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2026年下半期に訪れたい芸術祭&建築祭5

  • 2026.7.7
《まさゆめ》 目 [mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13 撮影:金田幸三 ※写真はイメージです

国内各地でアートと建築、都市再生が交差する新たなフェスティバルが相次いで開催される2026年下半期。ここでは建築やアートを鑑賞するだけでなく、街の歴史や新しい潮流などにも目を向けながら楽しみたい、全国の建築祭や芸術祭をご紹介!

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京都モダン建築祭

2022年に文化庁の京都移転記念事業としてスタートした「京都モダン建築祭」は、京都市内に残る魅力的なモダン建築を一斉公開するイベント。京都には平安の雅を今に伝える国宝建築とともに、近代の建築にも歴史的価値の高いものが多く残されており、本建築祭ではそれらをまとめて巡ることができる。

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本建築祭の看板は全国でも珍しい有料パスポート方式によって、普段は非公開の建物を自由に巡ることができること。ジェームズ・マクドナルド・ガーディナーによる京都最古の聖堂建築「聖アグネス教会」(1898年竣工)や、“関西建築界の父”と呼ばれる武田五一が設計した「同志社女子大学 栄光館」(1932年竣工)などを中からじっくり見ることができる。

もちろん、ジョサイア・コンドルに学んだ片山東熊による「京都国立博物館」の明治古都館(1897年竣工)や、前田健二郎による帝冠様式の建物を2020年にリニューアルした「京都市京セラ美術館」(1933年竣工)、渡辺節による京都鉄道博物館の「扇形車庫」(1914年竣工)といった、今も現役で使われているお馴染みの施設についても改めて学べる機会でもある。さまざまなガイドツアーも行われる予定だ。

京都モダン建築祭
開催期間/2026年10月31日(土)〜11月8日(日)

Kiyoshi Nishioka

生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪

「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス大阪)」は、大阪のまちを1つの大きなミュージアムと捉え、そこに存在する“生きた建築”を通して見えてくる都市の物語性を発信する大阪市の取り組み「生きた建築ミュージアム事業」の一環として2014年にスタートした建築公開イベント。昨年は歴史的な建築から斬新なデザインの現代建築まで、約200の多彩な建築がすべて無料で公開され、大阪を中心に全国からのべ約6.7万人が参加した。

Kiyoshi Nishioka

関西を中心に近代日本で数多くの設計を手掛けたウィリアム・メレル・ヴォーリズの「大丸心斎橋店本館」(1933年竣工)や「日本基督教団 浪花教会」(1930年竣工、改修)、大阪を代表する建築家、村野藤吾の「日本基督教団 南大阪教会」(教会棟は1928年、新会堂は1981年竣工)や「関西大学 千里山キャンパス」といった名建築から、またドットアーキテクツの改修で複合文化施設へと再生された「千鳥文化」(1960年代に「千鳥文化住宅」として誕生、2020年に第二次改修工事が竣工)など話題の建築や大型公共建築から昭和の香り漂う喫茶店まで、あらゆる“生きた建築”を、ガイドツアーや特別開館などの企画とともに紹介するイケフェス大阪。多種多様な個性を放つ建築の数々を、大阪のまちとともに体感して。

生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪
開催期間/2026年10月24日(土)・25日(日)

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ひろしまたてものがたりフェスタ

広島県が2013年度から取り組んできた、県内の魅力ある建物を発掘・発信する県民参加型プロジェクト「ひろしまたてものがたり」から始まった建築フェスが「ひろしまたてものがたりフェスタ(たてフェス)」。県民からの公募によって集まった500件以上の中から選定委員会により2014年に選ばれた「魅力ある建築物100セレクション」を中心に、魅力ある建築物を県内外に発信してきたイベントだ。

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ユネスコ世界遺産に指定されたヤン・レツルの設計による原爆ドーム(旧広島県産業奨励館)」(1915年竣工)や、丹下健三による「広島平和記念資料館(本館)」(1955年竣工)や村野藤吾「世界平和記念聖堂(カトリック幟町教会)」(1954年竣工)などといった20世紀の名建築だけでなく、金堂が広島市内唯一の国宝に選ばれている「不道院」(金堂1540年、楼門1594年、鐘楼1433年竣工)のような長い歴史を持つ寺院建築も紹介。今年も昨年に続き、広島市内と呉市内を中心に建物公開やガイドツアーなど、数多くのイベントが開催される予定なのでお楽しみに。

ひろしまたてものがたりフェスタ
開催期間/広島市内:2026年11月6日(金)~8日(日)、呉市内:2026年11月14日(土)・15日(日)

白井屋ホテル(Photo by Shinya Kigure)

第一回 前橋国際芸術祭 2026

この10年、さまざまな建築家を招きつつ、アートを軸とした都市空間の再整備が進められてきた前橋市。特に、1987年に竣工した商業施設を改修し2013年に開館した「アーツ前橋」や、藤本壮介が老舗旅館をリノベーションし、2020年に開業した「白井屋ホテル」、平田晃久が設計し、5つのギャラリーとレストラン、レジデンスで構成される2023年竣工の「まえばしガレリア」などが集まるエリアは、アーケード商店街の空き物件で新たなローカルビジネスがスタートするなど、じわじわと盛り上がりを見せている。

川俣正《Tree Hut Project》

そんな前橋で今年初めて開催される「前橋国際芸術祭」は、中心市街地に点在するアートスポットをつなぎ、さまざまな体験を提供するイベント。第一回のプログラムディレクターはアーツ前橋チーフキュレーターの宮本武典が務め、アーティスト、建築家、ミュージシャン、ダンサー、デザイナーなど、多彩な面々が参加予定だ。

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オープニングライブにはジム・オルークら海外の著名アーティストも参加。美食家の浜田岳文による、ラスムス・ムンクや高田裕介といった世界的シェフを招いての“Food as Art?”プロジェクトや、渋谷慶一郎のサウンドインスタレーション《Abstract Music》を再開発エリアのシャッター通りに社会実装するプロジェクトなどにも注目を。

第一回 前橋国際芸術祭 2026
開催期間/2026年9月19日(土)〜12月20日(日)

撮影:金田幸三

都市型文化芸術祭「ARTE TOKYO」

「ARTE TOKYO」は東京都が主催する新たな大規模文化芸術祭。日比谷・丸の内エリア、代々木・渋谷エリア、そして臨海エリアという3つのコアエリアを中心に、アート、演劇、エンターテインメント、イルミネーションなど多彩な催しを結び合わせ、都市全体の魅力を高めようとしている。

会期中はコアエリアにて、公共空間や民間施設などを舞台にしたアート・エンターテインメント企画「コアプログラム」と、コアプログラムと連動しながらエリア内の体験や回遊の連続性を広げる「ハイライトプログラム」が、そして都内各所にて「パートナープログラム」がそれぞれ開催される予定。

<写真>《まさゆめ》 目 [mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13 ※写真はイメージ

©︎ Nobutada Omote

<写真>永山祐子建築設計《うみのハンモック》※写真はイメージ


ARTE TOKYO

<写真>鈴木康広《空気の人》※写真はイメージ

都市型文化芸術祭「ARTE TOKYO」
開催期間/2026年10月10日(土)〜12月31日(木)


草間彌⽣ | KUSAMA Yayoi 作品|《宇宙へ⾏って⾒た愛の花束》 2021、「 Yayoi Kusama: A Retrospective」 (グロピウス・バウ、ベルリン、ドイツ、2021)での展⽰⾵景© YAYOI KUSAMA, Courtesy of Ota Fine Arts

国際美術展「TOKYO ATLAS」

「ハイライトプログラム」では特に、アートを媒介に多様な価値観との出合いや交流が生まれるプラットフォームの創出を目指して開催される国際美術展「TOKYO ATLAS」に注目したい。

台場公園とお台場海浜公園には、草間彌生《ナルシスの庭》(1966/2026)や趙要《Something in the Air》(2019)、石毛健太による音響インスタレーションといった、環境を生かした展示が行われる予定。またテレコムセンタービルには草間による2つのバルーン作品、《ヤヨイちゃん》(2012/2023)と《宇宙へ行って見た愛の花束》(2021)を世界で初めて組み合わせて展示する。

TOKYO ATLAS

他にもアイルしながわ、青海南ふ頭公園と地下駐車場なども会場に。さらに「TOKYO ATLAS」の関連企画として天王洲の「WHAT MUSEUM」にて、東京都がこれまで支援してきた新進気鋭のアーティストやキュレーターを紹介する展覧会「座標」が開催される予定。大都市・東京の臨海部という特殊な環境が、展示作品とどのような相互作用を生み出すのかが楽しみだ。

国際美術展「TOKYO ATLAS」
開催期間/2026年10月10日(土)〜12月20日(日)

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