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仲間と抱き合い、涙を拭ったモーニング娘。の元リーダー。10年間、歌って演じ続けた美少女

  • 2026.9.22
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2010年1月、「Jc&Jk」オーディション開催発表の記者会見に出席した高橋愛(C)SANKEI

今から15年前の2011年9月、モーニング娘。の高橋愛がグループを卒業した。25歳になったばかりの6代目リーダーは、仲間と抱き合い、涙をぬぐった。最後に全員で歌った曲は『涙ッチ』。新しく加わった10期メンバーも、同じステージにいた。

一人の卒業が、そのままグループの次の始まりにもなる。高橋自身も、かつては新しいメンバーとして迎えられた少女だった。10年間の間に、歌う人として、物語を演じる人として、そして仲間を率いる人として、出番を重ねていた。

新人メンバーからミュージカルの主役へ

高橋は1986年、福井県生まれ。2001年に5期メンバーとしてモーニング娘。に加入した。同期には新垣里沙、紺野あさ美、小川麻琴がいる。グループ名が広く知られるようになった後、その輪の中に入ってきた世代である。

高橋の仕事を振り返ると、コンサートだけでなく、ミュージカルの舞台が早くから並んでいる。2006年には『リボンの騎士 ザ・ミュージカル』で主役のサファイアを演じた。手塚治虫の漫画を原作に、宝塚歌劇団の協力で作られた作品だ。

歌って踊るだけでなく、別の人物として物語を生きる。コンサートで高橋愛を見ることと、舞台でサファイアを見ることでは、観客の期待も変わる。グループの一員として親しまれる声が、物語の主人公の声にもなる。その広がりは、アイドルの活動という一言では収まりきらない。

2008年には『シンデレラ the ミュージカル』にも主演した。いつもの曲をいつもの仲間と歌う場を離れ、作品ごとに違う人物を引き受ける仕事が続いていた。

同じ年には、田中れいな、Berryz工房の清水佐紀、℃-uteの矢島舞美、ハロプロエッグの前田憂佳と、新ユニットHigh-Kingを結成。『C\C(シンデレラ\コンプレックス)』を出した。グループを越えて集まる5人の中でも、高橋は歌い、踊る人として名前を連ねていた。

歌う力とリーダーの仕事

High-Kingは、つんく♂がダンスやリズム感を重視して選んだメンバーによるユニットだった。高橋自身も、大人っぽく格好いいユニットにしたいと意気込んでいた。舞台では主人公を演じ、別のユニットでは違う組み合わせで歌う。積み重ねてきた力を、新しい相手と試せる場所でもあった。

一方、2007年からは、モーニング娘。のリーダーを務めていた。自分の歌や芝居に集中する時間と、グループ全体を見る立場が重なっていた。前に立つ人の仕事は、目立つ出番の多さだけでは測れない。

2011年の卒業公演で、田中は高橋への感謝とともに、歌で互いに高め合ってきた相手でもあると伝えた。道重さゆみは、高橋がリーダーだったから今のグループがあるのだと話した。同じ仲間から、歌い手としてもリーダーとしても言葉が贈られる。その二つの顔を持ってきたことが、卒業の場で改めて見えてくる。

同期に見送られ、新人へつながる

次のリーダーになる新垣は、これからは自分のために前へ進んでほしいと高橋を送り出した。10年前に同じ入口から入った二人が、今度は残る側と旅立つ側に分かれる。同期だからこそ、ただ寂しいと言うだけで終わらない言葉だった。

そのそばには、加入したばかりの10期メンバーもいた。高橋の10年間を振り返る夜に、次の世代が自分の言葉であいさつする。グループの時間は、卒業する人の思い出だけでは止まらない。

サファイアやシンデレラを演じ、High-Kingで歌い、モーニング娘。ではリーダーを務めた高橋。2011年の涙には、モーニング娘。として活動してきた期間の長さだけでなく、その中で重ねた役割の多さも見える。大切な人を見送る場に、新しい人が立っている。高橋愛の卒業は、グループのそんな少し切なく、頼もしい姿まで残した夜だった。


※記事は執筆時点の情報です

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