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「マーク ジェイコブス」より感謝を込めて。過去へのオマージュに満ちた楽観的コレクション

  • 2026.7.1
Clint Spaulding

「感謝の行為として創造することは、私にとって最も真実な自己表現の形です」

「マーク ジェイコブス」の2027年春夏コレクションを突き動かした感情は、現実逃避でもノスタルジーでもなく、“感謝の気持ち=Gratitude”だった。その思いは、深くパーソナルでありながら、紛れもなくマーク・ジェイコブスらしいと感じられる、緻密に構築されたコレクションとして結実した。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

「マーク ジェイコブス」は2年ぶりにコレクションの発表の場をニューヨーク公共図書館に戻した。ショーは午後7時30分ちょうどに始まり、4分後には幕を閉じた。30分遅れが常態化しつつある業界に反し、マーク・ジェイコブスは時間を厳守することで知られている。おそらくそれもまた、周囲への感謝と敬意の表れなのだろう。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

ショーの時間が短くなるほど、与えるメッセージは強く印象に残る。今回は、一風変わったレイヤードで、見慣れたスタイルに挑戦状をたたきつけた。PVCのタンクトップにはナイロンの長袖インナーシャツを組み合わせ、プリーツのポルカドットスカートと二重に重ねたベルトで、さらにワイルドなスタイルへと昇華した。

トランスペアレントな要素もふんだんに取り入れられた。ワークジャケットに合わせたアイシーブルーのシアーなペンシルスカートや、不ぞろいなネックレスを絡ませるように身につけたプラムカラーのボディスーツはこの上なくセンシュアルだ。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

スタイリングは、そのファンタジーをさらに押し広げていく。極薄のシアータイツは、ネオンイエローからロイヤルパープル、鮮やかなレッドまで、虹のようなカラーパレットで登場した。超ハイヒールのパンプスは、カーブを描く細長いヒールに支えられている。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

服とリンクさせ、時にはあえてコントラストを利かせたリップカラーは、色に対する恐れを知らない。ビューティーアイコンでもあるマーク・ジェイコブスは、コスメラインを再ローンチしたところだ。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

ショーノートには、幅広いファッションのレファレンスも挙げられた。「シャネル」の1993年春夏コレクション、「ジュンヤ ワタナベ」の1996年コレクション、そして2000年代後半の「プラダ」。これらは、カール・ラガーフェルド風のクロコ型押しジャケットや、ミウッチャ・プラダをほうふつとさせるベルト付きのドレスとして表面化している。さらに「マーク ジェイコブス」の1998年と2000年の2つのコレクションや、シアーな極彩色に彩られた「ルイ・ヴィトン」の2009年春夏コレクションなど、自ら手掛けたコレクションを参照するのはその実力ゆえだろう。

Dimitrios Kambouris / Getty Images

誇張されたプロポーションやエキセントリックなスタイリングにあふれながらも、今回のコレクションは驚くほど楽観主義に根差していた。それは次のように要約されている。

「感謝とは、人生の最も不確実な瞬間にあっても、豊かさをより深く認識する方法を学ぶこと。困難には目的があり、変化の先にこそ可能性が開かれるのです」

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