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乗客「あの人うるさいんだけど」機内で“自撮りを連発”する男性…CAが注意すると、到着後“想定外の事態に”冷や汗

  • 2026.7.21
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

昨今では、SNSが日常の一部となり、どこでも気軽に写真を撮り投稿するのが当たり前になっています。

しかし公共の場では、それが思わぬ火種になりかねないことは、皆さんもよくご存知かと思います。

今回ご紹介するのは、数年前、平日の早朝便で出会った、一見完璧でスマートなビジネスマンのお客様のエピソードです。

隙のないスーツ姿とは裏腹に、その方の「あるこだわり」が静かな機内を揺るがしていくことに。

まだ現在ほど撮影へのルールが明確でなかった頃、私たちCAが抱えた葛藤とは。

スマートなスーツ姿とは裏腹の「あるこだわり」

それは、羽田から福岡へ向かう、ビジネスマンの多い平日の早朝便でのことでした。

ピリッとした緊張感が漂う便で、私はドアのそばに立ちお客様をお出迎えしていると、ボーディングブリッジから「カシャッカシャッ」と写真を撮る音が聞こえてきました。

私は「観光客の方かな」と思っていると、そこに立っていたのは、ピシッとスーツを着こなしアルミ製のスーツケースを持ったスマートな男性・A様でした。

自撮りや、飛行機内に入る瞬間の動画撮影に没頭する姿に、私は少し神経質そうな印象を受けました。

物腰はとても丁寧で、終始笑顔なのですが、上空へ行ってからも撮影は続きます。

周りが写らないよう配慮はされているものの、機内に時折響き渡るシャッター音。

早朝でお休みの方も多い静かな機内でのA様の行動に、私は徐々に危機感を覚え始めていました。

すると案の定、近くでお休みになっていたお客様から「あの人、なんとかならないの?うるさいんだけど」と、お声が上がりました。

それを聞いていた他のお客様も「万が一写り込んでSNSに投稿されたら困る」と、私たちCAに申し出られました。

CAの葛藤と「ある提案」

現在ほど写真撮影に対し厳しく言える環境でなかった当時、A様のプライドを傷つけずにどう伝えるのが最善なのか、私は考えました。

そして私は、「お休みの方もいらっしゃいますので、少し写真撮影をお控えいただけますか?よろしければ、到着後にドアの前で1枚お撮りしますね」と、提案してみたのです。

A様は一瞬怪訝な顔をされましたが、すぐにスマートな笑顔で、その提案を受け入れ撮影をやめてくださいました。

しかし、本当の戦いは到着後に待っていました。

福岡空港に到着後、他のお客様が降りられると、A様はここぞとばかりに写真撮影を始め、なかなか飛行機から離れないのです。

機外では、次便の準備のため多くのスタッフが待機し、次便の出発時刻も迫っています。

すでに経緯をグランドスタッフに報告していたため、見兼ねたグランドスタッフが「A様、空港内にも写真スポットがありますよ」と提案してくれ、A様はようやく降りてくださいました。

「その場限り」にしない塩梅の難しさ

身だしなみや物腰がどれほどスマートであっても、「こだわり」が強すぎるあまり周囲とのトラブルになりかねない場面に遭遇することは、皆さんも経験があるかと思います。

お客様を傷つけないよう配慮しながらも、その後のことまでを想像し塩梅を調整することの難しさを、私はこの経験から学びました。

本当の「スマートさ」とは

今回は、チームで運航している「飛行機」だからこそ、他部署との連携で場を収めることができました。

もしこれが、レストランやお店でのことだったら。

日常の一部となった写真撮影だからこそ、公共の場では周囲への少しの配慮も忘れないスマートな大人でありたいものですね。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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