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料理には、買い出しから準備、片付けまで含まれる。食卓の裏側まで知ることで、食卓に対する感謝が自然と生まれてきます【タベコト in Berlin・123】

  • 2026.5.2

ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

食育の最大のメリット

我が家では老いも若きも、男も女もみんな台所に立ちます。ごはんを作るのはお母さんの仕事、にしないで子育てをしてきました。そしてここドイツでは、特にフェミニズム的な発想からも「女性が料理をすべき」「お母さんがすべき」という風潮はありません。

子どもが小さい頃からずっと一緒に台所に立ってきた私ですが、それは料理ができる子にするためだけにそうしてきたわけじゃないんです。私がやることに興味を持つ子どもたちと一緒に、同じことをしていた方が「楽」だったというのが正直なところ。良いことしようと頑張った結果ではなく、実は楽を選んだ結果だったような気がします。

成人した息子達は大体1日1回は自分でご飯を作っている。手慣れたもんです。
女子チームはやはりお菓子作りが好き。

よく1人でやった方が早いから子どもにテレビを見せている間に夕飯を作る、という話も聞きます。たしかに一理あるのでその手を全く使わなかったわけではありませんが、時間がかかってご飯とお味噌汁しかできなかったとしても、子どもが散らかすのにちょっとイラっとしたとしても(笑)、私は子どもと一緒に台所で作る、の方がなんか楽だったように思います。

その結果、気がつけば子どもたちは自分で何か作れるようになっていました。だから食育って全然無理しないでいい。とにかく一緒に台所に立ってみる。子どもが何に興味を持つか眺めてみる。ご飯の品数は気にしない。きちんとできることを目指さない。そんなふうに気楽にやったらどうかなと思います。

末娘が学校の授業で育てたライ麦を持って帰ったので粉にして一緒にパンを作りました。
双子のお兄ちゃんの作るご飯がいつも美味しそう。今日はアボカドとベーコンのオープンサンド。

子どもが台所で料理をするようになるメリットは大いにあります。もちろん自分でご飯が作れるようになるというのもありますが、料理をする過程は買い出しから準備、片付けも含まれ、そういういわば食卓の裏側を体験して育つことで、お母さんや、食卓に対するありがたみも絶対的に変わってくるのです。

ピザ作りはやっぱ夫に任せるのがいいと満場一致で任せてる。

食育というと栄養価の高い物を食べさせることや、バランスの良い献立を作ることで元気なからだを育む、といったことを考えがちですが、わたしはからだを育むだけでなく、むしろ食育は子どもの心が育つことが最大のメリットだと考えています。

本当に思いやりのある優しい子が育つ。それには台所で過ごす時間がかなり影響すると育児歴25年以上を経て益々感じています。

NEWS!

日登美さんの新刊『Motherhood Childhood おかあさんって、なんだろう』(mmbooks)が5月26日に発売されます。
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