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「登録は全部埋まっているんですよ」空き待ち半年のマンション駐輪場、月200円の有料化で動いた“意外な変化”

  • 2026.8.4
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。マンションで暮らしていると、家族が増えたり通勤の方法が変わったりして、新たに自転車を買う必要に迫られることがあります。

しかし、いざ置こうとしたら駐輪場に空きがなく、困った経験のある方も多いのではないでしょうか。今回は、無料の駐輪場が満杯で2台目を置けずにいた居住者が、有料化と登録更新制の導入によって問題を解決した実例を紹介します。

空き待ち半年と告げられた無料の駐輪場

Bさん(40代・会社員)は、築15年・総戸数60戸のマンションの3階に住んでいます。敷地内には、屋根付きラック80台分の駐輪場があり、使用料は無料です。

無料であるからか、入居したときからずっと満杯の状態が続いていました。Bさんの家に自転車は1台あり、普段は妻が買い物に使っています。異動で通勤のルートが変わり、少し離れた駅まで自転車で通いたくなったBさんは、自転車をもう1台買うことにしました。

購入の前に空き区画を申し込もうと、Bさんは管理員室を訪ねました。ところが空きはゼロで、すでに6件の空き待ちがあると管理員はいいます。順番が回ってくるまで、半年はかかりそうでした。

「登録は全部埋まっているんですよ。ただ、ずっと動いていない自転車もあるんですけどね…」

管理員はそう打ち明けました。言われてラックを見て回ると、タイヤがパンクしたまま土埃をかぶった自転車や、サビだらけの自転車が目につきます。

月200円の有料化と年1回の登録更新制へ

Bさんと同じように困っている居住者の声は、管理組合にも複数寄せられていました。理事会が全区画の利用実態を調べると、長年使われていない自転車の登録がいくつも見つかります。

無料のままでは、使わなくなっても登録をやめる人がほとんどいません。区画を返還しても得はなく、置いたままでも困らないためです。

そこで理事会は、月200円の有料化と年1回の登録更新制の導入を総会の議案にまとめました。狙いは、登録を実際の利用に合わせることです。集めた使用料は駐輪場の維持に充てたうえで、残りは修繕積立金(将来の大規模な修繕に備えて貯めるお金)に積み立てます。国が示す管理規約のひな形である標準管理規約と同じ考え方です。

議案は総会で可決されました。更新の手続きが始まると、使われていなかった区画が次々と返還されていきました。その3か月後、Bさんにも空き待ちの順番が回ってきて、通勤用の2台目を無事に置けました。

増設を考える前に利用実態の確認を

駐輪場が満杯に見えても、すべての区画で自転車が実際に使われているとは限りません。空きがなくて困ったときは、置き場所を増やせないかと考えるのも良いですが、「使われていない区画を整理できないか」と管理員や理事会に相談してみるのも有効です。

月数百円でも料金がかかるようになれば、「使っていない自転車は返そう」という動きが生まれるでしょう。

参考:マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント(国土交通省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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