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寝耳に水だった「15歳差」の超電撃婚。“茶畑のシンデレラ”と夫の8年前のピンクな伏線

  • 2026.7.20
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2018年2月、日本語吹き替え版の声優を務めた映画『ブラックパンサー』の試写会に出席した百田夏菜子(C)SANKEI

アイドルグループのリーダーと聞いて思い浮かぶのは、メンバーをまとめ、場を仕切り、代表してマイクの前に立つ姿だろう。年長者か、しっかり者か。いずれにせよ、束ねることが得意な人の役目だと思われている。

ももいろクローバーZの百田夏菜子は、リーダーを任されたとき、本人は自分をそんな器ではないと感じていた。それでも18年、この人はグループの先頭にいる。自分は器ではないと思っていた少女は、どうやってリーダーであり続けてきたのか。

リーダーの器ではないと思っていた

2008年、百田が14歳になる年にももいろクローバーは結成された。活動の中心は代々木公園などでの路上ライブで、歌う場所を探すのも、ビラを配るのも、ももクロ新聞と名づけた手製の紙面を作るのも、メンバー自身の仕事だった。通りすがりの人が足を止めてくれるかどうかは、その日の歌と踊りにかかっている。売れる保証のない場所から、体を動かして始まったグループである。

リーダーは、スタッフからある日突然任された。立候補したわけではない。自分はそんな器ではない。当時の百田はそう受け止めた。それでも引き受けた。器かどうかは、あとから走った距離が決めればいい。2010年5月、グループは『行くぜっ!怪盗少女』でメジャーデビュー、その後改名して現在のももいろクローバーZとなる。

先頭で走る姿が人を束ねる

静岡出身で「茶畑のシンデレラ」とのキャッチフレーズをつけられた百田がこのグループで担ってきたのは、先頭に立ち、全力のパフォーマンスを見せる役である。2014年3月、ももいろクローバーZは女性グループとして初めて国立競技場での単独ライブに立ち、2018年5月には結成10周年の東京ドーム公演を開いた。路上で歌う場所を探していたグループが、10年で東京ドームまで歩を進めたことになる。その節目の前後に、百田はこのグループを続けていく覚悟を固めた。メンバーの脱退などを経て、現在の玉井詩織、佐々木彩夏、高城れにとの4人で走り続けている。

覚悟は、無理を重ねることとは違う。全力の象徴だったエビ反りジャンプは、年齢や怪我の危険を考えて見せ方が変わった。見せることが役目なら、見せ方をつくり直すこともまた役目のうちだ。先頭を走る人は、走り方を変えながら先頭にいる。

自分の声で立てる場所を作った

30代に入って、百田は一人分の表現を確かめ始めた。2025年2月に初のソロアルバム『ビタミンB』を出し、同じ月から初めてのソロツアーを回っている。グループの先頭で走ってきた人が、誰の背中も借りずに立つ場所を、自分で作ったことになる。グループの百田しか知らない人へ、個人の百田を差し出す仕事である。

2026年5月には、15人と向き合った初の対談集『この道をゆけば』を刊行した。見せる側だった人が、今度は聞き手に回り、人の言葉を受け取っている。中学生でビラを配っていた頃から、ずいぶん遠くまで来た。それでも、欲しいものがあればまず自分が動くという型は、変わっていないように見える。

夕焼けの歌と連名の書面

その型を語るうえで欠かせない一曲がある。2016年、ももいろクローバーZは堂本剛から『桃色空』(ピンクゾラ)という曲を贈られた。きっかけは、百田が番組ロケの合間に直接頼み込んだことだった。アルバム『白金の夜明け』の最終曲として書かれ、堂本は作詞作曲に加えて録音と歌唱のディレクションにも加わった。夕焼けの野外ライブで歌う場面を想定した、グループの新しい面を引き出すための一曲である。

そして2024年1月、堂本と百田は連名の直筆署名入りの文書で結婚を発表した。『桃色空』の発売から8年近くが経っていた。書面はなれそめも交際の期間も明かしていない。あの一曲をめぐる仕事上の接点は、ひとつのきっかけだったのだろう。互いにリスペクトできると思えた相手だからこそ、その後の未来へとつながったのだと想像できる。

背中でひっぱるリーダーの芯

2026年5月、結成18周年のイベント『東京ももクロランド』が開かれた。7月20日には、パシフィコ横浜で個人名義のライブ『32!SUNNY PARTY〜!!』も開催。グループの先頭と自分だけの場所、その両方をいまも走っている最中だ。代々木公園で歌う場所を探していたころと、やっていることの芯は変わらない。

リーダーの器とは何か。答えはもう出ているように見える。束ねるのがうまい人ではなく、ついていきたくなる走り方をする人。あの日、「自分はリーダーの器ではない」と受け止めた百田の見立てだけが、間違っていたことになる。


※記事は執筆時点の情報です

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