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甘えたいの? かまわないでほしいの? 変わりやすい猫の気持ちに振り回される愛おしい日常【書評】

  • 2026.6.25

【漫画】本編を読む

「乙女心は変わりやすい」というが、それとは比にならないくらい、ずっとずっと変わりやすいのが、猫の気持ちなのではないかと思う。甘えたいのか、かまわないでほしいのか、そばにいたいのか、ひとりでいたいのか。

猫の気持ちはいつも少しだけわかりにくく、そして、一瞬で変わる。だからこそ、ふと甘えてきた瞬間がたまらなくうれしい。 『拾い猫のモチャ』(にごたろ/KADOKAWA)は、そんな猫の気まぐれな愛情表現を丁寧にすくい上げるコミックエッセイだ。

この作品には、オスの三毛猫・モチャの気まぐれな姿が満載だ。たとえば、ある時のモチャは、まるでナンパ男のように飼い主の後ろをついて歩いてくる。「今ヒマ? それともヒマ?」とでも言いたげな距離感で、こちらの様子をうかがってくるのだ。

ところが、いざ飼い主がモチャをひょいと抱き上げ、唇を近づけると、全力拒否。「そっちから来られると逆にムリ〜」とでも言うかのように、なんとも嫌そうな顔をする。そんなモチャの表情はあまりにも正直で、つい吹き出してしまう。

猫は気分屋。愛情を表現してくれても、それは一瞬。次の瞬間には別のことを考えている。私たちはそんな気まぐれに振り回されっぱなし。だけれども、そうやって振り回される時間こそ、猫と暮らす楽しさなのだろう。この作品には、そんな瞬間が満載。猫好きなら頷かずにはいられないエピソードに思わず笑顔にさせられてしまうことだろう。

文=アサトーミナミ

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