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妊娠8ヶ月で事件を追う女刑事を好演した【美人女優】強さを体現した姿

  • 2026.9.22
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2011年9月、ユニクロ「新ウルトラライトダウン」商品説明会に出席した黒木メイサ(C)SANKEI

今から15年前の2011年9月、黒木メイサと多部未華子がW主演したドラマ『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』が最終回を迎えた。激しいアクションを担った黒木が、最後の見どころとして挙げたのは、二人のヒロインの成長と変化。事件の結末と並んで、隣にいる相手との関係が気になるドラマだった。

黒木が演じた伊崎基子は、優れた身体能力を持つ刑事。多部が演じた門倉美咲は、人の気持ちに敏感な刑事だ。対照的な二人を組ませるとき、一方の強さだけを見ていては、この組み合わせの面白さを取り逃がしてしまう。

犯人へ向かう二つのやり方

原作は誉田哲也の小説『ジウ』シリーズ。警視庁特殊犯捜査係に所属する基子と美咲が、連続犯罪の首謀者であるジウを追うサスペンスである。突入班の基子と、交渉班の美咲。体を張って進む人と、言葉や相手の感情を手掛かりにする人が、同じ事件に向き合う。

黒木の基子は、ためらわず相手と戦える人物として描かれる。刑事もののヒロインに期待される、強くて頼もしい姿を担う役だ。けれど、その力強さも、美咲という別のやり方を持つ人がそばにいることで、違う角度から見えてくる。

美咲を演じる多部は、番組開始当時、感受性の豊かさを大切にし、二人の心の動きを丁寧に伝えたいと話していた。犯人を追い詰めることと、互いをどう受け止めるかは、別々には進まない。捜査で起きる出来事が、二人の間にも変化をもたらしていく。

正反対の人物を並べるドラマは、その違いが分かりやすいほど入りやすい。だが、最後まで見たくなるのは、最初の違いだけでは説明できなくなってからだろう。強い人の見え方も、隣の人との距離によって変わる。

最後に見てほしかった二人の関係

2011年9月の最終回を前に、黒木は基子と美咲の変化を見どころに挙げた。多部も、ラストには第2話と似た場面がありながら、基子との関係は明らかに違っていると語っていた。

同じような場面が、物語の初めと終わりでは別の意味を持つ。連続ドラマならではの楽しみである。途中の衝突や葛藤を経た二人が並ぶと、初めには見えなかったものが、そこに加わる。

黒木が毎回のように派手なアクションをこなした作品で、最後に勧めたのが人間関係の変化だったことも興味深い。身体能力という分かりやすい特徴の奥に、誰と出会い、どう変わる人物なのかがある。基子は、強さを披露するためだけの刑事ではなかった。

妊娠8カ月で事件を追う

2015年9月に始まったNHKドラマ『デザイナーベイビー~速水刑事、産休前の難事件~』では、黒木は再び刑事を演じた。今度の速水悠里は妊娠8カ月。病院から新生児が連れ去られる事件を追い、年下の相棒・土橋福助とともに、夫婦を装って産科病棟へ潜入する。

同じ捜査の仕事でも、基子とは体の条件がまるで違う。思い切り動く強さを持つ人物から、お腹に子どもを抱えながら現場に立つ人物へ。演じる俳優は同じなのに、どう動き、相手とどう向き合うかを、一から見たくなる役である。

新生児誘拐事件で、土橋と夫婦を装って産科病棟へ潜入し、関係者のアリバイを探る悠里には、事件を解く刑事の目と、出産を控えた人としての立場が重なる。病棟へ入るための夫婦役にも、年下の相棒との関係が生まれる。職業を一つ決めただけでは、その人物の姿は決まらない。

基子は美咲との関係の中で変わり、悠里は妊娠中の身体で、相棒とともに事件に向き合った。4年を隔てた二人の刑事は、黒木の強さが、異なる立場や他者との関係によって形づくられていることを示している。


※記事は執筆時点の情報です

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