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「昨日は21時に帰ったね」最初は親切だと思っていた近隣の住人。だが、住人の発言に恐怖したワケ

  • 2026.7.8
「昨日は21時に帰ったね」最初は親切だと思っていた近隣の住人。だが、住人の発言に恐怖したワケ

親切なはずの隣人

その古い団地に越してきたばかりの頃、斜め向かいに住む70歳前後の男性は、やけに親切な人でした。

ゴミ出しのたびに声をかけてくれて、重い荷物を持っていれば手を貸そうとする。

近所付き合いの薄い土地で、これはありがたい人だと、はじめは素直に思っていたのです。

けれど、その距離感は、日を追うごとに少しずつずれていきました。

「昨日は21時に帰ったね」

ある朝、すれ違いざまに笑顔でそう言われて、背筋が凍りつきました。

私が前の晩、何時に帰宅したのか。なぜこの人がそれを知っているのでしょう。

「今日は宅配が二回来てたね」

「さっきの若い男の人は、誰だい」

会うたびに口から出るのは、どれも私の一日をなぞる言葉ばかりでした。

まるで、壁の外側に監視カメラを一台、増やされたようだったのです。

手帳に残した日付

それからというもの、玄関のドアを開けると、彼が示し合わせたように外に立っているようになりました。買い物袋の中身をのぞき込み、休みの日の予定まで聞いてくる。断っても、翌日にはまた同じ場所に立っているのです。

ある朝には、郵便受けをのぞいた跡が残っていました。

届いた手紙の差出人まで見られているのだと気づいたときの、あの寒気は、今も忘れられません。

「そんなに冷たくしなくてもいいだろう」

穏やかな声なのに、その執着だけが、じわじわと生活に染み込んでくる。

夜、物音がするたびにカーテンの隙間をうかがうようになり、やがて眠れず、食欲まで落ちていきました。

このままではいけない。

そう思った私は、彼に何を言われたか、いつ玄関先に立っていたかを、日付とともに小さな手帳に書きとめ始めました。

そして、その手帳を手に、団地を管理している人と、市の相談窓口に事情を話しに行きました。

「これだけ記録が残っているなら、こちらから正式に注意ができます」

担当の人はそう言って、彼に直接、行きすぎた干渉をやめるよう伝えてくれました。

以来、あからさまな声かけは減りました。それでも、すれ違うときにこちらへ向けられる、あの探るような視線だけは変わりません。カーテン越しにうかがう気配も、消えてはくれませんでした。

結局、私はその年のうちに、逃げるように別の街へ引っ越しました。あれから何年も経ちますが、今でも玄関を出る前には、つい外の気配をうかがってしまいます。あの薄ら笑いだけは、どうしても忘れられないのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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