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医師から『脳卒中』を指摘された70代女性→数日前から、食事中に起きていた“口の異変”に「早めに受診すればよかった…」

  • 2026.7.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。

昼食中、母親の口元から水が少しこぼれた。そんな場面を見ても、すぐに大きな病気を考える方は少ないと思います。

「入れ歯がずれたのかな」「年齢のせいかな」。家族がそう受け止めるのは、自然な反応です。

ただ、こうした変化が『急に』始まったときは、単なるお口のトラブルとして見過ごせないケースもあります。

今回紹介するのは、その小さな食べこぼしをきっかけに、口元と話し方を一緒に見る大切さに気づいた家族の話です。

Aさん家族に起きたこと

Aさんは50代女性で、近くに住む70代の母親を週に数回訪ねていました。

ある日の昼食中、母親が味噌汁を飲もうとしたとき、右の口元から汁がこぼれます。母親は「入れ歯が合っていないのかも」と笑っていました。Aさんもその場では、歯や入れ歯のトラブルだろうと思い、食事を続けました。

気になったのは、数日後の夕方です。電話口の母親の声が、いつもより聞き取りにくく感じられました。言葉が少しもつれ、返事までに間があります。顔を見に行くと、昼に汁がこぼれた側の口元が動きにくそうに見えました。Aさんは、昼食の時間、汁がこぼれた側、話しにくさに気づいた時刻をメモし、救急相談につなげました。

その後、医科で脳卒中を含めた確認が必要な状態だと説明を受けたそうです。その時、初めてAさんは「年齢のせいと放置せず、早めに受診すればよかった…」と後悔したそうです。

歯や入れ歯の問題だけでは説明しきれない変化

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

食べこぼしは、歯や入れ歯の不具合でも起こります。入れ歯が浮く、歯が欠ける、口内炎が痛い、噛みにくい場所がある。こうした理由なら、食事のたびに似た困りごとが続くことがあります。

一方で、急に顔の片側が動かしにくい、ろれつが回らない、言葉が出にくい、片側の手足に力が入りにくいといった変化は、脳卒中で確認が必要なサインになる場合があります。

もちろん、口から水がこぼれたという出来事だけで病気と決めつけることはできません。ただ、急な口元の変化に加えて、話し方の違和感や体の左右差があるときは、歯医者の予約を待つのではなく、すぐに医療機関への相談や受診を検討すべき状況です。

家族が見ておきたいのは「片側」と「時刻」

家族が見ておきたいのは、食べこぼしが「いつから」「どちら側に」「どのくらい続いたか」です。入れ歯の痛みがあるのか、顔のゆがみがあるのか、手足の動かしにくさがあるのかも、あわせて確認してください。

歯科医院や病院に相談する際も、単に「最近、食べこぼす」と伝えるだけでは、何が原因なのか伝わりづらいものです。「今日の昼食時に右の口元から水がこぼれた」「その後に言葉がもつれ始めた」といった具体的な様子を伝えたほうが、医師や歯科医師も状況を判断しやすくなります。

急なろれつの変化や片側の力の入りにくさがあるときは、歯の相談より先に、救急相談や119番を含めた対応が必要になることがあります。迷ったときほど、症状が出た時刻を残しておくことが大切です。

食べこぼしは、口元と話し方を一緒に見る

食事中の食べこぼしは、歯や入れ歯の不具合で起こることもよくあることです。しかし、急に始まった症状で、ろれつの変化や顔の左右差を伴う場合は、お口の中だけの問題にとどまらない可能性があります。

「いつから」「どちら側に」「何が一緒に起きたか」。この3つを家族がメモしておくだけでも、医師や歯科医師へ伝える際にとても役立つはずです。

口元の小さな変化を単なる「年齢や入れ歯のせい」で終わらせず、全身の健康のサインとして見守っていきたいですね。


執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。

歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw X: https://x.com/kikimama0405

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