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「ああ、ちょっと借りてる」そう言って2人の写真を飾らない彼に、心が冷えていきました

  • 2026.7.11
ハウコレ

同棲を始めた部屋の棚に、2人で撮った写真を飾りました。ところがある日、その写真だけがフレームから抜かれていました。彼に聞くと返ってきたのは、「ちょっと借りてる」という返事だけ。飾ることさえ避けられた気がして、私はその理由を考え続けていました。

棚に置いた2人の写真

彼と暮らし始めて、まだ部屋には引っ越しの箱がいくつか残っていました。家具の配置も決まりきっていませんでしたが、私はこの部屋に2人のものを増やしていきたいと思っていました。

引っ越しの日に撮った写真を現像して、白いフレームに入れたのもそのためです。棚のいちばん見えるところに置けば、この部屋が2人の場所になっていく気がしました。

ただ、彼は仕事で帰りが遅くなり、話す時間も前より減っていました。だからこそ、写真くらいは見える場所にあってほしかったのです。

空になったフレーム

ある日、棚を見ると写真がなくなっていました。フレームごと移動したのかと思いましたが、引き出しの中から出てきたのは、写真を抜いたあとの空のフレームでした。

彼に「あの写真、どこに置いたの」と聞くと、彼は手帳を閉じながら「ああ、ちょっと借りてる」と答えました。それ以上の説明はありませんでした。

借りるという言い方が、妙に軽く聞こえました。飾るのが嫌だったのか。誰かに見られたくなかったのか。仕事の連絡に戻る彼を見ながら、私は写真の行き先より、彼が理由を話してくれないことのほうが気になりました。

手帳から落ちた1枚

数日後、テーブルに置かれた彼の手帳を移動しようとしたとき、間から写真が落ちました。拾い上げると、棚に飾っていたあの写真でした。

裏を見ると、彼の字で「毎日見たい笑顔」と書かれていました。写真を外したのは、捨てるためでも、隠すためでもありませんでした。仕事先でも見られるように、手帳に挟んで持ち歩いていたのです。

理由が分かったあとも、すぐに全部を笑って流せるわけではありませんでした。先に言ってくれれば、私は何日も悪い方向へ考えずに済んだはずです。

そして...

その日のうちに、私は空のフレームへ別の写真を入れました。彼が手帳に持っていく写真があるなら、部屋にもまた1枚置けばいいと思えたからです。

彼は帰ってくると、棚の写真に気づいて「これもいいね」と言いました。私は「次に借りるなら、先に言って」と返しました。

うれしい理由でも、説明がないまま消えたものは不安になります。思い出を大切にしてくれることと、それを言葉で伝えることは別の話です。次は、写真をどこに置くかも、2人で決めたいと思いました。

(20代女性・会社員)

本人記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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