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「管理人さんがいるマンションなら安心」と購入した40代夫婦、真夏の休日に管理人室を訪ねて驚愕したワケ

  • 2026.8.5
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

マンションにいる管理人は、共用部分の清掃や点検、来訪者への対応、設備の異常確認など、マンションの管理を支える大切な存在です。そのため、防犯面はもちろん、宅配ボックスの不具合や共用設備の故障など、何かあればすぐ対応してもらえるというイメージを持って購入される方も少なくありません。

しかし、管理人が配置されているマンションでも、勤務時間が決まっており、夜間や休日は不在となるケースもあります。

今日は、管理体制を十分に確認しないまま分譲マンションを購入し、“困った時に誰もいない”という現実に直面した40代ご夫婦のエピソードをご紹介します。

防犯重視で選んだ「管理人がいるマンション」

数年前、私が売買仲介を担当した40代のAさんご夫婦のお話です。お子さんが小学生になり、夏休みには家族で旅行へ出かける機会も増えたことから、Aさんご夫婦は防犯面を重視して分譲マンションの購入を決めました。

内見当日、エントランスに入ると、管理人室では管理人が来訪者に笑顔であいさつをし、共用廊下やエントランスも隅々まできれいに清掃されていました。その様子を見た奥様は「管理人さんがいるマンションなら安心ですね」と笑顔で話していました。

重要事項説明では、夜間や休日は不在になる旨など、管理形態や管理会社、管理人の勤務日・勤務時間についても説明を行いました。しかしAさんは「管理人がいるマンションなら、何かあればすぐ対応してもらえる」という印象が強く、勤務時間や時間外の連絡体制までは深く意識していなかったといいます。

「管理人がいる」という安心感が先行し、24時間いつでも対応してもらえるようなイメージを持ってしまったことが、後のギャップにつながったのでした。

休日の夕方、管理人室へ行くと誰もいなかった

入居から数ヶ月後の、真夏の休日。

買い物を終えて夕方に帰宅すると、エントランス前には数人の住民が集まり、自動ドアの前で足を止めています。何度センサーに近づいても、自動ドアは「ピッ」と音がすることもなく、開く気配がありません。

「故障ですか?管理人さんを呼んできます」

Aさんはそう声をかけると、急いで管理人室へ向かいました。しかし、管理人室の照明は消え、室内には誰の姿もありません。

「えっ…誰もいないの?」

思わず周囲を見回したAさんは、管理人室の横に貼られていた掲示を見て驚きました。

“管理人勤務時間 月~土 8時~16時”

その日は休日の夕方で、すでに勤務時間は終了していたのです。結局、掲示されていた管理会社の時間外窓口へ電話し、警備会社の担当者が駆け付けるまで待つことになりました。

真夏の蒸し暑さのなか、エントランス前では小さな子どもを抱えた家族や、買い物帰りの住民が汗を拭きながら待機していました。

「早く入れないかな…」

そんな声があちこちから聞こえ、Aさんも「管理人さんがいれば、すぐ対応してもらえたのに…」と、イメージと現実の管理体制の違いを初めて実感したそうです。

宅配ボックスの故障も、その場では解決できなかった

その出来事から間もなくして、Aさんは再び「管理人がいない不便さ」を実感することになります。

ある日、ネット通販で注文していた荷物が宅配ボックスへ届いたため、仕事帰りに受け取りに向かいました。操作パネルに暗証番号を入力すると、「ピーッ」という電子音は鳴るものの、扉は開きません。もう一度入力しても、結果は同じです。

「おかしいな…」

何度試しても状況は変わらず、Aさんは管理人室へ向かいました。しかし、その日は日曜日。管理人室の扉は閉まっており、室内に人の姿はありませんでした。

結局、掲示されていた管理会社のコールセンターへ電話をかけ、オペレーターに状況を説明。遠隔で確認してもらいましたが、その場では復旧せず、後日メーカーによる点検を受けることになったそうです。

さらに別の日には、共用設備にも不具合が発生しましたが、その場で対応できる人はおらず、管理会社の時間外窓口を経由して修理を依頼することになりました。

「管理人さんがいるマンションだから、何かあればすぐ対応してもらえると思っていました。でも実際は、夜や休日は自分で連絡先を調べて対応しなければならず、最初は本当に驚きました」

と、Aさんは当時を振り返り、話していました。

「管理人がいる」だけでは管理体制は分からない

分譲マンションの管理体制には、次のようにさまざまな形があります。

  • 常駐管理(24時間または長時間、管理人が勤務する形態)
  • 日勤管理(日中のみ管理人が勤務する形態)
  • 巡回管理(複数のマンションを定期的に巡回する形態)
  • 無人管理(管理人は常駐せず、管理会社などが対応する形態)

また、日勤管理のマンションでは、夜間や休日は管理会社のコールセンターや警備会社が対応する体制を採用しているケースも少なくありません。そのため、「管理人がいるマンション」という情報だけで、いつでも管理人が対応してくれるとは限らないのです。

マンションを購入する際には、重要事項説明や管理規約、管理委託契約書などで、管理形態や管理人の勤務日・勤務時間について説明を受けるのが一般的です。

しかし、Aさんのように「管理人がいる」という安心感が印象に残り、勤務時間や時間外の対応方法まで具体的にイメージできていないケースは決して珍しくありません。

マンションを購入する際は、管理人の勤務日や勤務時間だけでなく、以下の点まで確認しておくことが大切です。

  • 夜間や休日は誰が対応するのか
  • 共用設備が故障した際の連絡先
  • 緊急時の対応方法

マンションは建物だけでなく「どのように管理されているか」も住み心地を左右する大切な要素です。購入前には、管理人の勤務時間や時間外の対応体制まで確認しておくことをおすすめします。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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