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ミシュラン3つ星「明寂」出身のシェフが手がける日本料理店「捨我」が、3カ月限定で渋谷にオープン

  • 2026.5.1
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日本料理店「捨我(しゃが)」が、2026年5月15日(金)にオープン。手がけるのは、2026年の「ミシュラン東京」で3つ星を獲得し話題となった「明寂」で腕を磨いてきた料理人だ。まずは3カ月限定のポップアップとしてスタートし、将来的には常設店としての展開を予定している。

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”静かな余韻で記憶に残す”料理が、体験をより深く印象づける

「捨我」とは、料理人が前に出るのではなく、店舗空間の中で素材や季節、客が自然と調和することを目指す思想が込められた店名。

料理長を務めるのは合田 峻さん。香川出身の合田さんは、ミシュラン3つ星の「日本料理 かんだ」や、同じく3つ星を獲得した「明寂」で日本料理を学び、研鑽を積んできた人物だ。

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供されるのは、季節ごとの厳選食材で構成された全11品のコース。「捨我」というコンセプトの通り、合田さん一人の発想にとどまらず、チームでひとつのコースを組み立てていくのも特長だ。メニューは使用する食材が書かれ、どんな料理が出てくるか期待が高まる。料理に日本酒や日本茶のペアリングも可能だ。監修するのは、ソムリエの鶴田俊太郎さん。日本料理店「明寂」でも腕を振るう人物だ。

一枚板のカウンターにわずか7席という贅沢な空間は、まるで舞台のよう。調理の熱や音、料理人の手捌き、料理が完成していく瞬間までを目の前で体感できる。

ひと足先にエディターがコースを体験。素材の持ち味を丁寧に引き出した料理の数々に注目して。

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一品目(写真上)はお腹をやさしく労わる料理を提案。徳島産の大きなしいたけ「天恵菇(てんけいこ)」を主役に、味付けは白神山地の水と塩だけのシンプルな調理法ながらうま味や風味が強く引き出された一品。肉厚のしいたけを噛み締めると味わいがさらに強く感じる。

二品目(写真下)は、白味噌と木の芽を合わせたソースに、じゃばらに包丁を入れたアオリイカをのせ、2種の柑橘のジュレを添えた一皿。木の芽は提供する直前にすり鉢で擦り、鮮烈な香りを引き出している。むちっとやわらかなアオリイカの甘み、木の芽の清々しい香りと白味噌のまろやかさ、さらに柑橘のさわやかな酸味が重なり、口の中で豊かなハーモニーを生み出す。

料理に合わせるのは、フランスのシャンパン醸造家レジス・カミュ氏と、日本の名門酒蔵とのコラボレーションから生まれたラグジュアリー日本酒ブランド「ヘブンサケ」の「レーベル アズール 純米吟醸」。ワイン造りのアッサンブラージュ技術を取り入れ、山梨の銘酒「七賢」とともに仕立てた一本は、フルーティーでなめらかな口当たり。イカや柑橘の香りに寄り添いながら、やさしく引き立ててくれる。

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三品目(写真上)は、白身魚のアブラメとたけのこ、わらびを合わせたお椀。通常はゆずなど香りの強い食材を用いることが多いが、ここではあえて使わず、3つの食材そのものの香りと味わいで春を表現している。昆布や鰹の強いうま味に頼らず、素材そのものの輪郭を澄ませる、合田さんの静かな美学が感じられる一品だ。

四品目(写真下)は、兵庫・明石海峡で獲れた桜鯛のお造り。朝に水揚げされた鯛を締めて空輸し、鮮度を保ったまま提供される。コリコリとした食感と凝縮されたうま味が際立ち、腹と背、それぞれの部位で異なる味わいや食感を楽しめるのも魅力だ。合わせるのは、風味豊かな鯛醤油と自家製の塩。塩漬けにした鯛を蒸して作る塩は、海の香りをまとい、鯛の味わいを一層引き立てる。すだちを軽く絞れば、爽やかな酸味が重なり、より立体的な味わいに。さらに、愛知「長珍酒造」の純米大吟醸「禄」を合わせれば、ふくよかな余韻が広がる。

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五品目(写真上)は、できたての茶碗蒸し。つる豆のすり流しに白魚を添えている見た目は若芽のような色合いで春を思わせる。豆の青々とした風味と白魚のふっくらとした食感が重なり、ほっと心ほどける味わい。合わせるのは、30℃に温め、米の香りをより引き出した徳島「川鶴酒造」の「純米さぬきよいまい」。やわらかなうま味が茶碗蒸しのやさしい味わいに調和する。

六品目(写真下)は瀬戸内海で獲れたおこぜの揚げ物。衣には自家製のおかきを使用。もち米におこぜのだしを吸わせて一度炊き上げて乾燥し、粉末状にしたもの。さらに瀬戸内海の海苔を加えている。口に含むと先行する磯の香りを感じながら、おこぜのふっくらとした食感や脂のうま味を感じる移ろい。合わせるのは「ヘブンサケ」の「レーベルオレンジ 純米大吟醸」。宮城の銘酒「浦霞」とのコラボ酒はきりっとしてさわやかな甘みで、揚げ物のコクを引き立てる。

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七品目は焼き物。溶岩石でじっくりと火入れした金目鯛に、素揚げしたそら豆を添え、幽庵地のソースで仕上げた一皿だ。ソースにはレモン果汁を合わせ、さわやかな風味をプラス。ふっくらと焼き上げた金目鯛の甘みと、香ばしさ、そこにそら豆のほのかな苦みが重なる。合わせるのは、香川の「悦凱陣 山廃純米 遠野亀の尾」。穏やかな香りながら芯のある力強い味わいが、金目鯛の甘みやソースのまろやかさをしっかりと受け止める。

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八品目(写真上)は、箸休めのような軽やかな一皿。きゅうりと大根をそうめん状に切り、自家製の煎り酒とだしを合わせて。すすると、さっぱりとした酸味とやさしいうま味が広がり、口の中をすっと整えてくれる。

続く九品目(写真下)は、熊肉と山菜の椀。岩手で獲れたツキノワグマのネックやバラ肉に、新潟産の天然山菜を合わせた鍋仕立てだ。山菜は、たらの芽やふきのとう、せり、こしあぶら、三つ葉の、春の山の恵みを使用。直前の火入れで野性味あふれる香りを引き出している。熊肉の力強いうま味と山菜のほろ苦さが重なり、ひとつの山の生態系を皿の上に表現した、生命力を感じさせる一杯に。香川の純米吟醸「川鶴 まめ農園雄町」を合わせれば、やわらかなうま味と程良い酸が寄り添い、味わいにさらなる奥行きをもたらす。

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食事の〆となる十品目はご飯と味噌汁。南魚沼産の玄米をその場で精米し、炊き上げるご飯は、ふっくらとつややか。噛むほどに米の甘みが広がる。付け合わせには、精米時に出たぬかを使ったぬか漬けを用意。素材を無駄なく生かす工夫も光る。ちりめん山椒や穴子の煮付けとともに、ご飯が進む味わいだ。赤だしの味噌汁には新玉ねぎを加え、やさしい甘みとコクをプラス。食事の締めくくりにふさわしい、滋味深い一品だ。

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甘味は冷菓と温菓の2種。冷菓(写真上)はデコポンのゼリーに、皮を乾燥させて粉末にしたものと山椒を添えている。山椒はミカン科のため柑橘との相性も良く、さわやかな甘みの中にきりっとした辛みが引き締める。

温菓(写真下)は、出来立ての甘酒まんじゅう。自家製の甘酒を練り込んだ生地で、白大豆から作る白あんを包み込んだ一品で、合田さんの地元にある「鳥坂まんじゅう」をイメージしているそう。素材がもともと持つ甘みや苦み、香りの輪郭。それらを料理人が翻訳者として一皿に映し出した、静かな余韻に満ちた一夜となった。

今後はオープンに向けてさらにアップデート。どのような料理へと進化していくのか、気になる人は早めの予約を。

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捨我
東京都渋谷区桜丘町1-1 Shibuya Sakura Stage SHIBUYAタワー 38F
tel. 050-7103-7343
ポップアップ期間/2026年5月15日(金)
営業時間/18:00より一斉スタート
定休日/日・月曜
※完全予約制
料金/季節のおまかせコース¥33,000(サービス料別)
※季節により変動
Instagram/@shaga_restaurant

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