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半年間一度も「おいしい」と言わない彼が、私の手料理の写真ばかり撮っていた本当の理由

  • 2026.7.10
ハウコレ

彼の部屋で手料理を出すたび、彼は皿にスマホを向けました。けれど、「おいしい」という感想は半年経っても聞けません。写真だけが増えていく理由が分からないまま、私は食卓に並べた皿を見るのが前より怖くなっていました。

「ごちそうさま」だけの食卓

付き合って2年になる彼の部屋で、料理を作るようになりました。休みの日に食材を買い、肉じゃがや出汁巻き卵、唐揚げを作ります。どれも、母から教わった味でした。

彼は残さず食べてくれます。食べ終えると「ごちそうさま」と言い、皿を流しへ運んでくれます。それだけでも十分なのかもしれません。

でも、半年経っても「おいしい」は聞けませんでした。期待しすぎだと思おうとしても、食卓に座るたび、今日も感想はないのだろうかと考えるようになっていました。

写真だけが増えていく

気になったのは、彼が料理の写真を撮ることでした。食べる前だけでなく、盛りつけの途中や鍋の中まで、何度もスマホを向けます。

褒めないのに、なぜ写真だけ残すのか。あとで誰かに見せているのか。味を比べているのか。聞く前から、よくない考えばかりが浮かびました。

ある日、彼のスマホ画面に、私の作った料理の写真が並んでいるのが見えました。自分が作ったものなのに、知らないところで集められているようで、素直に喜べませんでした。

聞かずにいられなかった理由

皿を洗う彼の背中に、私は聞きました。「どうして写真ばっかり撮るの。一度もおいしいって言ってくれないのに」

彼は蛇口を止めて、こちらを見ました。少し考えてから、「自分でも作れるようになりたくて」と言いました。

私が想像していた答えとは違いました。彼は、私の料理を笑うためでも、採点するためでもなく、覚えるために撮っていたそうです。私が疲れている日に、自分が同じものを作れるようになりたかったと言いました。

そして...

あとで、彼は撮った写真を見ながら肉じゃがを作ってくれました。味は少し薄く、じゃがいもは崩れていました。それでも、私が作ったものを覚えようとしていたことは伝わりました。

ただ、嬉しさだけで終わる話でもありませんでした。半年間、私は褒められない食卓の前で、勝手に不安を増やしていました。彼も、伝えるべきことを写真に任せていました。

今は食べる前に、彼が短く感想を言うようになりました。私も、言ってほしいことを我慢しすぎないようにしています。食卓に必要だったのは、写真より先に交わす言葉だったのだと思います。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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