構築的なネックラインが織りなす彫刻的なイブニングガウンが続々と登場。露骨な肌見せではなく、抑制の中に宿るセンシュアリティが静かなドラマを生み出した。レッドカーペットを彩るドレスで定評のある「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」だけに、会場に姿を見せたケイト・ブランシェットやルー・ドワイヨンらも、自身がまとう姿を思い描いたに違いない。

シルヴァーナ・アルマーニ Victor VIRGILE / Getty Images

露骨な演出に頼ることなく、そぎ落としたデザインの中にセンシュアリティを織り込んだシルヴァーナ。今季の主役は、華美な装飾ではなく、見せることと隠すことの均衡が生み出すエレガンスだった。ブドワールという親密な空間で自分だけの美しさと強さを育み、それをまとって外の世界へ歩み出す女性像は、多くの女性の憧れを誘うものだった。

Hearst Owned
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