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NHKドラマで初主演を果たした15年前。大河ドラマにも抜擢された【イケメン俳優】とは

  • 2026.9.22
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2011年9月、ユニクロ「新ウルトラライトダウン」商品説明会に登場した高良健吾(C)SANKEI

今から15年前の2011年9月、高良健吾が、北海道のばんえい競馬を舞台にしたNHKドラマ『大地のファンファーレ』の制作発表に出席した。地上波ドラマでは初主演。新人騎手役に挑む23歳が、札幌で早速打ち明けたのは、練習による全身の筋肉痛だった。

役名や意気込みよりも、まず体が覚えた大変さが伝わってくる。大きな馬を前にすれば、俳優としての経験だけでは思うようにいかない。高良にとってこの作品は、言葉を返さない相手と向き合う仕事でもあった。

朝ドラの家族が競馬場で顔を合わせる

高良が演じたのは、勝てない日が続き、騎手をやめることまで考える北村俊平。周囲の励ましを受け、もう一度この仕事で生きようとする青年だ。名騎手の倉橋裕二を寺脇康文、競馬場の新人広報担当者・吉野早紀を蓮佛美沙子が演じた。

当時、高良と寺脇は、連続テレビ小説『おひさま』でも共演していた。高良は井上真央が演じる陽子の夫・丸山和成、寺脇は陽子の父。一方の作品では義理の親子だった二人が、今度は新人騎手と、その背中を押す先輩として並ぶ。

朝のドラマで親しんだ顔ぶれが、別の土地、別の仕事を生きる人として現れる。共演が続くことには、そんな楽しみもある。高良自身、会見では、寺脇と食事をする機会も持てたらと話していた。慣れない馬との仕事に、知っている共演者がいる。その組み合わせにも、作品の温かさを期待したくなる。

脚本を担当したのは、『ゲゲゲの女房』の山本むつみ。大きな馬がそりを引く競馬場を、勝敗だけでなく、そこで働く人たちの暮らす場所として描くドラマだった。主人公も、鮮やかに勝ち続ける若者ではない。勝利をつかめずにいるところから、物語が始まる。

怖かった相手に声をかける

制作発表で高良は、ばんえいの馬の大きさに、最初は怖さも感じたと明かしていた。それでも接しているうちに、声をかけると目の様子が変わることに気づいたという。人と馬という区切りではなく、生き物同士として通じ合う手応えを話していた。帯広競馬場での撮影を伝えたばんえい十勝の公式記事にも、休憩時間に馬へ声をかける高良の姿が記されている。会見の言葉の先に、現場で相手へ近づこうとする時間が続いていた。

馬を動かす技術を覚えるだけでなく、目の前の一頭に慣れ、向こうにも自分を知ってもらう。新人騎手を演じる準備が、そのまま新人のように何かを覚える時間にもなる。完成した役柄の紹介より、筋肉痛と馬の目の話に、俳優の仕事の手触りがあった。

有名な人物も最初は何者でもない

2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』では、高良は高杉晋作を演じた。井上との再共演でもある。今度は、見る側が名前も功績も知っている歴史上の人物だった。だが、高良が取材で大切にしていたのは、最初から有名な高杉晋作として演じることではなかった。まだ何も成し遂げていない若者が、人に出会い、経験を重ね、行動する人になっていく。その成長を、一話ずつ積み上げようとしていた。

勝てない新人騎手と、幕末の志士。役柄は遠く離れていても、完成した人物像だけを前に置かず、そこへ至る時間に付き合う面白さがある。高良は『花燃ゆ』の撮影終盤にも、もっとこの人物を演じていたいという思いを語っていた。

2011年の会見で語られた馬との出会いも、そうした歩みの一つに見える。怖さが少しずつ変わり、相手の目が気になり、声をかけ続ける。高良健吾の役づくりを振り返る入口には、大きな決意の言葉より、そんな小さな変化がよく似合う。


※記事は執筆時点の情報です

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