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おもちゃの貸し借りにも注意が必要?感染症対策について小児外科専門医竹内先生にお伺いしました

  • 2026.6.25

手足口病ってどんな病気?ヘルパンギーナやヘルペスとはどこで見分ける?子どもが手足口病にかかったら家庭内で気を付けることはなに?そんな疑問について、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

ママ広場

「手足口病」と聞くと、保育園や幼稚園で流行する子どもの夏風邪というイメージを持つ方が多いかもしれません。毎年夏になると流行し、小さなお子さんをお持ちの保護者の方にとっては、特に気になる感染症のひとつではないでしょうか。
この記事では、手足口病の基本的な症状から、ご家庭でできるケアと予防策、そしてよく似た病気との違いについて、わかりやすく解説します。

手足口病ってどんな病気?

手足口病は、口の中や手のひら、足の裏などに水ぶくれを伴う発疹が出るウイルス性の感染症です。主に夏に流行し、患者の半数以上を2歳以下の乳幼児が占めていますが、小学生でも流行することがあります。

感染の原因と経路

原因となるのは「エンテロウイルス」や「コクサッキーウイルス」といったウイルスです。これらのウイルスは、主に3つの経路で感染が広がります。
飛沫感染は、感染した人の咳やくしゃみのしぶきを吸い込むことで起こります。
接触感染は、ウイルスがついた手やおもちゃなどに触れ、その手で口や鼻を触ることで感染します。
そして糞口感染(ふんこうかんせん)は、便の中に排泄されたウイルスが、おむつ替えなどの際に手指を介して口に入ることで起こります。
特に、乳幼児が集団生活を送る保育園や幼稚園では、おもちゃの貸し借りや子ども同士の距離の近さから、感染が広がりやすい環境にあります。

主な症状

ウイルスに感染してから3〜5日ほどの潜伏期間(感染してから症状が出るまでの期間)を経て、口の中・手のひら・足の裏や甲に2〜3mmの水ぶくれができます。発熱は38度以下であることが多く、食欲不振やのどの痛みを伴うこともあります。
多くの場合、症状は軽く、3〜7日程度で自然に治ります。しかし、口の中にできた水ぶくれが破れると痛みが出るため、食事がとりにくくなることがあります。

こんな症状が出たらすぐに受診を

まれに、髄膜炎(ずいまくえん:脳や脊髄を包む膜に炎症が起きる病気)や脳炎、心筋炎といった重篤な合併症を引き起こすことがあります。高熱が2日以上続く場合、頭痛や嘔吐(おうと)がある場合、ぐったりして元気がない場合、けいれんを起こした場合は、速やかに小児科を受診してください。

手足口病にかかったら?家庭でできるケア

手足口病には、ウイルスを直接やっつける特効薬はありません。そのため、症状を和らげる「対症療法」と、家庭でのケアが中心となります。

最大の注意点は「脱水症状」

口の中が痛くて飲み物を嫌がるお子さんも多いですが、脱水症状を防ぐため、こまめな水分補給が何より大切です。
食事については、熱いもの・酸っぱいもの・辛いものなど、刺激の強い食べ物は避けましょう。冷ましたおかゆ、豆腐、ゼリー、プリン、ポタージュスープなど、喉ごしが良く飲み込みやすいものがおすすめです。麦茶や経口補水液(スポーツドリンクを薄めたものでも可)を、一口ずつこまめに飲ませてあげてください。
また、熱がなくても体力を消耗しているため、無理はさせず、ゆっくり安静に過ごさせてあげましょう。

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感染を広げないための予防策

手足口病には予防するためのワクチンがありません。そのため、日頃からの基本的な感染対策が重要になります。

○手洗いの徹底
外から帰った後、食事の前、トイレの後には、流水と石けんで20秒以上しっかり手を洗いましょう。アルコール消毒はエンテロウイルスに対して効果が限られるため、石けんと流水での手洗いが基本です。
○タオルの共用を避ける
家庭内でも、タオルの使い回しは避けましょう。ペーパータオルを使用するか、家族それぞれの個別タオルを用意することをおすすめします。
○おむつ替え後の手洗いを徹底する
症状が治まった後も、2〜4週間という長い期間、便の中にウイルスが排泄され続けます。見た目には元気になっていても、ウイルスはまだ体の外に出ている状態です。おむつを交換した後は、必ず石けんで手を洗うことを習慣にしましょう。

保育園・幼稚園への登園について

法律上、手足口病は「登園禁止」の対象疾患ではありません。ただし、発熱があったり、口の痛みで水分がとれなかったりする場合は、回復するまで自宅で安静にさせてあげましょう。登園の再開については、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。

ヘルパンギーナやヘルペスとの違いは?

夏場に子どもの口の中に水ぶくれができる病気として、「ヘルパンギーナ」や「ヘルペス口内炎」があります。これらと手足口病は症状が似ていますが、いくつかの重要な違いがあります。
ヘルパンギーナは、39〜40度の高熱が突然出ることが特徴です。水ぶくれは口の中(のどの奥)にしかできず、手足には発疹が出ません。手足口病よりも高熱が出やすい点が大きな違いです。

ヘルペス口内炎は、高熱とともに口の周りや唇、口の中全体に水ぶくれができます。歯ぐきが赤く腫れて出血しやすくなる(歯肉炎)のが特徴で、この点で手足口病やヘルパンギーナと区別できます。また、季節を問わず一年中発生するのも違いのひとつです。
「手足には発疹がないのに、口の中を痛がって高熱が出ている」という場合は、ヘルパンギーナやヘルペス口内炎の可能性があります。見た目だけでは判断が難しいこともありますので、心配な場合は自己判断せず、医療機関を受診して医師に診てもらうことが大切です。

まとめ

手足口病は、多くのお子さんが経験する比較的ありふれた感染症ですが、口の痛みによる脱水には十分な注意が必要です。また、症状が治まった後も長期間ウイルスが排泄されることを忘れずに、手洗いを続けることが周囲への感染を防ぐカギになります。

日常生活の中から取り組める「手洗いの徹底」「タオルの使い分け」「おむつ替え後のケア」といった基本的な対策を積み重ねることが、家族みんなの健康を守る第一歩です。もし、お子さんが水分を全くとれない、ぐったりしているなど心配な様子があれば、迷わず小児科や専門家の判断を仰ぐようにしてください。

参考情報(出典)
厚生労働省「手足口病」

※本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

執筆者

プロフィールイメージ
竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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