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“冷やし”を食べに名店へ。特に押さえておきたい3軒を藤間爽子がハシゴラーメン

  • 2026.6.7
ラーメンを食べる藤間爽子

食べに行った人・藤間爽子(俳優、日本舞踊家)

ふじま・さわこ/1994年東京都生まれ。日本舞踊の家に生まれ、2021年には三代目藤間紫を襲名。俳優として、放送中のWOWOWドラマ『ドラフトキング -BORDER LINE-』に出演。

どんな一杯に出会えるかとっても楽しみです!花柄シャツ88,000円(ウーヤー/ピーアールワントーキョー TEL:03-5774-1408)、ストライプシャツドレス48,400円(ホウガ info@houga.jp)、中に着たフーディブラウス15,000円(ボクボク/ピーアールワントーキョー)、シューズ23,100円(スペリー TEL:0120-563-567)、イヤーカフ32,000円、リング57,000円(共にカレワラ kalevalashop.jp)

「今日はしっかりお腹を空かせてきました!」。開口一番、そう意気込む藤間爽子さん。行きつけの店があったり、仕事帰りやロケ先で気になるお店に立ち寄ったり。日頃から気軽にラーメンを楽しんでいる。

「祖母が山形に暮らしていて、子供の頃はよく遊びに行っていたので、ご当地グルメとしての冷やしラーメンには馴染みがありました。でも東京の有名店のものを食べるのは今日が初めて。今からすごく楽しみです」

八丁堀〈麺や 七彩〉

“冷やし”のムーブメントの草分け的な一軒で、打ちたての自家製麺を使った2種類を堪能

まず訪れたのは、東京・八丁堀の〈麺や 七彩〉。毎年、独創的な冷やしメニューを次々と編み出し、その可能性を広げてきた一軒だ。店主の藤井吉彦さんに促されて、早速席へ。目の前には製麺スペースが設けられており、ここで注文を受けてから作られる、打ちたての自家製麺がこの店の醍醐味だ。「目の前で打ってくれた麺を食べられるなんて、贅沢ですね」と藤間さんは興味津々。

麺を打つ様子
注文後に粉から製麺する自家製麺は、国産小麦100%を使用している。
麺を打つ様子をみる藤間爽子
製麺スペース目の前の特等席で、生地を延ばす手元を熱心に観察。
麺を打つ様子
メニューを問わず多加水の生地を使用。スープに応じて太さや形を変える。
店員と話す藤間爽子
店主の藤井さん(右)はイタリアン出身。その話に耳を傾ける藤間さん。

まず出されたのが「冷がけ中華そば」。この店を象徴する鶏と魚介のだしを使った醤油ラーメンのスープをベースに、大根おろしの搾り汁を加えて冷たくアレンジした一杯だ。口に運ぶなり「おいしい……!」と声がこぼれる。「麺がすごい。太さが少し不揃いで、機械で作られたものとは違う、温かみのある舌触りです。食感にリズムがあって楽しいし、小麦の風味もしっかり感じられます」

夏季のランチタイム限定で提供される。1,000円。店の看板メニューの一つである温かい特製らーめん(醤油)のスープをベースに、大根おろしの搾り汁を加えてさっぱり仕上げている。チャーシューには豚のモモ肉。

続いてもう一杯。パスタさながらの洋風な佇まいの「冷やし中華」が差し出される。夏にはよく自宅で冷やし中華を作るという藤間さんは、「普通の冷やし中華とどう違うんですか?」と質問。「醤油と酢で作るタレに和えるのが一般的ですが、うちのはトマトから搾り出した汁をベースにラーメンのスープと調味料を加えていて。技法は異なりますが、味わいは王道の冷やし中華に仕上げています」。そんな藤井さんの言葉に耳を傾けつつ一口。「本当だ……確かに冷やし中華なのに、今まで食べたことのない味。不思議です」。その後も箸を進め、「やっぱり、麺がいいですね」と一言。「冷がけ中華そばと同じ麺なのに、よりつるっと入る。程よい酸味のおかげで、食欲がない時でもどんどんいけそうです」

麺や 七彩の冷やし中華
夏季限定冷やしメニューの定番。1,550円。トマトの搾り汁を使うというイタリアンの技法を生かして、王道の冷やし中華の味わいを再現している。たっぷり添えられた生のキュウリや大葉もまた清涼感を加える。
スープに使用するトマト
スープのベースに使用するトマトは、アイコという品種。
ラーメンを食べる藤間爽子
シャキシャキのキュウリもさっぱりしておいしい!

定番メニューも

通年で人気の特製らーめん(煮干)1,870円。だしは国産鶏を中心に、鹿骨や真昆布、伊吹いりこなど複数素材を調合。豚のバラ肉とモモ肉、2種類のチャーシューで食べ応え抜群。

Information

藤間爽子

麺や 七彩

2007年に東京・都立家政で開業し、15年に移転オープン。化学調味料を一切使わず、上質な素材を使った一杯を提案。

住所:東京都中央区八丁堀2-13-2
TEL:03-5566-9355
営:11時~15時、17時~21時
休:第3火曜休
Instagram:@menyashichisai

亀戸〈亀戸煮干中華蕎麦つきひ〉

下町の一角、煮干しラーメンの小さな名店で、磯の香りが口全体に広がる涼やかな一杯を

続いて向かったのは、東京・亀戸の〈亀戸煮干中華蕎麦つきひ〉。店が位置するのは、焼き鳥店やエスニック料理店などの個人店がひしめき合う下町らしい飲食店街の奥まった一角。藤間さんは「迷路みたい!」とあたりを見回しつつ、カウンター7席の小さな店を見つけた。

店員と話す藤間爽子
厨房とカウンターの距離が近く、アットホームな雰囲気も魅力。
藤間爽子
居酒屋の多い横丁の一角ゆえ、〆の一杯に訪れる客も少なくない。

店名の通り香り豊かな煮干しラーメンを強みとするここで味わうのは、麺が見えないほど大量の生青海苔(のり)がのった冷やし煮干蕎麦。上には長ネギとミョウガ、大葉にカイワレがたっぷりのった、目にも涼やかな一杯だ。

亀戸煮干中華蕎麦つきひのたっぷり生青海苔の冷やし煮干蕎麦
キンキンに冷えた丼で提供される、〈つきひ〉の夏の風物詩。1,500円。チャーシューは低温調理された豚の肩ロース肉と鴨肉の2種類。提供期間は、“暑くなってから暑くなくなるまで”という曖昧さもご愛嬌。

スープを一口含むなり「スープの煮干し感と生海苔がよく合っていて、磯の香りがしっかりする。癖になるおいしさですね。目の前に海が広がりました(笑)」と詩的な言葉が飛び出した。続いて、キンキンの氷水でしっかり締めてから提供される麺を、スープや野菜とともにひとすすり。「細めの麺はコシがあってパツパツ。野菜のシャキッとした食感との相性も抜群です。食べるだけで、夏が待ち遠しくなってきました」

ラーメンを食べる藤間爽子
本日3杯目のラーメンを前にしても、「おいしそう!」と食欲は衰えない。
ラーメンを作る様子
静岡県浜名湖産の風味豊かな生青海苔を丼を覆い尽くすほどたっぷりと。
ラーメンを作る様子
コシの強い低加水の細麺を使用。氷水で締めており、喉越しも抜群。
ラーメンを食べる藤間爽子
味玉もスープが染みていていいアクセントです!

定番メニューも

看板メニューは、特製中華そば1,250円。煮干しをじっくり炊き上げ、昆布などと合わせて抽出したスープが味わえる。ハードな煮干しファンには、より濃厚な特製濃厚そばも。

Information

藤間爽子

亀戸煮干中華蕎麦つきひ

サンマや貝、カニなど、海鮮系の素材を使ったほかの冷やしメニューも充実している。東京・北千住には2号店も。

住所:東京都江東区亀戸5-13-2 スクエア三報1F
TEL:03-5858-8099
営:11時30分~22時(土11時~)
休:不定休
X:@yuumax_48

水天宮前〈麺処 にぼし香〉

甘エビと煮干しがバランスよくほどけ合う、鮮やかなスープをあっさりいただく

〆は、〈麺処 にぼし香〉へ。店のある東京・水天宮前は、日本舞踊で使うかつら店があることからよく足を運ぶ場所だという。「縁のある土地な分、一層楽しみです」。

いただくのは、煮干しスープをベースにエビのだしを加えた冷やし甘海老蕎麦。

麺処 にぼし香の冷やし甘海老蕎麦
煮干しスープにエビの旨味が溶け込んだ黄金色のスープが輝く目にも美しい一杯。1,300円。濃厚なスープを楽しむため、薬味は紫タマネギとカイワレだけというシンプルさ。今年は5月1日から提供を開始。
ラーメンを作る様子
冷やしには、東京製麺「春よ恋」の中加水ストレート麺を使用。
ラーメンを食べる藤間爽子
「スープはもちろん、丼もキンキンに冷えているのが嬉しいです」

「……すっごくおいしい!」と一口で、感嘆の声をこぼす藤間さん。「コッテリしているかと思ったんですが、エビの風味をしっかり感じるのに、主張しすぎずあっさりしていて。バランスが良くて最高です」。温かいメニューよりも加水率の高い中細麺を使い、長めにゆでて軟らかくしてから氷水で締めるのが〈にぼし香〉流。「ツルッとしているのにもちもち感が残り歯応えのある食感。冷麺みたいにさっぱりイケますね」

店員と話す藤間爽子
「この冷やしは私の中で大革命です」とスタッフの方に感動を伝える。

定番メニューも

濃厚煮干蕎麦1,100円。時季に合わせた煮干しを中心に自家製煮干しを含んだ旨味の強いスープが持ち味。添えられるのは、豚肩ロース肉のチャーシューとタマネギだけ。

Information

藤間爽子

麺処 にぼし香

おつまみメニューとともに日本酒とのペアリングも。水天宮前店のほか都内に2店、神奈川に3店を構える。

東京都中央区日本橋蛎殻町2-2-2 山口ビル1F
TEL:070-8300-2145
営:11時~15時、17時~22時(金~23時、土・日~21時)
休:不定休

はあ~、お腹いっぱい!絶対また食べに来ます。

この日、締めて4杯を完走した藤間さん。「店ごとに多様な味やスタイルがあることを実感しました。これからは今まで以上にいろんなメニューにトライしてみたいです」。そう言い残し、満たされた様子でお店を後にした。

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