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「お義母さん、毎日やってるの…?」築40年の実家に帰省した30代妻が驚愕した、夫には見慣れた“朝の光景”

  • 2026.9.18
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

シルバーウィークを利用して、夫婦でどちらかの実家へ帰省する方もいるのではないでしょうか。自分にとっては昔から見慣れた実家でも、パートナーと一緒に帰ることで、これまで気に留めていなかった住まいの不便さに気づくことがあります。

今日ご紹介する30代のAさんも、奥様と一緒に久しぶりに実家へ泊まったことで、母親が毎日のように使っていた「急な階段」の負担に初めて気づきました。

「こんなに急だった?」久しぶりに上った実家の階段

知り合いのAさんは、奥様と二人で暮らす30代の男性。まとまった休みが取れたため、夫婦でAさんの実家へ数日間帰省することにしました。

実家は築40年以上の2階建て。Aさんが子どもの頃から大きなリフォームはしておらず、間取りもほとんど変わっていません。実家に到着したAさんは、旅行バッグを持って、かつて自分が使っていた2階の部屋へ向かいました。

ところが、階段を上り始めると、思っていた以上に急に感じます。

「こんなに急だったっけ?」

子どもの頃は何とも思わず上り下りしていた階段でしたが、大きなバッグを持って久しぶりに上ってみると、以前とは感じ方が違いました。

「結構急だね。荷物を持って上るのは大変そう」

後ろからついてきた奥様も驚いていたそうです。しかし、Aさんにとっては昔から見慣れた階段です。

「古い家だからね」

このときはそう答えただけで、母親が普段どのようにこの階段を使っているのかまでは、気に留めなかったそうです。

「お義母さん、これ毎日やってるの?」

翌朝、Aさん夫婦が1階で過ごしていると、母親が洗濯物の入ったかごを抱えて階段へ向かいました。洗濯かごを持ちながら、一段ずつゆっくりと上っていきます。その様子を見ていた奥様が、Aさんに小声で尋ねました。

「お義母さん、これ毎日やってるの?」

「昔から2階のベランダに干してるからね」

Aさんにとっては、子どもの頃から見慣れた光景でした。しかし奥様から、

「洗濯物を持って、この階段を毎日上るのは大変じゃない?」

と言われ、改めて母親の様子を見てみると、以前より慎重に足を運んでいることに気づきました。Aさんが母親に尋ねると、

「前よりは大変になったけど、ずっとこうしてるからね」

とのこと。さらに話を聞くと、母親が2階へ行く理由は洗濯だけではありませんでした。2階の収納には季節物の衣類だけでなく、日用品のストックも置いており、必要になるたびに階段を上り下りしていたのです。

「2階に行く回数を減らそう」奥様も交えて家族会議

その日の夜、Aさん夫婦は母親と今後の暮らしについて話すことにしました。とはいえ、階段の勾配を変えたり、間取りを大きく変更したりするには工事が必要です。

そこで奥様から出たのが、次のような提案でした。

「まず、毎日2階に行かなくてもいいようにできないかな」

家族で「母親が何のために2階へ行っているのか」を一つずつ確認してみることにしたのです。

最初に見直したのが、洗濯物を干す場所でした。これまでは1階で洗濯をしたあと、洗濯物をかごに入れて2階へ運び、ベランダに干していました。そこで、天候や洗濯物の量に応じて1階でも干せるよう、物干しスペースを確保することに。

これによって、重い洗濯物を持って階段を往復する機会を減らせます。

次に見直したのが、収納場所です。

2階に置かれていた物を家族で確認すると、衣類のほか、ティッシュや洗剤といった普段使う日用品のストックまで保管されていました。そこで、Aさん夫婦も手伝いながら1階の収納を整理。長期間使っていない物を処分・移動し、母親が日常的に使う物を置くスペースをつくりました。

反対に、季節物や思い出の品といった使用頻度の低い物は2階へまとめます。さらに、2階から必要な物を下ろす場合は、できるだけAさんたちが帰省したときに手伝うことにしました。

こうして、単に「階段が急だからどうするか」と考えるのではなく、洗濯や収納など、階段を使う原因になっていた生活動線そのものを変えていったのです。

今まで母の負担に気づかなかった

帰省中に、実家の暮らしをすべて変えられたわけではありません。それでも、洗濯物を1階で干せるようにし、普段使う物も1階へ移したことで、母親が日常的に2階へ行く回数を減らすことができました。

「洗濯物を持って上がらなくていいだけでも楽だね」

母親からそう言われ、Aさんは改めて、毎日の階段の上り下りが母親の負担になっていたことを実感したそうです。

実家の階段や間取りは、Aさんが子どもの頃からほとんど変わっていません。しかし、そこで暮らす母親の年齢や暮らし方は、年月とともに変化しています。

今回、実家で暮らした経験のない奥様から指摘されたことで、今の母親にとって暮らしやすい住まいになっているかを考えるきっかけになったといいます。

親の暮らしに合わせて生活動線を見直す

長年暮らしている住宅では、「昔からこうしている」という理由で、生活動線や物の置き場所が変わらないままになっていることがあります。

しかし、年齢を重ねるにつれて、階段の上り下りや重い物を持って移動することが、以前より負担になる場合もあります。

だからといって、すぐに大がかりなリフォームが必要とは限りません。洗濯物を干す場所を変えたり、普段使う物を1階へ移したりするなど、まずは階段を使う回数を減らせないか、日々の生活動線を見直してみることも大切です。

また、身体の状態や住宅の間取りによって、適した対策は異なります。階段や段差に不安がある場合は、手すりの設置や段差の解消なども含め、必要に応じて専門家へ相談するとよいでしょう。

シルバーウィークなどで久しぶりに実家へ帰った際は、建物の傷みだけでなく、親が普段どのように家の中を移動し、どこで家事をしているのかにも目を向けてみましょう。昔から変わらない住まいでも、親の年齢や暮らし方が変われば、住みやすい環境も変わっていきます。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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